なんで寄付がいるのん国境なき医師団さん?

医師団さんのサイトか、wikipediaでも読めば済む話なんですが、
私が書きたいので書きます。
さんづけでおわかりかとおもいますが、RTAinJapanを前提とした文章です。ですが、RiJの知識は特に必要ありません。

注1:以下の文章には語弊があります。間違いなく。
注2:以下の文中にあるリンクは、基本的に医師団さん公式ページへ飛びます。違う場合は追記しています。

国境なき医師団ってなんやねん

国境なき医師団(Médecins Sans Frontières=MSF)は、民間で非営利の医療・人道援助団体です。紛争や自然災害、貧困などにより危機に直面する人びとに、独立・中立・公平な立場で緊急医療援助を届けています。
医療援助と同時に、現地で目の当たりにした人道危機を社会に訴える「証言活動」も国境なき医師団の使命です。
1971年にフランスで設立し、1999年には活動の実績が認められノーベル平和賞を受賞しました。

https://www.msf.or.jp/about/

初っ端からまるままの引用ですが、ようするに、
「病気や怪我で苦しんでる人を、急いで助けに行くし、困ってるって広めるよ。喧嘩してるならどっちも助けるよ。」
っていうのを目的にしている人たちです。
似たような団体に赤十字さん(日本赤十字さんはこっち)がいますが、私の調べられた範囲で、かつぞんざいにいうなら、
赤十字さんが全体的な人道支援を。
医師団さんが各個の医療支援を。
それぞれ担っている、と表現でき(ると思い)ます。
というのも、医師団さんのそもそもの成り立ちが、
「赤十字さんの活動で届ききってないところあるよね?助けようぜ!」って言ったフランスのお医者さんたちがきっかけです。
お医者さんはどこの国でもすごいな。

で、医師団さんは、ほんとに、傷ついてる人を助けます。
政治思想、宗教、国家、人種、地域、傷病の種類を問わずに、
傷ついている人がいるから、なるべく早く、その地域へ向かいます。
日本人に関わってて、かつわかり易い例で言うなら、2011年の東日本大震災。発生した翌日には現地入りしたとのことです。
直近で言うならロシアのウクライナ侵攻、シリアの地震などなど。
具体的にどこに行って、どんな支援をしているかはこちらの活動ニュース一覧を。
……、どこで何にどう対応している、の一覧だけで、こんな文章を書いていいのかって思いに襲われます。続けますが。

7/21現在のトップページにもある国の話をすると、スーダンという国があります。
同日時点で、外務省の危険情報(該当ページ)がレベル3、渡航中止勧告。行かないで下さい。と国から言われるような地域です。何故か?
スーダンは今現在も内戦が続いている。あっちとこっちで銃弾が飛び交っている、もしくはそうなりかねない。そういう地域だから。
この「あっちとこっち」というのは、スーダンという国のながーーーーーーーーい戦争でごっちゃごちゃのぐちゃぐちゃになってて、分からない。少なくとも、今ちょろちょろっとwikipediaを流し見した程度では説明ができない。政治と金と民族と宗教と憎しみと恨みとが積み重なってしまっている。
いるんだけど、少なくとも、敵味方を区別できる程度には違いがあって、双方に怪我人がいる。それはつまり、医師団さんの出番である。他の人が気軽に行かない、国からいくのを止められるような地域でも、怪我や病気で苦しんでいる人がいるから、行く。

収入どうなってんねん医師団さん

で、この問題に直面します。
単純に考えて、
お医者さんと看護師、薬、食事、その他日用品、移動手段、危険への備え、数えるのも嫌になるほどの用意がいります。お金がかかります。

んでもって、医師団さんは、28の国にまたがって展開し、年に70を超える国を援助しています。上記のスーダンを含むような地域、災害に苦しむ地域へ。
どろどろぐちゃぐちゃの紛争地域へいって、「助けに来ましたよ」、って。

