同じ位置

来たるREUNIONと同じ立ち位置のライブになるのかな、と思って、購入していたつま恋ロマンスポルノ'11を見た。

立ち位置、大きな、自分たちではどうしようもない抗えない大きなものをむかえた(もしくはむかえている)中でのロマポル。

そう言う意味では、つま恋も同じだったと思う。
ありがたいことに、私の地元に船を送ってくれたあのライブだ。
それだけで胸がいっぱいである。
ちなみにこの時はまだライブにいけるお金もなく、(単純に学生だったから)テレビで、またはCDでポルノを追っかけていた時期なので、ライブの存在はもちろん知っていたが、まだ参加するに至ってない。だからYouTubeに公開されているヒトリノ夜とミュージック・アワー以外は完全初見である。

最初の所信表明?のは良かった、当たり前であること、当たり前にライブが開催できて良かったと思った(何より珍しくめっちゃ晴れている)が、突然謎の歌が始まったのは流石に笑ってしまった。
そこからの『君は100%』希望を見出せるイントロ(音がどんどん登っていく感じが特に)にちょっと感動してしまった。
そこから普段のロマポルのように楽しいライブが続く。特に、ワンモアタイムとマイモデルとグッバイサマー、私が初めて買ったポルノのCDが「ワンモアタイム」だったので、何か突然、当時のことを思い出してしまった。発売するに当たり、色んなラジオに出ていたな、それ欠かさず聞いてたなとか。一応まだ録音した音源は持っているので、久しぶりに聴きたくなった。
というか、もう何だろう、2011年の夏にこれをやったことを忘れるくらいに、普段通りのポルノのライブで(MCではちょいちょいそういう話してたけど)、本当に楽しくて、お客さんも楽しそうで、圧倒的にポルノは光だった。最後のアゲハ蝶、「東北に届くように」「絶対に届く」と言ってくれたのも、あなたが言うなら絶対届くと思った。し、9年越しだけど、届いたよ。

そして普段通り、アンコールでジレンマが終わった。もう演奏が終わるのかと思いきや・・・。
もう1曲、え、この曲やるの?っていう曲を披露する。∠RECEIVERである。これをつま恋でやっていると、最近知って、実はこの円盤買った。正直1番デリケートな曲だろう。だって序盤の歌詞が「雨が街を沈め、波が街ごとさらった奪った」なんて、これを2011年夏に歌ったんだと。

歌前、忘れないためにこの曲を歌うと。この出来事も、日常も。
確実にこの時期にこの曲を聞いたこと、ライブに来た人は忘れないし、この曲を噛み締めたんじゃないかと
晴一さんが爪弾くギターが悲しげだった。けど、それは絶望の悲しさじゃなくて、追悼と、一筋の光の音だった。
間奏中、晴一さんが、みんなでウェーブをしようと提案する。
そこで起きたゆったりしたみんなの波に乗って、ポルノ丸は東北にやってきたんだなと、なんて温かな演出何だろう。
私は涙が止まらなかった。

このウェーブ前に晴一さんが今にも通じる大事なことを言っていたりする。「半年前に戻りたいわけではない一人一人が結構必死にやってきたこうやってここに辿り着けた一人一人だ頑張って辿り着いた。せっかくこうやって辿り着けたから、波にはたくさんのものを奪っていく波もあるけど、明日や未来に連れて行ってくれる波もあると思う。」(めっちゃ意訳)
我々は、振り返ることはあるかもしれないけど、決して1年前に戻りたいわけじゃない。先に先に、この波に乗って進んで行けたらいいよね。