「私立探偵濱マイク」という名のタイムカプセル
アマプラで配信されてたのでなんとなしに観てみたらまあなんと懐かしいことか。2002年、ちょうど20年前のドラマだった。サブカル的なモノにかぶれていたアラフォーにはたまらない。たまらないとっても「きっつ…」ではなくもちろんプラスの意味でだ。10年前だったら「きっつ…」だったのかも知れない。時間とは偉大だ。2002年辺りの自分のことを思い出して、10年前だったら含羞がために「きっつ…」と吐き捨てていたものも、今では微笑みを持って迎えることができる。
「探偵物語みたいなのがリアルタイムで見れるのか!」「監督が毎回違うし超豪華!」などなどサブカルかぶれの期待を一身に背負い、いざ始まって、あんま振るわない感じで終わっていった、そんなドラマだった。友達に、すごいドラマが始まるよ!と勧めてたなあ俺。この作品を事前から劇推ししていた雑誌cutでは「数字はダメだったけど後々評価されるようになるかもね」と、おそらくはIWGPあるいは木更津キャッツアイを意識したフォローをしていたがそんな風にもならなかった。しかしそんなことは全て押し流され、忘れ去られて幾年、届いたタイムカプセルを開けるとどうなるか。
「ラバーソウルだ!」「ムラジュン!ムラジュンがあの頃のムラジュンだ!」「市川三和子かわいっ!」「なんで樋口かな子なんだ!」とかカット一つ一つすべてが、もうひたすら懐かしくて楽しい。そんな観られ方はこの作品とすれば不本意なのだろうけど、そこが一番の魅力だ。懐かしさに負けちゃいけないと野原一家に教えられたけど、まあ、たまにはいいじゃないそんな一時間があっても。
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