過去



まだ近しいひとがなくなった経験がなくて、親しいひとの友人だとか、親類だとかが亡くなるたびに「ひとがしぬってどういうことなんだろう」と思っちゃう。

どんなものでも、劣化する。
本とか、家とか、
ひとの身体とか、記憶とか、気持ちとか。

すべてのものがそうあるべきで。

だからいつも大切にしないといけないし、変化をしないといけなし、より良くあろう、とできるんだろうな、と思う。


劣化はするけれど、それらが自分の中から消えることはないんだよ。
出会ったものは常にいっしょにいるわけではないけど、自分の後に続いてて、振り返ったときに手を振ってくれてるはず。
月日が経って、ふりかえったときに姿や形が見えなくても、必ずその「時間」や「存在していた姿」はずっと自分の背中を見つめ続けてる。
そいつらにそっぽ向かれないようにどうにか生きてこうと思う。

たまに前の自分にすら嫌われそうで怖くなるし。



たまーに「過去なんてどうでもよくない?過去は過去じゃん、俺は振り返らねーぜ」とかいう人も居るけど、
それはそれできっと「今を大切にする過去の自分」が背中を押し続けてる訳で。
そういうひとはうしろを振り返りはしないんだろうけど、きっとすべてのものたちがその人を押し続けてるもんだとも思う。



あの曲や、あの日の出会いが俺の肩をたたいてくれます、今日だって、この文章だって。

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