de:code2019にいってきた感想

少々時間が空いてしまいましたが、先日開催されたマイクロソフト主催のde:code2019に行ってきたので、特に面白かったところの雑感などを述べていこうと思います。

意外と基調講演が面白かった

全編動画で公開されているので興味のある方はどうぞ。その中でも働き方に関連して紹介されたOffice関連での新機能紹介は興味深かったです。メールの文面を解析してスケジュールを自動でセットするとか(まぁそういう話は過去にも色々ありますが)Teamsの話、Word文書を分析して情報を出してみたり、文書内のコンテキストを読んでタスクを自動で作ったり(TODOに毛が生えたもんだったけど)、昔からやってる校閲だったり。そこまで背伸びするわけでもなく、今できる技術の範囲内で使えるものを考えて作ってるなという印象でした。

あとエンジニアとしてはWSL2 + VS code remote development + microsoft/terminalの組み合わせはかなり強力なんじゃないかと思いました。現在仕事ではMacBookを使ってますが、ここまで来たらWindowsでも同程度の開発環境が揃えられそうな期待感がありました。Dockerサポートされたのはアツいです。一点注意としては、GPUやUSBデバイスなどにはアクセスできないようなのでGPGPUやらCUDAとかを使おうと思っている人は注意です。

最初Terminalの紹介にティザームービーを用意しているわけのわからない力の入れように思わず吹き出しましたが(笑

残りは参加したセッションの中で気になったものを一言感想。

SP08

MSRA (Microsoft Research Asia)所長による研究紹介。意外と研究内容は昔からそこまで変わらってないなぁと思いながら、機械翻訳をとてもフィーチャーしていたのは感慨深かったです。もう少ししたら言語理解への回帰(表層ばかり追いかけてもダメでしょ論)がまた起きそうだけど。

AI01

Cognitive Serviceはいわゆる出来合いの〇〇認識サービスで、今回は新たに異常検知、文書のフォーム認識、手書き文字&図形認識(ストローク認識・OneNoteでやってるやつ)が追加されたそうです。精度や対応言語はうーん?って感じだけど継続的に精度上げてほしいですね。CNNのモデル選ぶみたいに内部のデータセットドメインごとにモデル作ってユーザーが選べるようにすると面白いかな。事業者が(例えば定型文書なんかは企業ごとにありそう)データセット作るとパブリックに共有されてAzure経由でみんなでシェアされたりするモデル共有の仕組みがあると色々アイデアが出てきそうな気がするんですが。

PR01 PR07


PowerBIとGraph (API経由でアクセスするDBみたいなもん)を使って可視化やちょっとしたアプリがすぐ作れるってやつ。業務の片手間にハックするのにはいいかもしれませんね。GoogleがLooker、SalesforceがTableau買収したりしてこの辺の競争も激化してきましたね。

AI03

Azure ML serviceという、機械学習のプロジェクト全体をサポートするサービスの紹介。自分でコード書いてモデル作るような人向けです。以前少し使っていたのですが、その時代よりだいぶ機能が増えていてびっくりしました。学習部分はさておき、"それ以外の考えなきゃいけない諸々"は自分でやるよりこういう大手の流れに乗っかっていくのが今後は楽なのかなぁと思っています。ベンダーロックインまっしぐらですね。多分今のSREとかインフラエンジニアがやっているような業務領域に早々になってきそうです。それが良いのか悪いのか・・・できればKubernetesが普及したように標準化してオープンになってほしいところです。 

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