S14 炎渦猛虎スタン【最終85位(2121)】

 今季はカイリューハッサム構築のおかげでSVの本質タテの対応に気付き、途中までは非常に有意義なシーズンでしたが、終盤以降の取り組み方には悔いが残っています

 とりあえずレギュレーション最初のシーズンなので、情報出しておく意味で書いておきます。と言いつつ、直接的には構築に関係ない文章のほうが多いです。書いてるうちに結果出てない構築自体を解説してもしょうがないな、と思ってしまったので……

今季使用TN will、#5。ドライアイスも少々

レンタルはありません


◆ 構築経緯 ◆

 相手を選ばないキョジオーンの塩漬けによる削りと詰めが、このゲームの本質かつ自分がやるべき対戦スタイルなのかな、と感じました。とはいえキョジオーン自体はメタ的に見て問題を感じる性能(特に対ガチグマ)だと思っていたので、似たような削り・詰め性能を持つ渦アンコカイリューを構築の始点としました

 カイリューを使ううえで電磁波カイリューやサーフゴーが気持ち悪いなと感じ、アンコールしたあとの処理速度がちゃんと速い眼鏡タケルライコを採用。電気技はテラスで耐性をつけられにくいと考え、電気テラスで最大パワーを出せる型としました。電磁波メタの電気テラスカイリューが結構いっぱいいたのが一番の誤算、電気テラスがいたことじゃなくて新環境でもみんな電磁波使いまくってることが

 次にサイクルの潤滑油となれるポケモンが欲しいと考え、カイリューがテラスしたあとでも補完がとれ、ブリジュラスにも強めなS138のチョッキ霊獣ランドロスを採用。タケルライコを強く動かしたいのでランドロスを1ターンで破壊でき、万が一の地面テラスにも抗える氷テラバースト。後々、渋々スカーフに変更


 残り3匹は、対面・受け・展開それぞれ2系統に強そうなメタに寄せたポケモンをいったん採用していきましたが、ポリゴン2以外はかなり怪しいです。元々今季はいわゆるカイリューハッサムの高火力+ハッサムの軸を参考に勉強していたので、そのまま流れで採用してます。そのあと能動的な理由を作れるポケモンを探して試行錯誤しましたが迷走してしまい、そのまま噛み合うポケモンが見つからず今月は終了しました


◆ 個体紹介 ◆

S:準速キノガッサ抜き

C:252 4振りオーガポンが流星群で最低乱数以外、テラス10万が4振りハバタクカミに130~入る

B:特化カイリューのスケイルショットのダメージが変わってちょっと得した気分になる

D:テラス時に252ハバタクカミのテラス眼鏡ムンフォ最高乱数以外耐え


 陽パワー枠。電磁波無効、御三家タイプや鋼の半減、ガチグマオーガポンに一貫する流星群が貴重で、サイクルを意識して組む時に重宝する要素が多い新ポケモン。テラス電気は眼鏡型においては勝ちに直結する唯一のテラスだと思ってます。耐性つけるテラスはあまりにも消極的です。無振りハバタクカミが一発で消し飛ぶほどのパワーより優先したいテラスがあるとは思えませんし、テラバ採用で丸くするなら眼鏡じゃなくていいです

 ウーラオスに後投げできるのがウリ。と考えていつもの僕ならHBベースにしてるとこですが、今回は今までの自分なら使わないポケモンを使う裏コンセプトがあったため真逆のパワー特化。ボルトチェンジが受け回し(グライオンいるからややこしい)にプレイングで勝てたり、テラス迅雷で最高乱数ひければイーユイ落ちるほど火力が出たり、パワーだけでなく眼鏡特殊では唯一無二の器用さで対応範囲の広げられるポケモンでした

 パオジアンとの偶発対面は殴ってひきたいのでいったんテラス迅雷してました、襷じゃなければふっ飛びますし、ハッサムにひいて鉢巻砕くが最悪なので。一致技が両方無効にされてしまうため、カイリューで選出を割ったり、邪魔なポケモンを削ったりして緩和してから動きを考えるようにします。一致技が一貫しないデメリットを理解してなおそれを補って使う希少価値があるポケモンだと感じ、そのデメリット解消はサイクル構築でしかできません

 電気タイプもドラゴンタイプも強いですし、対面環境に一石を投じる素晴らしいポケモンだと考えてます。ブリジュラスは今のところ噛み合いを加速して事態をややこしくしてるだけにしか見えないです……自分で使うことが強いと思わせてくれる記事や意見を探してる最中

 テラス圧をかける動きは嘘だと考えてます。パオジアンはサイクル参加しにくくそれで圧をかける=選出を当ててるも同然で、ウーラオスは今の環境ならテラスを切られず後投げされます。主導権を取っている前提になっていること自体が嘘で、それができる状況ならそれはそもそも有利です。有利だから有利な流れになる、同語反復です

