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週刊オールライター臨時特別号 ありがとう485系‼︎

 こんにちは。HISASHINJOです。12月11日、私にとって悲しい出来事が起きました。私が大好きな特急型電車であった485系電車が、ついに全滅してしまったのです。幼稚園の頃に両親がデアゴスティーニの485系のDVDを買ってくれたとき以来、私は485系ファンでした。特急型電車の引退でこのように感情的になるのははじめてのことです。
本来であれば次の配信は17日の第7号ですが、その前に今回は485系引退記念臨時特別号として、私の485系への思いを配信いたします。最後までご覧ください。

埼玉県さいたま市にある鉄道博物館に展示されている
「クハ481-26」。
製造当時の485系は騒音源だったコンプレッサーを車体の前に移した「ボンネット」構造をしていました。

1.485系とは

 485系特急型電車は、1964年に誕生した日本初の「3電源対応」の交直流特急型電車です。日本の在来線には3つの電化方式があり、三大都市圏を中心とした電化路線で採用されている直流1500V、北海道・東北の電化路線で採用されている交流50Hz・20000V、北陸・九州の電化路線で採用されている交流60Hz・20000Vの3つの電化方式全てに乗り入れできる万能特急型電車として作られ、四国を除く多くの路線で活躍しました。
JRとなってからは、東日本、西日本、九州に引き継がれ、それぞれの社風を色濃く受けた改造を施されて活躍してきました。しかし、老朽化とスピードアップの波には勝てず、西日本と九州は2011年3月のダイヤ改正で特急「雷鳥」が廃止されただけでなく、「にちりん」、「ひゅうが」、「きりしま」の運用から離脱しすぐに形式消滅。残った東日本も2016年3月のダイヤ改正で「白鳥」の廃止と「つがる」の使用車両がE751系に統一されたことで特急運用から完全に離脱。臨時列車や快速列車などで細々と活躍を続けましたが、ついに2022年12月11日をもって全ての車両が運用を離脱してしまったのです。

最期まで残った485系「リゾートやまどり」。
最終列車の始終点はこの写真を撮影した上尾駅でした。

2.485系の「家族」

 485系は1500両以上作られたことや、使い勝手の良さ、性能の良さなども相まって、多くの「家族」が生まれました。
485系製造以前に生まれた兄貴的存在の481系(北陸地区用)、483系(東北地方専用)、485系を碓氷峠に対応できるように改良した489系と言った形式違いの兄弟の他にも、他形式に改造された車両もいます。
例えば、JR西日本の183系への改造車。183系特急型電車の「オリジナル車」は元々、485系(200・300・1500番台)の顔に似たそっくりさんの直流特急型電車として作られました。
1990年代後半、大阪から北陸方面に向かう特急「雷鳥」の一部と「スーパー雷鳥」が新しい特急列車「サンダーバード」に置き換えられたほか、名古屋から北陸へ向かう特急「しらさぎ」も新型車両(当時は683系)に置き換えが進み、485系が余ってしまったのです。そこでJR西日本は余った車両の一部から交流電源を撤去して183系化改造を施し、この頃に新設された北近畿・丹波・舞鶴・城崎温泉方面への特急「こうのとり(2011年に「北近畿」から改名)」、「きのさき」、「たんば(2011年に「きのさき」へ統合)、「まいづる」、「文殊(2011年に「こうのとり」へ統合)」、「はしだて」の運用に充てたのです。この運用は2013年まで続きました。
 寝台特急の車両に改造された仲間もいます。「北斗星」、「トワイライトエクスプレス」の食堂車は、1986年まで使用されていた485系の食堂車「サシ481形」を改造したもので、「北斗星」の食堂車は2015年のブルートレイン全滅まで、「トワイライトエクスプレス」の食堂車は旅行商品「特別なトワイライトエクスプレス」の運行終了まで活躍しました。また、2008年に廃止された「なは」に2004年まで連結されていた指定座席車「レガートシート」は485系のグリーン車「サロ481形」を改造した車両でした。

