DKA(糖尿病性ケトアシドーシス)とHHS(高浸透圧高血糖症候群)のマネジメント
認識できれば速やかに治療可能な疾患ですが、原因の特定・治療や再発予防の教育など慢性期管理につなげるところまでが急性期診療です!
BMJ Review 2019(PMID: 31142480)、JBDS HHS guidelines 2022(PMID: 36370077)より
ガイドライン略称
ADA:American Diabetes Association(米国糖尿病学会)
UK:Joint British Diabetes Societies(英国糖尿病協会)
【Take Home message】
・DKAは高血糖+ケトアシドーシス、HHSは重症高血糖+脱水(+意識障害)が特徴だが、オーバーラップすることも多い
・DKA/HHSの誘引としては、感染症、インスリンの不適切な使用、脳血管疾患・心血管疾患などの高ストレス状態などがある
・急性期治療は、①輸液、②電解質補正(特にK)、③インスリン静注がメイン
・DKA/HHSで治療に大きな違いはない
・再発を防ぐために、退院前にDKA/HHS発症の誘引の特定や教育(Sick dayの対応など)を行うことも重要
<総論>
・DKA(糖尿病性ケトアシドーシス)は、高血糖、代謝性アシドーシス、ケトン血症の3徴で定義される
・HHS(高血糖高浸透圧症候群)は、重症高血糖、高浸透圧、脱水で定義される
・これらはよくオーバーラップすることがある
・UKガイドラインでは血中ケトン✖血清浸透圧で以下の通り分類される
<病態生理>
●DKA
・カウンター制御ホルモンが上昇することにより、末梢組織での糖新生、解糖系、糖の利用障害が生じ、DKAを生じる
・グルカゴンは、DKA発症の主な要因となっているカウンター制御ホルモン
・脂肪細胞においては、重度のインスリン欠乏とカウンター制御ホルモンの上昇により、ホルモン感受性リパーゼが活性化し、血中の遊離脂肪酸(FFA)が増加する
・肝臓のミトコンドリアで、過剰なFFAはアセト酢酸やβヒドロキシ酪酸に酸化され、結果的にケトン血症、アシドーシスを引き起こす
・高血糖と高ケトン血症は、浸透圧利尿を引き起こし、脱水とそれによるGFR低下が生じる
・浸透圧利尿は、ナトリウム、カリウム、カルシウム、マグネシウム、クロール、リンの喪失を促し、DKAに関連する電解質異常につながる
●HHS
・DKAとの違いは、浸透圧利尿によるさらに重度の脱水状態があることと顕著なケトン血症、アシドーシスがないこと
・HHSの患者は、腎障害や脱水の影響で軽度の代謝性アシドーシスを伴うことがある
<DKA/HHS発症の誘引>
・DKA/HHS発症の頻度の多い誘引は、不適切なインスリン治療と感染症
・続いて、新規発症の糖尿病やその他の高ストレス(血管疾患、膵炎など)が多い
・グルココルチコイド、過剰な利尿薬、非定型抗精神病薬、その他の特定の薬剤は重度の高血糖を引き起こし、DKA/HHSの誘引となりうる
●DKAの誘引
・283人を調査した英国の研究では、DKAの誘引として感染症(45%)が最も多く、インスリン打ち忘れ(20%)、その他(新規発症の糖尿病、アルコール・薬剤関連)と続いた
・1型糖尿病患者が入院する際に、手術などの絶食状態でインスリンを誤って中断することに注意を払う必要がある
・SGLT2阻害薬は、正常血糖DKAの原因として認識されるようになった
●HHSの誘引
・HHSは、2型糖尿病を持つ基礎疾患のある高齢者に生じやすい
・誘引としては、肺炎(40-60%)、尿路感染症(5-16%)、脳血管疾患、心筋梗塞、外傷などのその他の急性病態がある
・高齢により口渇を感じにくくなることや、水分摂取を自由に行えなくなることなどから、水分摂取を十分行えなくなることがHHS発症のリスク上昇につながる
<臨床症状と診断>
DKAの診断基準(以下を満たす場合に診断)