 ちなみに以下の個体(持ち物はブーエナの場合もあり)も使っていました。こっちは水ウーラオス+ランドロスみたいな選出に強めなので、カイリューは鉢巻だったり、渦アンコ神速地震@保険、っていうよくわかんない型と合わせてました。シンプルにタテで対応する、カイリューハッサムの延長線上にある構築使っていましたが、詰めこそが自分のやること、っていう自我を抑えられませんでした


B:252ウーラオスの鉢巻テラス水流連打の最大ダメージ=羽休め+食べ残しの回復量

D:マルチスケイル時に特化ガチグマのシルクテラスブラッドムーンの最大ダメージ=羽休め+食べ残しの回復量

S:最速ガチグマ抜き抜き

※シルクガチグマのテラスブラムのダメージは94~111、持ち物なしは79~93のためCを削ってなければ1発で持ち物判定できます

 陰パワー枠。定数と詰ましこそポケモンの純文学。でもサイクルカットは禁書

 このゲームにおけるキョジオーンやガチグマへの勝ち方がわからないため採用。Twitterで二度と使いたくないって言ったけど、定数ダメージ使うならこのポケモンとキョジオーンが強くてキョジオーンに魅力感じないからたぶんまた使ってます。キョジオーンにあまりストレスたまらないのが何より偉い(確実に勝てるとは言ってない)

 1ウエポンはキョジオーン削る役割を果たしたいので地震。サーフゴーに隙を見せにくくなり、カバルドンのステロを捕まえた時にほぼ倒しきれます。飛行テラスカイリューとかはキャッチできても倒せないし、ディンルー削りきれないので滝登りにする択も一応は存在はしてました

 ブリジュラス、氷技でこだわったウーラオス、毒々持ちの受け、を捕まえたりしたいのでテラスは鋼。フェアリー読みされやすく、鋼技を撃たれやすい性質にも噛み合ってました。やりたいポケモンに近いことができたような、そうでもないような。まだ理解が浅いです


B:特化カイリューのスケイルショットのダメージが動く

HD:4振りハバタクカミのムーンフォース96.9%2発耐え

S:最速テツノツツミ抜き


  潤滑油枠。ガチグマが辛いポケモン

 ハッサム、ポリゴン2、電気テラスタケルライコは明確にハバタクカミに不利ということもなく、下から蜻蛉が活きる構築でもないので殴るための配分。ランドロスは自分より速いならスカーフと断定してました。と書いてるのはチョッキのほうが使用感が良くその情報出したほうが有意義だな、と

 前期はスカーフウーラオスがあまり信用できず、結果的にこのポケモンがスカーフを持たざるをえなかったのが反省。チョッキならカイリューを処理する選択肢があったり、不意にあたるグライオン処理できたり、パオジアンに苦し紛れテラスしたら零度飛んできて笑顔で暴言はけたり



H:定数ダメージ意識16n-1

B:特化カイリューのスケイルショット10発99%耐え

D:C252ハバタクカミの眼鏡ムーンフォース2発99.6%耐え
特化命珠ガチグマのテラスブラッドムーン→自己再生→ハイパーボイスをだいたい耐え

C:C1↑テラスシャドーボールがD4サーフゴーに192~

 一直線な構築やブリジュラスへのカウンターポケモン。ボディプレスで対策した気になってるポケモンをダウンロードの起点にしつつも、2ウエポンがちゃんと汎用性を持ってる型。ブリジュラスの電磁波で頻繁に萎えてること、テラス切ったあとのパオジアンや悪ウーラオスが渋いこと以外はちゃんと強いポケモンでした。あとはガチグマとのS関係がわからないのはちょっと嫌だったかも。決して万能ではなかったものの、S関係に触れることができ、ガチグマにはない良さを持ってるポケモンでした

 アグロサイコ含む、一直線な構築にシーズン通してだいたい勝ててたのはこのポケモンのおかげでした、が、少々綱渡りにはなってました。ぴりかさんの身代わり+草テラスだけはちょっときつかった。スカーフラティオスと組んでラスターパージからのご都合ダウンロードとかも結構良さげでした、ほんとご都合だけど


H:特化イーユイのオーバーヒート87.5%耐え
B:特化ウーラオスの暗黒強打確定耐え
S:最速オオニューラ抜き

 受け崩しと展開阻害。ガチグマの倒し方を知らず、眼鏡があまり強いと思えない(というより痛み分けがないと使ってて楽しくない)ので毎回この型になってしまいます。今季は襷ウーラオスを倒すみたいなことはあまりしていませんが、ドヒドイデ倒すためにゴツメは必要。切る技がなく完結しているのにサーフゴーやオーガポン相手には出しにくいのが欠点(タケルライコやランドロスを信じて出すことは多々ある)。いうて電磁波してもしょうがないし、ムンフォあるのに用途がだいたい被ってる威力80のしょぼい技もあまり使いたくない

