夏の間だけ元カノに戻っていった私の彼

当時19歳だった私と彼は交際期間8ヵ月というまだまだ初々しい状態で初めての夏を2人で過ごす事に。

夏といえば花火に海お祭りなど楽しいイベントは盛り沢山♪さぁてどんな夏を過ごそうかなぁなんて呑気に浮かれてたんですが・・・・

まさかの突然彼からの「別れよう。」 え?な、なんで?当然どうしたの?と慌てふためいてる私。

彼「いや~、おまえの事は好きなんだけど今仕事も忙しくてかまってあげられないと思う。」

当然すぎて現実が受け止められず何が起きたかもわからない状態。でも彼は淡々と話を進めていって とにかく一旦友達に戻ろうの一点張り。

よくよく考えればおかしな話なんですが、当時の私は彼と離れたくない一心で了承し、一度友達に戻る事に。。。

別れてはみたものの、友達だなんてどこまでが良くてどこからがダメなのかすらわからない。

電話やメールの折り返しがなくても あ、そうか。もう彼女ではないから問い詰めたらダメだ。。。

でも気になるし会いたいし・・・。でも当然のごとく最初は折り返し電話や返信があったものの、気づけばもうメールの返信もないし、電話をかけても留守番電話。

ショックでショックで初めてご飯が喉を通らなくなり、やっと別れた事実が突き付けられ仕事も手につかない状態…。

それでも毎晩ケータイ片手に鳴らない電話をずっと待ってました。

そんな時友達からのショックな電話。「ねえ、R(私)の元カレ、昔の彼女とデートしてたよ!」・・・。

耳を疑いました。ま、まさかそんな…。 仕事忙しいのかなとか、体調悪いのかななんて心配をよそに彼は元カノとラブラブデート??

しかもこの目撃情報は、このあとも何人かの友達から知らされる羽目になり…。なんと、挙句の果てには私と別れ話になる前から元カノと連絡を

取り合って遊んでいたそうなんです。そうとも知らず鳴らない電話を毎晩待ってた私…。

バカらしくて悔しくて…。

一度電話で文句でも言ってやろうかなと思いましたが、夏を元カノと楽しんでる彼を想像するとやっぱり怒りよりも悲しくて寂しくて。

もぉ~泣きました。これでもかって位泣きました。

泣いてすっきり!  とはいきませんでしたがお腹は空きました。(笑) 人間って不思議なものでお腹はちゃんと空くんですね。

友達にあんな奴よりいい男はいっぱいいるよ!しかも夏だよ!出会いの季節♪せっかくなんだしRも夏を楽しもうよ?って。

確かにあんな奴の為に19歳の夏を棒に振るのはもったいない!積極的に出会いの場に参戦♪

ただ残念ながら誰と会っても彼と比べるばかりで帰り道はむなしくなる一方でした。

そんな時たまたま近くのコンビニに寄った時、駐車場に見覚えのある彼の車が!!

胸は高鳴り涙が込みあがってくるのがわかりました。一歩、また一歩と彼の車に近づく私。

・・・!?!? 助手席には元カノ(※正しくは今カノですが(笑))が運転席の彼と笑い合う光景が…。

一瞬にして全てが凍り付きました。頭を鈍器で殴られた様な衝撃的現場…。

すっごく幸せそうでした・・・。

もうその瞬間、糸が切れた様に感じました。

うん。彼と私はもう終わったんだ。って。元カノはあの子じゃない。元カノは私だ。って・・・。

初めて彼と別れた現実を素直に受け入れれた様な気がします。

それからは、仕事に打ち込みました。希望残業なんかして空いてる日は片っ端から友達との予定を入れました。

恋愛系の歌、ドラマ、映画…そういうものからは全部遠ざかり、友達と休みの日は中学生ぶりにスポーツをしてみたり。

考える暇もなく時間を埋めました。髪型も変えました。ストレートからパーマに。ロングからショートに。

少しでも今よりも何か変えた自分になりたかったからです。

でも1番は携帯電話から離れました。。。

携帯に依存=彼 だったので、まずは携帯から離れることによって自分1人の時間と向き合うようになりました。

すると不思議なもので人は環境に慣れます。無理して予定を入れなくても彼の事を考える時間はすこーしずつ減っていきました。

美味しい物を食べて仕事仲間とワイワイ騒ぎ、皆で夏のイベントを楽しみました!

