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自分の「共感力不足」に気づいた話

昨日の社内アカデミー(有期の企業内大学)の講師は小林りんさんでした。社会起業のレジェンドです。講演+質疑応答の約2時間のセッションを受講することができました。

小林りん (こばやしりん)

経団連から全額奨学金をうけて、カナダの全寮制高校(Pearson College UWC)に留学中、メキシコで圧倒的な貧困を目の当たりにする。その原体験から、大学では開発経済を学び、UNICEFのプログラムオフィサーとしてフィリピンに駐在。ストリートチルドレンの非公式教育に携わるうち、リーダーシップ教育の必要性を痛感する。帰国後、6年の準備期間を経て、2014年に軽井沢で全寮制国際高校を開校。2017年には世界で17校目となるユナイテッド・ワールド・カレッジ(UWC) へ加盟し、ユナイテッド・ワールド・カレッジISAKジャパンへ改名。同校は80カ国以上から集まる生徒の7割に奨学金を給付している。

出典:UWC ISAK Japan

小林さんはメキシコやフィリピンで貧困を目の当たりにしたことをきっかけにリーダー育成の学校を日本で起ち上げました。起ち上げまでの資金面や制度面の幾多の苦難を乗り越える話を聞かせて頂いたのですが、ぼんやりとした疑問が湧いてきました。「自身が貧困を経験している訳でもないのに、なぜここまでのエネルギーを自分事でない事業に注ぎ込むことが出来るのか?」と。

この疑問は、先週の田口一成さんの講義でも湧いてきたものでした。田口さんは大学生のときにテレビで見た栄養失調の子供を見て、人生をそれに捧げる決断をしています。

株式会社ボーダレス・ジャパン 代表取締役社長 田口一成

1980年福岡県生まれ。大学2年時に、発展途上国で栄養失調に苦しむ子どもの映像を見て「これぞ自分が人生をかける価値がある」と決意。25歳で創業。現在は「貧困問題」「環境問題」「障害者差別」「耕作放棄地問題」など社会問題を解決する45のソーシャルビジネスを世界15カ国で展開。2022年3月現在、国内外の従業員数は1,200名を超える。

出典:ボーダレスアカデミー

私は自分の事業案(アカデミーで事業案を発表することが卒業要件になっている)を自分の経験をヒントに探そうとしてきました。自分にも、相対的貧困・いじめ・パワハラ、といったネガティブな歴史があるのでそれを題材にするのも有りと思ったのですが、それらの経験は今では「終わったこと。もう取り扱うほどの課題ではない。」と思えて、事業案にするほどの熱量を持ちえませんでした。

小林さんの話に戻ります。ご講演後の質疑応答で他の受講生から私の聞きたかった質問が挙がりました。「りんさんは、ご自身の原体験が無いことになぜ強い思いと持てるのか」と。(ちなみに私も同種の質問をしようと挙手していましたが指名されませんでした)

小林さんの回答は「共感力を持つこと。共感が持てなくても自分ができることを考えること」ということでした。

「共感力・・・足りてないな、俺」というのが自分の感想でした。貧困・ジェンダー・LGBTQ+・人種、様々な社会課題に対し、頭ではその構造や問題点が理解できていても、当事者の話を聞いて涙を流すほど共感したことってどれほどあっただろうか?当事者の力になれるよう行動したことがあっただろうか?

原因はきっと私の自己愛かと想定しています。「自分はこんなに苦労している、頑張っている。だから認めて欲しい」と内心共感してもらうことを求めているのかと。綺麗事言っているけどきっと「自分>他者」の思考パターンなのかと。

上記の原因は外れているかも知れませんが、結果的に共感力がないのは間違いなさそうです。それが事業案を骨太なものに出来ない理由なのかと。

日が変わって今日、ChatGPTに「共感力をつけるには?」と聞いてみました。(最近安易にChatGPTに答えを求めようとする自分がいて、それはそれで課題なんですが・・・)

いろんな回答が出てきたのですがその中でも気になったものの一つが以下でした。

自己認識を高める: 自分自身の感情や反応を理解することで、他者の感情にも敏感になることができます。自己反省や瞑想などを通じて、自己認識を深めましょう。

ChatGPTより

これを読んだ瞬間に「そうだnoteもっと書こう」と思いました。他にもやるべきことはあるのでしょうが、自身の感情に向き合いそれを言語化することで、見える世界が変わってくるのではないかと。

共感力が育まれた先に素敵な事業案や人生が待っているか分かりませんが、まずは「共感力が足りない自分」の存在を認識することで、自分の思考や行動を変えたいと考えています。

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