 展開阻害役としてはフェイタルクローで麻痺眠りが致命的、メンタルハーブ多い、相手のブエナカミは電磁波持ってる、であまり機能していなかったのが今季の明らかな敗因の1つ。めろくんみたいにエナジーでステラテラバ撃ってるほうが蜻蛉帰りから迅速にストッパーできて強かったかもしれません



B:特化パオジアンのテラス鉢巻噛み砕く87.5%耐え
A:舞アタッカーとして選出することが多かったため余り全部

 今季はカイリューハッサムをたくさん使っていてそちらでは要素の強さをハッキリと感じたのですが、本構築では補完枠になっていたので数値不足を感じさせられました。強い要素を多方面に生かしてこそ強いポケモンであり、ぴちさん達のハッサムにかつてのサックーさんのドラパルト味を感じたりしました。何でもできるポケモンが実際に何でもできてる構築は激レア、普通は何でもできるうちの一部のことしかやってません。そこに強い構築の秘密があると思っています。先制技は重ねるもの、蜻蛉は裏が殴るためのもの

 悪テラスタルはパオジアンに弱いポケモンなのでそこを補いつつ、シンプルにリーチを伸ばすために採用。もうちょいガッツリAに振りたい気持ちもあったのですが、この構築はハッサム初手も結構あるので


↓今期考えたこと、感想

 テラスタルは有利不利が常に揺れ動くシステムで、特に対面構築・受け構築以外の展開構築・サイクル構築においてその影響は甚大です(受けとサイクルは別概念と考えています)。そういう構築は有利不利に応じて仕事を割り振っており、仕事量2.0を見込んだポケモンが0.5にされた場合のケアは非常に難しいです。択を考えるとは根本的にこの2.0→0.5の落差の発生をなくすことで、過去世代では毒々、ダイマックスによる有利不利関係の逆転がその役割をほぼ万能に担っていました

 SV環境では、相手がテラスでこっちを0.5にするなら裏が2.0以上になるよ、と最低限主張できないとおそらく役割が成立しません。なので面白みに欠けた考え方ではありますが、シンプルに2.0以上になるポテンシャルを持ったポケモンで固める構築を大前提としました。そして誰かの2.0を作るために誰かで介護する、というサイクル本来の強み自体もしっかり作ることを意識しました。僕は過去からずっと同じこと言ってるんですが、全員軸、全員介護、の構築です。しかし、万能とは言い換えれば強みがないってことになります


 なので、パワー押し付けをちゃんと軸に据えることにしました。それを受け方面でのみ使っていたのが自分の8世代で、今回は攻め方面でもパワー軸を持つ構築を目指しました。SVで一桁をとったの尖ったパオジアンですが、よくわからないけど何か強くて勝った、を引き起こしやすく、それならそれに越したことはありません(ブリジュラスはこの理屈だと思ってます)。ただ、よくわからないのはやはり良くないです

 ということで、いったん眼鏡タケルライコに触れることにしました。何か工夫しないと通りようがない性質のポケモンで、実際最初は択が通るか通らないかの対戦が多すぎました。テラス圧をかけようとしたこともありましたが、違うポケモンにテラスを切られた瞬間にプランが崩れます。なので、ちゃんと選出を割ろう、頭数を減らそう、にシフトしました。偵察要素と数的有利、昔から言われていること

 気付いたのはパワー振り回し枠がいるだけで無理な構築がかなりの割合なくなることです。偉ぶった丸いポケモンだけ使って最後に苦し紛れの補完を採用していたので、このことには初めて気付きました。とにかく弱いと思え、そう否定しまくっても否定できないものが強い、こうした価値観を持っていたので、今回の真逆のアプローチで得た感触は大事にしたいです

 僕は対戦相手が強いと想定したい派であり、だからこそ動きは固定したくないし、システム的・効率重視の対面構築とはどうしても相容れません。ランクマが勝率のゲームなのはわかりますが、そんな考え方は味気ないじゃないですか。強い人に勝ちたい、それが重要

 これは仲いい人含めて本当に初めて話しますが、僕の初一桁4位は965さんに申し訳ない勝ち方をして得たものです。僕は2手目でだいたい負けたと思ってしまい、ドラパルトにボディプが飛んできた瞬間にすごく情けなくなりました。やったーとかは一瞬も思わなかった。とってしまった順位自体は覆えりませんし、それ以来はポケモン自体が上手くなりたい、次はふさわしいレベルに達して獲りたいと思いやってました

 少しは上手くなったんでしょうかね、それはわからないですけど、その時の気持ちはポケモンやるうえで裏切りたくないです。と言いつつちょくちょく外れたことしちゃってますけどね

 おわり

 

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