ADA
・血糖 > 250mg/dL
・pH < 7.30 7.25 - 7.30(軽症)7.00 - 7.24(中等症)< 7.00(重症)
・HCO3 < 18 15 - 18(軽症)10 - 14(中等症)< 10(重症)
・AG > 10 > 10(軽症)> 12(中等症)> 12(重症)
・尿ケトン 陽性
・βヒドロキシ酪酸 ー
・意識 清明(軽症)軽症〜混濁(中等症)昏迷・昏睡(重症)
UK
・血糖 > 200mg/dL
・pH < 7.3(< 7.0 重症)
・HCO3 < 15(< 5 重症)
・AG ー (> 16 重症)
・尿ケトン 陽性
・βヒロドキシ酪酸 ≧ 3 mmol/L(> 6 重症)
・意識 ー
HHSの診断基準(以下を満たす場合に診断)
ADA
・血糖 > 600 mg/dL
・pH > 7.30
・HCO3 > 18
・AG ー
・尿ケトン 陰性〜弱陽性
・βヒドロキシ酪酸 ー
・血清浸透圧 > 320 mmol/kg
・臨床症状 昏迷・昏睡
UK
・血糖 ≧ 540
・pH > 7.30
・HCO3 > 15
・AG ー
・尿ケトン ー
・βヒドロキシ酪酸 < 3 mmol/L
・血清浸透圧 ≧ 320 mmol/kg
・臨床症状 重度の脱水と体調不良
・DKAの診断基準には、尿アセト酢酸の上昇もしくは血中βヒドロキシ酪酸の上昇が含まれる
・血中ケトン迅速検査(βヒドロキシ酪酸)は、コストがかかり、どの施設でも可能なものではないが、治療をガイドする適切な情報を与えてくれるため、スタンダードな手段となりうる
・DKAの症状としては、多飲多尿、悪心嘔吐、腹痛、視覚障害、脱力、感覚障害、頻脈、頻呼吸、Kussmaul呼吸、息の果実臭などがある
・SGLT2阻害薬に伴う正常血糖DKAでは、血糖は軽度の上昇にとどまるため多飲多尿はほとんどなく、倦怠感、食思不振、頻脈、頻呼吸、発熱などを伴う
・HHSの症状としては、意識障害を伴うことがよくあり、高血糖による症状をマスクする
<急性期治療>
・DKA/HHSの急性期治療は、輸液、電解質補正、インスリン
・DKA/HHSの誘引を特定することは重要であるが、それによって治療が遅れることはあってはならない
・ADAとUKからガイドラインが出ているがいくつかの違いがある
・違いがある理由としては、多くの領域でエビデンスが不足しているため
●DKAの急性期治療
DKAマネジメントの各ガイドライン(ADAとUK)の推奨
【静脈内輸液】
①初期輸液は0.9%生食を使用する
ADA:最初の1時間で1000-1500mL投与
UK:最初の1時間で1000mL投与
②1時間後は、患者の循環動態や電解質バランスに合わせて輸液速度を調整する(一般的には250-500mL/h程度)
ADA:Na値が正常〜高値であれば0.45%生食に変更する
UK:DKAの治療中は0.9%生食を継続する
・調整晶質液(ラクテックなど)を使用することで、DKA改善までの時間短縮されることや主要腎有害事象を予防できるという仮説はエビデンスが不十分
・0.9%生食を継続する場合は、高Cl性代謝性アシドーシスを来す可能性があり、その場合はDKAの改善の指標にHCO3が使用できなくなる
③血糖値が正常値に近づいたら、低血糖を防ぎつつDKAを改善させるためにインスリンを継続するために静脈内輸液にブドウ糖を混注する
ADA:血糖値 < 200となったら5%ブドウ糖を混注する
UK:血糖値 < 250となったら10%ブドウ糖を混注する
<私見>
・日本には糖入りの輸液製剤があるため、ブドウ糖を混注せずに3号液などに変更する方がシンプルだと思われます
・0.45%生食に近いのは1号液、2号液なのでそちらに変更してもよいです
【電解質】
①DKAではカリウムの絶対欠乏があり、十分な腎機能(尿量)があることを確認して補充する必要がある
