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「回収率予報」の実績(2021年5月2日まで)

回収率予報は2019年11月に公開を開始し、2020年8月14日と2021年5月8日に回収率予測ロジックをバージョンアップしています。
そこで2020年8月15日(土)から2021年5月2日(日)までの期間の実績をまとめました。

なお、最新の実績につきましては毎週の結果まとめ記事をご参照ください。

1.実績(2020年8月15日から2021年5月2日)

実績(2020-08-14から2021-05-02)

(1)集計対象

対象期間は38週間(約9ヶ月)。
新馬レースと障害レースを除く全てのレースに対して予報を前日公開しました。
レース数は2,225レースで、全出走馬の数は31,209頭になります。

(2)回収率

まずは肝心の回収率ですが、単勝馬券を(10,000円÷単勝オッズ)で購入した場合が表の赤枠になります。
予測回収率70%が77.5%と少し高く、予測回収率50%が44.6%と少し低いですが、他は想定どおりになっています。
また、全ての単勝馬券を100円で購入した場合でも、同様の結果になっています。

(3)件数

次に件数です。
例え予測どおりの回収率であっても、件数が少なければたまたまの可能性があります。
また、予報を参考に馬券を購入するにも件数が多いほうが当然使い勝手が良くなります。

予測回収率100%の馬は2,716件で、1レース平均1.2件でした。土日のレース数が70であれば、平均84件発生したことになります。全出走馬の8.7%が予測回収率100%でした。
予測回収率100%の馬が1着になったのは202件で、勝率は7.4%でした。土日のレース数が70であれば、1着は平均6.2件でした。

予測回収率100%の件数だけでも実績を評価するために十分な件数だと考えます。
さらに他の予測回収率も想定どおりの回収率になっていることから、正確に予測できていると言い切って差し支えないでしょう。

(4)単勝オッズ

表にはありませんが、予測回収率100%の単勝オッズは1.7倍~390.5倍で、平均(調和平均)は13.5倍でした。
その中で1着に限れば、単勝オッズは1.7倍~227.3倍でした(227.3倍は、2021年3月14日金鯱賞のギベオン)。
単勝万馬券は38週間で3件的中しています。

なお、単勝オッズは馬券発売開始から締め切りまで大きく変動しますが、どのタイミングで購入しても予測回収率には影響ありません。
例えば、私はウマニティさん(https://umanity.jp/)でレース前日に予測結果を登録していますが、上記の表と同様の結果になっています。
また、前日のオッズと確定オッズを比較調査しましたが、オッズが上がっていても下がっていても結果に違いは見つかりませんでした。(もっと長期間に渡ったデータを詳細に分析した場合は、何かしらの傾向が見つかる可能性はあります。)

(5)総評

レースに出走する馬の中に平均1頭以上の割合で回収率100%となる馬がいる、という事実はそれなりのインパクトがあるのではないでしょうか。
その馬たちの単勝馬券を買い続ければ、少なくとも競馬で負けない、ということです。

また、回収率予測ロジックで使用しているファクターのほとんどは馬柱に記載されているものです。
馬柱をいくら眺めてみても馬ごとの回収率を言い当てることなんてできないような気がしますが、データ分析を駆使することで実際にそれが可能であることが証明できたのではないかと思います。
つまり馬柱には競馬ファンのほぼ全員が見逃しているであろう価値ある情報がたくさん埋もれている、ということです。

2.事前のシミュレーション結果との比較

2020年9月8日にこちらの記事を公開しました。

「回収率予報」の実績
https://note.com/hrrf/n/n1a2e5be617a7

記事内にはリリースした回収率予測ロジック(2020年9月7日の微調整済み)のシミュレーション結果があります。

シミュ結果(2017-2019)'20200906

このシミュレーション結果と今回の実績を比較すると、ほぼ同じ回収率になっていることが分かります。
件数や勝率については若干の差異があり、実績は9月7日の微調整の前のシミュレーション結果に近いものでした(原因は未調査)。

上記の記事の「3.参考(オーバーフィッティング)」でも記述しましたが、このような事前のシミュレーションでは「シミュレーションではうまくいくものの、実際はそうならない」という事態になりがちです。
しかし今回はシミュレーションどおりの結果が出せました。これはオーバーフィッティング(過剰適合)が起きないような配慮を十分にしていることと、予測ロジック構築に使用するデータとシミュレーションに使用するデータを分けている、という効果が表れているためだと考えています。


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