もちろん、それはとても素晴らしい、人道的な行為です。外部の我々から見れば。
当事者の彼らにしてみれば、あっちとこっちを区別なく助けようとするこいつらはなんだ、となるわけです。「なんでそんなことするんだ?どっからそんな金が出てるんだ?誰の金だ?」と、際限なく疑いを深めるのではないでしょうか。
そのときに、国からの出資金がまざっていたらどうなるか。「お前らのその薬はあいつらの金で買ったものか!?お前らはあいつらの手下か!?」と見なされます。医療活動すらままならず、どころか自身の命が危なくなるし、助けられるはずの命まで失ってしまいます。

医師団さんが寄付を募るのはそのためです。
国境なき医師団日本の2022年の総収入は130.2億円です。
そのうち、130.0億円が寄付による収入です。99.9%です。
すべての国境なき医師団を合わせた数字は、
総収入が19.36億ユーロ(だいたい2500億円)、そのうち寄付収入は18.80億ユーロ(だいたい2420億円)、97.1%です。
あ、このへんのソースはここね。
「お前らの金はなんなんだ?!」と言う問いに、「君たちを直すための寄付だ」と言い返して治療を受けてもらう、そのための寄付による活動です。


国境なき医師団日本の収入内訳。


国境なき医師団全体の収入内訳。

実際、寄付の動機は様々かもしれません。
街頭で募金箱を見たから、会社で募られたから、お世話になったから、なんかお礼をもらえるから、攻略上絶対に回避できないダメージを負ったから、ぬいぐるみが可愛いから。
下心、打算、見栄、そういう、純粋に助けたいという思い以外が含まれているかもしれません。

でも、それは、医師団さんが受け取った時点で、「どこかの国の誰かのお金」となります。
「どこかの国のお金」とは、意味合いが違います。
現場に届く物資には、「どこかの国から」ではなく、「どこかの人々から」と書かれます。
日本語で2文字くらいのその違いは、殺し合いをする動機を一つ減らせます。
だから、医師団さんは、寄付を募ります。

えっでも寄付とか怖いし…めんどいし…

うん、わかる。すごいわかるよ。
大した手間じゃないっつっても、そんなだいそれたようなことやりたくないよね。
ちなみにこのリンク先から各種寄付ができますが、精神的なハードルは高い。あ、クレカとかコンビニ払いとか、EdyとかAUかんたん決済とかいろいろ選べるよ。

でも、なんかのついでなら、自分にも見返りがあるついでなら、ちょっとだけ払ってもいいんじゃないかな、
例えばそう、チャットに使えるスタンプをもらえたり、アマゾンプライムに入ってたり、可愛いグッズを買ったり、そういうついでなら。
わいわいゲームしてるのを眺めながら、ちょっとだけ、ほんのちょっとだけ、怪我してる人を、病気してる人を、それを助ける人を、応援してみるのは、いいんじゃないかな。
そんな、寄付にもつながるイベントが。ゲームをするだけ、みるだけで世界を救えるイベントが、ありますよ。いかがですか。見てみませんか。

https://rtain.jp/

えっ、可愛いグッズ買って寄付につながるブランドがあるんだって、それは本当かい

https://mutekijikan.stores.jp/

あれなんでサムネイルっぽくならんの?なんで?

もうちょっとだけ医師団さんを知りたい人へ

参考文献とか書きます。

国境なき医師団

国境なき医師団さんのページ
いうまでもなくこの記事の主役。
上に書ききれてないことですけど、医師団のみなさんも人間です。趣味とか家族とか、ご飯食べて美味しいとか、音楽にノッてアガりたいとか、そういう人たちです。
ちゃんとお給料も出てるよ。
スタッフのご家族や職場の方々の声とか、海外派遣スタッフ体験談とか、面白いですよ。

「国境なき医師団」をもっと見に行く

講談社から出てる文庫本です。今回のタネ本、兼、書くきっかけ。
いとうせいこうさんが国境なき医師団についてったレポ本です。
文中の描写を断りなく引用しています。「どこかのひとびとから」云々のところとか。

RiJについての雑記

環境が変わってのんびり見れないし走れないし解説もできねえしそもそも普段の配信おっかけられてねえしでほんのり遠ざかっちゃってるのがちょっぴり悲しい。会場いきてえなあ。