ADA:K < 5.2 mEq/Lのとき20-30mEq/Lで補充を行う
UK:K < 5.5 mEq/Lのとき40mEq/Lで補充を行う
・どちらかを推奨するエビデンスはない
・インスリン治療はカリウムの細胞内シフトを促すため、K < 3.0mEq/Lではインスリン投与を開始すべきではない
②PとHCO3はルーチンに補充する必要はない
【インスリン】
①インスリン静注は、蘇生輸液を開始し、低K血症を補正するまで開始すべきではない
ADA:0.14U/kg/h もしくは、0.1U/kg bolus 投与後に 0.1U/kg/h で開始
UK:0.1U/kg/h で開始
②DKAを改善するためにはインスリン投与量を調整する必要がある
ADA:最初の1時間で血糖値が50-75mg/dL下がらなければ、一定の低下速度が達成されるまで毎時間調整する必要がある
血糖値<200mg/dLとなったら、DKAが改善するまで血糖値 150-200mg/dLになるようにブドウ糖、インスリンを調整する
UK:1時間毎にβヒドロキシ酪酸を測定し、0.5mmol/L/h以上の減少を達成できるようにインスリンを1U/hずつ上げる
βヒドロキシ酪酸が測定できない場合は、⊿HCO3 ≧ 3mEq/L/h上がる、もしくは⊿血糖値 ≧ 50mg/dL/h下がるようにインスリンを1U/hずつ上げる
・どちらかを指示するエビデンスはない
・生食を使用し続けた場合、6時間以降のHCO3は高Cl性代謝性アルカローシスの影響でDKAのモニタリングに使用できない可能性がある
③UKガイドラインでは、DKA急性期において患者が普段使用している基礎インスリンを継続、もしくは体重に基づいた基礎インスリンを開始することを推奨している
・インスリン治療を受けていなかった患者は、0.25-0.3U/kgで開始する
<私見>
・UKガイドラインのインスリン調整法は複雑なので基本的にはADAに準じる形でいいかと思われます
・UKガイドラインでは、DKA診断直後から持効型インスリン(グラルギン)を静注インスリンに併用することが推奨されており、DKA改善までに時間や入院日数を減らせるというRCTの結果も出ているので併用してもよいかもしれません
補足解説
<持効型インスリン皮下注の併用>
・UKガイドラインでは、DKA急性期から持効型インスリンの併用を推奨している
・持効型インスリンの使用量は、普段の使用量もしくは0.25-0.3U/kgで投与する
・DKAに対してインスリン静注開始12時間以内に0.25U/kgのグラルギンを併用した小さいRCT(n=61)では、併用した方がインスリン静注を終了後12時間で低血糖を増やさずにリバウンド高血糖を減らした
・別の小規模RCT(n=60)では、DKA診断後3時間以内にインスリン静注に加えてグラルギン 0.3U/kgを併用した群と通常のインスリン静注のみの群を比較し、DKAの改善までの時間と入院日数を減らした
<Pの補正>
・DKAの患者は、Pの絶対的欠乏も存在する
・Pの補正が予後を改善した前向きの研究はない
・インスリンはPを低下させるが、Pの過補正は低Ca血症を引き起こす
・ADAでは、心機能障害、貧血、呼吸不全、P < 1mg/dLのときには20-30mmol/Lの投与を推奨している
・UKでは、ルーチンにPの補正は必要なく、呼吸器症状や筋力低下などがある場合にのみ測定し補充を行うべきとしている
<HCO3の投与>
・3つのRCTを含むSystematic Reviewによると、pH ≧ 6.9のDKA患者に対するHCO3の投与は支持されない
・HCO3の投与により、ケトーシスが一過性に逆説的増悪を来すことやKの補充量が増加する可能性が指摘されている
・UKでは、有害な可能性や有効性が示されていないことからDKA患者にはHCO3を投与しないように推奨している