リニューアルを施された485系のうち、青森と新潟に配置された一部の車両は「3000番台」と改番されました。
この写真は廃車回送の様子を大宮駅で撮ったものです。

3.485系を改造した「ジョイフルトレイン」

 多くの一族を形成した485系の中でも一際大きな存在感を放ったのが「ジョイフルトレイン」への改造車です。「ジョイフルトレイン」とは、客車や電車を団体客や行楽客に向けた改造を施した車両のことです。その改造内容は車両によって様々で、車内をお座敷にした車両、カーペット敷にした車両、カラオケボックスを搭載した車両、囲炉裏がある車両、お召し列車と兼用できるように最初からジョイフルトレインとして作られた車両など、様々います。
485系もジョイフルトレインに多く改造されましたが、全てJR東日本によって改造されています。ジョイフルトレインは最初、客車改造の車両が多かったのですが、必然的に機関車が必要であるという使い勝手の悪さが当時から問題視されてました。そのため、JR東日本は485系を改造して客車改造の車両を置き換えていったのです。(例外的に元から電車だった車両を置き換えるために作られたものもある)
勝田車両センターに配属された欧風車両「リゾートエクスプレスゆう」、小山車両センターに配属されたお座敷車両「宴」・「華」、高崎車両センター(現・ぐんま車両センター)に配属されたお座敷車両「やまなみ」・「せせらぎ」、幕張車両センターに配属されたお座敷車両で、165系急行型電車を改造したお座敷車両「(初代)なのはな」置き換え用に改造されたお座敷車両「ニューなのはな」、新潟車両センターに配属された欧風車両「シルフィード(のちに再改造されて「NO.DO.KA.」へ改名)・「きらきらうえつ」、長野車両センターに配属され、その風貌から「フリーザ様」というあだ名を付けられた欧風車両「彩」、「やまなみ」の先頭車と青森で余剰になった車両を組み合わせてお座敷・座席混合に再改造された上に盛岡車両センターに転属した「ジパング」、「せせらぎ」に「やまなみ」の中間車を組み込んで座席車に再改造されて高崎所属のまま最期まで残った485系である「リゾートやまどり」と、多種多様でした。

お座敷車両に改造されたうちの一つ「華」。
よく見かけていたので、馴染み深かったです。

4. 2022年の485系

 2022年1月当時、JRに残っていた485系はジョイフルトレインに改造された「華」と「リゾートやまどり」の2編成12両だけでした。私はこの年も「リゾートやまどり」に何度か遭遇していたので、まだまだ現役で走り続けるものだと思っていました。
ところがこの年の秋、JR東日本は衝撃的な発表をしたのです。
「お座敷車両『華』、10月で運行終了 『リゾートやまどり』も年内で運行終了」
つまり、485系にとって今年はラストイヤーであることを意味していたのでした。そしてすぐに訪れた「華」とのお別れ。485系お座敷車の最後を飾りました。残された「リゾートやまどり」は、多くの注目を集めながら最後の3ヶ月ほどを過ごしたに違いありません。
そしてやってきた2022年12月11日。一悶着はありましたが、無事に「リゾートやまどり」は最後の旅を終え、485系の歴史にピリオドを打ちました。

引退当日の上尾駅の様子。
本当に実感が湧かないくらい悲しいです。
(友人撮影)

5. 485系がいなくなった今の私の心境

 一言では表しきれません。悲しいという言葉がどれだけあっても足りません。ビデオを何度も見て育ってきた私は485系という存在がとても大きいです。そんな車両が引退するってなったら悲しみに暮れるのは当然です。ここまで長く活躍できたのは使い勝手の良さだと思っています。だからこそ行く先々で多くの人々に愛されたのでしょう。

最後に撮った本線上を走る485系の写真がこれ。
新松戸で送り込み回送を撮ったものです。

6. むすびにかえて 485系よ永遠なれ‼︎

 日本から485系は消えましたが、大ファンである私の心の中では今もこれからもずっと花形特急として走り続けます。
485系よ、永遠なれ‼︎私は485系のファンであり続けたいと思います。

鉄道博物館に展示されている「クハ481-26」は、企画展に合わせてヘッドマークを交換する場合があります。
この写真の時は常磐線に関係する企画展をしていたので、「(初代)ひたち」のヘッドマークをつけていました。

 最後までご覧いただきありがとうございました。
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 次回の配信は(今度こそ‼︎)12月17日になります。あの国民的アイドルが歌った日本が世界に誇る名曲のお話をします。
それでは次回もお楽しみに。
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P.S.

写真は特記以外は筆者の撮影です。

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