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【Sample Theme】ペットについて

ペットという「パートナー」を飼うということ。

みなさんはどんなペットを飼っていますか?
犬、猫、鳥、爬虫類や昆虫、程度の差こそあれたいせつな家族のような存在だと思います。
昨年、私の故郷の物置小屋で3匹の小さな命が生まれました。
近所に居ついたノラ猫が産んでそのまま放置されていたのを、見かねた両親が拾ったとのこと。
しぐさ、鳴き声、すべてが小さく愛らしくて、私はすぐに一眼レフをひっさげて片道1時間半の道のりを運転し実家に足しげく通うようになってしまいました。
なでたり、餌をあたえたり、遊ばせたり、疲れたら膝のうえで心ゆくまでお昼寝タイム。
まるで聖フランチェスコにでもなったように穏やかな気分です。

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そんな私を見て両親はなんどか「1匹飼わない?」と話をもちかけてきました。
田舎なのである程度大きくなれば半分放し飼いにしても大丈夫ですし、それほど手はかからなくなりますが、やはり3匹同時に飼うということに多少の不安もあったのだと思います。
一方、私はというと、今は仙台市内に住んでおり自宅も一軒家なので飼えないことはありません。
しかし、一度ペットを飼ったことのある人ならお察しいただけると思いますが、大切なペットに先立たれたときの心の傷はとても深く、とても思い悩んでしまいました。

昔、私は1匹の黒猫を飼っていました。
とても利口で、優しく、小型犬くらいもある大きな猫でした。
大きくなって半分放し飼いのようになると、夜な夜な縄張りの偵察のために出かけていき、時々ケガをして帰ってくるようなワイルドな一面もあり、よく動物用の傷薬を塗ってあげたのをおぼえています。
私が体調を悪くして寝込んでいると布団のうえにやってきて添い寝してくれたり、寒い日は布団のなかに潜り込んで一緒に寝てくれたりすることもありました。


おそらく15年ほど一緒に暮らしたと思います。
人間の年齢でいえばもう70歳もなかばというおじいちゃん。
ある日、急に具合悪そうにフラフラしているので病院に連れて行きましたが、症状は見た目よりずっと悪く、あれよあれよという間に衰弱して死んでしまいました。
あの時の喪失感は今でも生々しく思い出されます。
そんな辛い経験をしたからこそ、猫ちゃんを家族に迎えたいという期待以上に失ったときの悲しみのほうが上まわってしまい、飼うことを思いとどまってしまいました。

もちろん、これからペットを飼ってみたいという方にとってその経験は人生にはかりしれない豊かさをもたらしてくれると思います。
「安易な気持ちで飼うんじゃない!考え直せ!」と言いたいわけではありません。
それは家族との死別と似たようなものであり、それが辛いからと家族を捨ててしまうことができないのと同じなのです。

ペットはパートナーです。
みなさんが大切なペットと末永く一緒に暮らせるようお祈りしております。

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※作業時間31分、文字数1,160字。基本1,000字をベースに書いております。
こちらの文章はペットをテーマに、エッセイ風に書いております。
昨今のコロナ禍で安易なペットの飼育と放棄、それによる殺処分が問題となったり、社会問題といったテーマとしても取りあげられる題材ではありますが、ここではそうした「重い」テーマというよりも、日々の暮らし、日常、ペットというものに向き合うときの一つの考え方という意図で製作しております。
写真はCANON EOS Rを使用しております。屋内の撮影は採光位置の関係でISO感度を上げてもちょっと暗くなってしまったように思いますが、逆にそれが猫の表情を際立たせてくれているように見えます。
レンズは広角ズームを使用しております。標準もしくはマクロレンズでもよかったのですが、ペットといった人に慣れた動物であれば接写のほうがぼかしなどうまく使えるため、あえて広角を使用しております。


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