・一方で、予後不良のリスクが高いpH < 6.9の患者を対象とした前向き研究がないため、ADAではpH < 6.9の患者に対してNaHCO3 100 mEqを2時間かけて投与することを考慮するとしている
超速効型インスリン皮下注を使用したDKA治療のオプション
●以下にすべて該当する場合に使用可能
・意識清明
・悪心嘔吐がなく、経口で水分摂取可能
・pH > 7.0
・HCO3 ≧ 10 mEq/L
●超速効型インスリンの投与量
・初期投与量:0.3U/kg 皮下注
・維持投与量:2時間毎に0.2U/kg 皮下注
・血糖値 < 250mg/dLになったら2時間毎に0.05-0.1 U/kg 皮下注(DKAが改善するまで)
●普段使用している基礎インスリンは継続する
・24時間以内に基礎インスリンを使用していなければ、DKA診断時に普段使用している量もしくは0.2U/kg の基礎インスリンを投与する
●12時間以内にこの治療法でアニオンギャップが閉じなければ、インスリン静注療法に移行すべき
●HHSの急性期治療
HHSマネジメントの各ガイドライン(ADAとUK)の推奨
【静脈内輸液】
①初期輸液は、0.9%生食を1時間で1000mL投与する
②1時間後は、患者の循環動態や電解質バランスに合わせて輸液速度を調整する(一般的には250-500mL/h程度)
ADA:Na値が正常〜高値であれば0.45%生食に変更する
UK:血糖値が 70-100mg/dL/h、浸透圧が 3-8mOsm/kg/hの低下を達成できるように生食の速度を調整する
適切な輸液負荷を行っている状況で、血漿浸透圧と血糖値が低下しプラトーに達した場合、生食から0.45%生食に変更する
③血糖値が正常値に近づいたら、低血糖を防ぎつつDKAを改善させるためにインスリンを継続するために静脈内輸液にブドウ糖を混注する
ADA:血糖値<300となったら5%ブドウ糖を混注する
UK:血糖値<250となったら10%ブドウ糖を混注する
【電解質】
①HHSではカリウムの絶対欠乏があり、十分な腎機能(尿量)があることを確認して補充する必要がある
ADA:K < 5.2 mEq/Lのとき20-30mEq/Lで補充を行う
UK:K < 5.5 mEq/Lのとき40mEq/Lで補充を行う
・どちらかを推奨するエビデンスはない
・インスリン治療はカリウムの細胞内シフトを促すため、K < 3.0mEq/Lではインスリン投与を開始すべきではない
②ルーチンにP補充を行う必要はない
【インスリン】
①HHSのマネジメントにおいてインスリン静注を開始する最適なときは決まっていない
ADA:初期の蘇生輸液を開始し、低K血症を補正したらインスリン静注を開始する
UK:βヒドロキシ酪酸 >1.0mmol/Lのときインスリン静注を開始する
もしくは、適切な輸液負荷を行っている状況で、血糖値の低下が90mg/dL/h以上を達成できない場合にインスリン静注を開始する
②HHSのマネジメントにおいて適切なインスリン静注の開始量は決まっていない
ADA:0.14U/kg/h もしくは、0.1U/kg bolus 投与後に0.1U/kg/h で開始
UK:0.05U/kg/h で開始
③適切な血糖値の低下速度になるようにインスリン量を調整する
ADA:最初の1時間で血糖値が50-75mg/dL下がらなければ、一定の低下速度が達成されるまで毎時間調整する必要がある
血糖値<300mg/dLとなったら、HHSが改善するまで血糖値 250-300mg/dLになるようにブドウ糖、インスリンを調整する
UK:血糖値の低下が90mg/dL/h以上になるようにインスリンを1U/hずつ上げる
最初の24時間で<180-270mg/dLにならないように注意する
<DKA/HHSの改善>
●DKA改善の定義
ADA:血糖 ≦ 200+次のうち2つ以上(HCO3 ≧ 15、pH > 7.3、AG ≦ 12)
