リスプラ分析_人編 「緊張感」と「明るさ」を両立するために

組織運営において、リスプラのカルチャーや性格特性を知り、課題や改善点をみつけることが必要だと思ったため、今回のレポートは以前行ったINOBERから考察しました。

■会社全体のカルチャー

企業文化とは「企業や従業員が意識的・無意識的に共有している独特の価値観や企業規範、前提条件・ルールなど」のことを指します。主に「行動原理となる価値観」のことになります。外部からの影響を受け、徐々に形成されたり変化したりするものです。

「文化」の意味は「土地よりも時代を反映する、創造的で自由な価値観」のことです。日本の文化は和(協調)を重んじて本音と建前を使い分ける、天然資源が少ないがために物を加工し輸出する「ものづくり」文化が発展したなどと使われることがあります。

企業文化の具体例として、以下のようなものがあります。

・個人主義なのか、それともチームワークを重視するのか
・成長志向なのか、それとも安定志向なのか
・年功序列なのか、成果主義なのか
・トップダウンなのか、ボトムアップなのか
・褒めて育てるのか、厳しく叱るのか

企業文化には程度があります。全ての企業が「個人主義もしくはチームワーク主義」の2パターンに分けられるのではなく、「どちらかというと個人主義」のような程度があります。

企業文化と似たような言葉として、組織文化という言葉があります。一つの組織を「会社全体」としてとらえた場合が「企業文化」、部署やチームなどを一つの組織としてとらえた場合が「組織文化」となります。同じ会社であっても「営業部」や「開発部」など部署が異なると、文化が違う場合も起こりえます。

▼リスプラのカルチャー

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モノ・データ志向よりも、ヒト志向のほうが強めだが、これは男女でも違いがある。女性のほうが男性よりもヒト志向が強いという研究データがあるが、リスプラは女性の割合が多く、役職者も女性のほうが多いため会社全体的にもヒト志向によっている。

また、個人よりもチームワークを大切にする傾向のほうが強く、組織力としては強いと思う。

気になった点としては、「規律」と「自由」で「規律」志向のほうが強い。
人を大事にし、チームワークが強いのは「規律」を重視する人たちが多いからということだと思うが、決められた枠の中から飛び出す人があまりいないのは、カルチャー的に、枠の中で仕事をするほうが安全だという文化があるからかもしれない。

■性格特性

規律や人を大切にし、チームワークが強いリスプラの文化があるが、性格的にはどのような人が多いのか。

▼リスプラの性格

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全体的にやはり「協調性」が強い。利他的で他者に思いやりのある性格特性だ。一方で低い傾向にあるものに、「良識性」「達成動機」「アサーション」がある。

良識性:自己統制力、達成への意志の強さ、計画性、真面目さを表す特性
達成動機:高い目標を掲げ,障害を克服してその目標の完遂に努力しようとする動機
アサーション:相手を尊重しながら、自分の思いや考えを主張することができる

達成に対しての意志の強さや目標完遂に努力しようという動機が弱い。また、直近で議論ができないという話題があったが、自分の思いや考えを主張することが苦手である。

現在、数字が落ちている状況で社長が現場に入り支援指示書を作成するというかたちになっていますが、先日社長もいっていた、数字を追う危機感が足りないというのは、達成に対しての意志の強さや目標完遂に努力しようという動機が弱い人が多いのも影響している可能性がある

人数が増えていく分、危機感はさらに薄まるが、そこをどうやって組織として強くしていくのかが今後課題だ。

■キャリア志向性

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キャリア志向性としては、攻めの人が多く、守り(安定)よりもキャリアアップしたい、成長したいと思っている人が多いのが分かる。

■「緊張感」と「明るさ」を両立する

組織内の雰囲気はよく、協調性もあるし規律も守り人を大切にする文化になっている。一方で達成に対しての意志の弱さから現状を打破する人や出来事がないのが課題かと思います。

良くも悪くもみんなで頑張ろう!みんなで仲良くしよう!という「働きやすい環境」のほうに寄っています。

達成に向けて危機感を持つためには、適度な緊張感が必要です。
どうしたら、そういう組織にしていけるか調べていく中で、「ピアプレッシャー」という言葉を知りました。

ピアプレッシャーとは、いわゆる「同調圧力」のこと。職場などで相互監視が行われることにより、ミスなく仕事を進めなきゃ、周囲に合わせて自分も残業をしなくちゃ、といった精神的負荷(ストレス)を感じやすくなります。一方、適度なピアプレッシャーには、ポジティブな連帯感――つまり、仲間とのチームワークを強めてくれるメリットがあります。

ピアプレッシャーは強すぎても、弱すぎてもチームのパフォーマンスは上がりません。しかし、これがうまくコントロールできるようになれば適度な緊張感や相互配慮が生まれ、草野球ではなく甲子園優勝を目指すチームが作れると思います。

ピアプレッシャーの使い方でこれをやってみようというのが見つからなかったため、何ができるのかというところを探します。