気づけば3か月ほど経ち、猛暑も過ぎて季節は秋を迎えようとしてた頃…。

久々に彼からの電話。

とまどいました…。なんの電話?!今更何? しばらく携帯片手に呆然としてしまいましたが

思った以上に長い着信。意を決して出てみる事に…。

「も、もしもし?」

「あ、久しぶり。俺だけど… 元気?」

「うん。元気だけど…。突然何?」

「いや~、あの~、…お前の荷物まとめたから…」

「今更いいよ。もう処分しといて。」

「さすがに写真とかもあるから勝手に処分出来ない。できれば取りに来てほしいんだけど・・・」

「・・・」

「明日の夜、俺ん家来てよ。」

「・・・」

「いや、ちゃんと荷物玄関まで出しておくから」

「・・・うん。」

正直意味がわかりませんでした。今更荷物?喧嘩売ってんの? ただ電話越しの彼は何か月前に私に別れを告げる時の様な冷たい感じでは

なく昔の付き合ってた時のような穏やかな声でした。それが余計に意味不明で・・。

けれど声にならない様な声で「うん」と言ってしまったのは事実です。正直会いたい気持ちがないと言えば嘘になりますが

会って自分がまた苦しくなるのかなと思うとやっぱり辞めようかなとか…。でも頭にあの日の映像が焼き付いてたので 会って全てを終わらせようと思いました。

当日。家の前に来てみたものの、やっぱりこわい。避けてきた記憶が全部よみがえってきます。

とりあえず荷物だけ受け取って笑顔で立ち去ろうと思い、チャイムを押しました。

「は~い」

ドアが開かれ目の前にはあの頃となんら変わりのない部屋が見えます。

彼が 「久しぶり」 ってぎこちなさそうに、あの頃と同じ笑顔で迎えてくれました。

ふと足元に目をやるとあるはずの荷物がありません。 え?っという顔で彼を見るとバツが悪そうに

「ごめん」と両手を合わせて謝ってきます。

え?何?私騙された?! と思って立ち尽くしていると、「やっぱ おまえがいい~」ってそのまま玄関でハグ。

突然の事とあまりの自分勝手さに腹がたち、ぶん殴ってやろうと思いましたが ぎゅってされた瞬間いつもの彼の匂いが私を包みました。

その瞬間一気に思考が止まりました。そして気づけば、もう何歳なの私?ってぐらい声をあげて泣きました。

その間も彼はずっと頭を撫でながら ごめん。やっぱ俺おまえじゃないと無理だった。 って。

元カノは?別れたの? と聞きたかったんですが

それよりも何よりもこの瞬間がずっと続けばいいのにって。私の居場所はここだって思いました。

それからしばらくすると彼が「ねぇねぇ、すっごい勝手な事言っていい?」と。

「何?」と私が聞くと、  「ただいま。」

その瞬間もうすべてが良くなって、この人のだらしないとこも全部受け入れようって。帰る場所が私ならもういいやって。

「どこまで遠くに行ってたんだよ。馬鹿。」と泣きながら言い返しました。

結果…。彼とはその後3年の付き合いを経て今は夫になりました。2人の娘にも恵まれて結婚生活も6年目です。

今のところあれ以来浮気はされてません(笑) あの時帰る場所が私ならいいやと腹をくくり、今ではまっすぐ帰宅する夫を見ながら

たまに昔のことを思い出しますが、あの時自分の気持ちに正直になれてよかったなと思います。

男はいつまでも子供で危なっかしくもありますが、やっぱり惚れたもん負けですかね。

あの時彼を突っぱねても良かったのでしょうが、私には出来ませんでした。それが素直な自分の気持ちだったからです。

でも今となればあの時ありのままの自分の気持ちに従って良かったです。

19歳 女性
付き合った期間:8ヶ月
冷却期間:3ヶ月
復縁して結婚した
やったこと
美容院に行ってヘアチェン

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