UK:pH>7.3 + 血中ケトン < 0.6mmol/L
※HCO3での判断は生食による高Cl性代謝性アシドーシスの影響を受けるため推奨しない
●HHS改善の定義
ADA:血清浸透圧の正常化+通常の意識状態に戻ること
UK:インスリン静注は患者が食事摂取をできるようになれば通常は中止できるが、摂取量が少ない場合は点滴は長く継続する必要がある
インスリン静注から皮下注への移行
・DKA/HHSが改善した後は、インスリンを静注から皮下注に変更する必要がある
・リバウンドによるケトアシドーシスや高血糖を避けるために、インスリン静注を中止する少なくとも2時間前には持効型インスリンの皮下注を開始する必要がある(必要あれば超速効型も)
・静注と皮下注を被せて使用する理由としては、インスリン静注の半減期が約10分と短いため
・投与量は、投与量が適切な量であれば以前投与されていた量を投与する、もしくは、0.5-0.7U/kg/日(半量を持効型、半量を3分割して毎食前に超速効型)で投与する
・DKA/HHSから改善しているものの、まだ状態が悪く、経口摂取ができない場合はインスリン静注と点滴を継続し、一般的な重症患者におけるインスリンプロトコールに移行する
<DKA/HHSの再発予防>
①インスリンのアドヒアランス不良の評価・マネジメントを行う
②患者に適切なSick dayの対応について教育し、退院後に糖尿病教育プログラムにつなげる
③感染、脳血管疾患、心筋梗塞、外傷などの治療可能な誘引の治療を行う
・DKA/HHSの再発は多くの場合に防ぎ得る
・それぞれの患者に合わせた再発予防のための教育と介入を行うために、すべてのDKA/HHSのエピソードで原因を特定する必要がある
・Sick dayの際には中間型、持効型は中断すべきではなく、いつ相談をすべきかを教育することは将来のDKA/HHS発症を防ぐのに役立つ
・SGLT2iを使用している患者の正常血糖DKAの発症リスクを最小限にするために、予定手術の少なくとも24時間前(最大5日前)や急性疾患の間は薬剤を中止するように指導する
<DKA/HHSの合併症>
●脳浮腫
・最も重篤な合併症
・新規発症の1型糖尿病の初発症状としてDKAを来す小児、青年期の患者でもっとも一般的に見られるが、28歳までの若年成人にも見られる
・28歳以上の成人に脳浮腫が生じることは稀ではあるが、数時間以内に血糖値を250-300mg/dL以下に下げないように推奨している
・新規に発症した頭痛、意識障害、繰り返す嘔吐、失禁、過敏症、呼吸の異常、脳神経症状など神経学的悪化は脳浮腫の所見の可能性がある
・マンニトール(0.5-1g/kg 20分で投与)の速やかな投与はさらなる神経症状の悪化を防ぐ可能性がある
・CTの結果を待って治療が遅れることは避ける
●電解質/代謝異常
・よく見られるのは、低K血症、高K血症、低血糖、高Cl性代謝性アシドーシス
●心臓、呼吸、筋の合併症
・まれではあるが、高度の脱水がある場合に心筋梗塞、横紋筋融解症や慢性心不全がある患者の肺水腫に注意する必要がある
・過去の研究では、DKAの退院後6ヶ月以内の脳卒中の発症リスクが1.55倍であったという報告がある
・また、DKAでICUに入院していた患者の退院後1年以内に10人に1人が死亡していたという報告もある
●DKAの再発
・DKAでの入院患者は、全死亡とDKAを含む再入院のハイリスクなグループである
・精神科疾患やアルコール、薬物依存の患者はさらに再入院率が高く、長期的な死亡率も高い
<コメント>
・頻回の採血が必要なので患者、看護師としては動脈lineがあった方がいいでしょう(CVは必須ではないと思われます)
・UKでは血中ケトンを重視しているようですが、そちらの方が病態生理には適っているのかもしれません
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