車は空を飛んでいないけれど

80年代~90年代に近未来を描いた映画やアニメ等を見ていて、ふと気になるのが、当時の技術から想像できる未来と、斜め上を言った現実の関係。
携帯電話は、主にスマートウォッチの形で想像されていたようだとしても、タブレット型PCなんてモノが全く出てこない。ガンダムの操縦マニュアルなんて紙のモノをめくってるんだから、現在の目で見たら(宇宙世紀0078が過去なのか未来なのか良く分からないけれど、えらく不自然に思えるのだ。今からアニメとしてのガンダムを作るとなったら、あのシーンは、少なくとも、タブレットにマニュアルをダウンロードして、AIによる音声ガイドが付いてということになると思うのだ。
それに、もう過ぎてしまったと話題になった「バック・トゥ・ザ・フューチャー」での30年後、2015年の世界では車が空を飛んでいたということが話題だったわけだけれど、中年のマーティがクビになるシーンは、おそらく有線の電話回線を使ったテレビ電話だったと思う。テレビ電話で話した後にファックスでクビを通知する文書が送られるのだけれど、これ、現在(と言っても2020年だけど)であれば、スカイプやラインやらの、インターネット経由のビデオ通話であれば、もはや携帯端末でできるし、ファックスなんて送らなくても、メールやメッセージも送れるはずである。むしろ、ファックスなんて絶滅危惧種だろう。それから、マーティが買って過去に帰ろうとする本(ギャンブルに使う)だけれど、こういう記録系のものこそ、現在では電子化になじんでいるものだろう。タブレットにダウンロードしておいて、パスワードかけていたら、ビフに盗まれることもなかったのに。
それから、ネットやVRの世界がバリバリに絡んでくる「マトリックス」シリーズなのだけれど、こちらは確か、当初の1作目が制作されたのは98年か99年だったはず。当時はインターネットへの接続は、電話機から線を引っこ抜いて、パソコンに挿して、ダイヤルアップなんてやってた時代。マトリックスに接続するのには当然プラグインのシーンになるのだろうけれど、現在のように5GだのWi-Fiだのが当たり前で、充電さえもワイヤレスでできるということになるようだったら、少なくとも、ネブガドネザル側からマトリックスに侵入する場合には、ワイヤレスで良いはずだし、きちんとシャットダウンしていないのにプラグを外されて、現実の脳がダメージを受けるなんて事態も防ぐことができるはず。そうすると、現実世界側で、ネオがWi-Fi探して彷徨うなんてシーンがあっても面白いかも、なんて思うわけで、でもマトリックスは確か続編決まったはずだけれど、このあたりどうするのだろう?

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