風よ僕らに海の歌を　増山実

人生で予測できることが、ひとつだけある。
それは、予想もしないことが起こるということだ

増山実さん、元放送作家。「勇者たちへの伝言」ですっかりファンになりました。この作品も面白い！またまた兵庫県が舞台。知ってる地名が出てくるのが良いよね。神戸、西宮、須磨、宝塚、姫路、武田尾、名塩。戦中戦後、そして現代へ。戦争によって失ったもの、得たもの。多くの人が人生を大きく変えたでしょう。宝塚南口にある実際のイタリアンレストランがモデルとなっているようです。フィクションなんだけど、史実に基づいて書いていて、出てくる人や出来事が「あ、知ってる！」ということがたくさん。手塚治虫、沢田研二、ベンチャーズ、宝塚歌劇団など。最初はちょっと混乱すると思いますが、読み返した時に、あぁこういうことかとやっとわかりました。マサユキさん最初に出てたんだね、すっかり忘却(;'∀')読後感もとても良いです。増山さんの作品は戦後史が学べることが魅力です。

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風よ 僕らに海の歌を (ハルキ文庫)