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【MIL】ミルウォーキー・ブルワーズの2020年を振り返る

 こんにちは、たんぼです。シーズン前記事2発目ということで、昨年のブ軍戦士の活躍を振り返ろうと思います。最初の記事はこちらからどうぞ。

2020シーズンの振り返り

 ということで早速まいりましょう。一言でいうと、昨年は「ごく一部を除き全員がスランプにはまりっぱなしだった」シーズンでした。先発の二本柱であるBurnesとWoodruff、鉄壁のリリーフ陣の双璧をなしたHaderとWilliams(新人王を獲得したのは数少ない吉報でした)の活躍は目を瞠るものがありましたが、彼ら以外の選手は軒並み不調でした。
 先発もAndersonは奮闘しましたが4番手以降のHouserやLindblomが防御率5点台と苦しみ、後半にはリリーフであったSuterが先発に回ったりするなど、ローテーション固定できない1年でした。ブルペン陣は頑張りをみせ、上述の二人以外にも変則右腕のYardleyや若手のPeraltaがそこそこの活躍を残しました。リーグ全体としては総失点が6位、防御率も先発7位、救援4位と投手成績はリーグ内では奮闘していました。
 野手陣にいたっては、本当に良い点がありませんでした。ブルワーズが誇るあの大スター、Yelichでさえもシーズンを通して調子が上がることなく打率は.205というありさまでした。もともと野手の層が厚いわけではなかったので、代わりに出てくる選手も結果を残すことができず、得点数はリーグ12位、OPSは13位ととにかく打撃の低迷が足を引っ張ったといえます。打撃でのパフォーマンスを期待していた一塁手のSmoak(現巨人)は打率2割を下回る出来で、9月にDFAされました。代わりに同年にマリナーズとブルージェイズの2球団からDFAされたVogelbachを獲得して急場をしのぐなど、選手だけでなくフロントも打力不足に苦しんでいる様子が見えました(獲得後は打率3割、OPS.8超えと気を吐く活躍をしてくれたのが救いです)。
 ちなみに守備面では守備防御点(平均的な野手と比べて防いだ失点数。詳しくはググってください)がリーグ12位の-14を記録しており、攻撃のみならず守備においても野手が足を引っ張ってしまったシーズンでした。個別にみるとセカンドのHiuraが‐8、ショートのArciaが‐5、レフトのYelichが‐6、センターのGarciaが‐4と、多くのポジションで「打てないし守れない、かといって代わりもいない」という状況が発生していました。

 書くだけで気が滅入ってきたので、ここで「Airbender」ことWilliamsのえぐいチェンジアップでも見てポジることにします。皆さんもミルウォーキーの明るい未来を想像しながら見てください。

オフシーズンの動き

 上記のようなシーズンを経て、編成部はどう動いたか。20年限りでFAとなったBraunやSogard、Gyorkoらベテラン陣とは契約を更新せず、中堅のKnebelもトレードで放出する(ドジャースへ、代わりにLeo Crawfordを獲得)など、チームの若返りに期待するような動きが多かったように思います。一方でRosenthalやPederson、Marcell Ozuna、Justin Turner、Eddie Rosarioという中~大型のFA候補に興味を示すなど、打力アップを見据えた選手の獲得にはためらわず資金をつぎ込む姿勢を見せていました。なお上記の選手はすべて他球団にかっさらわれましたとさ。とほほ。
 このように、お金がなくはないが、野手全ポジションが攻守において穴(レフトは聖域?)という状況で連れてきた大型選手がセカンドのKolten Wong(前カージナルス)とセンターのJackie Bradley Jr.(前レッドソックス、以下JBJ)です。ほかにも控えユーティリティのDaniel Robertson(前ジャイアンツ)やTim Lopes(前マリナーズ)を獲得し、昨年はUriasが担っていた内野のバックアップ層を厚くしようとしている様子が見えます。また、外野のバックアップとしてブルージェイズをDFAされたFisherを獲得し、FAでインディアンスへ移籍したGamelの穴を埋めることにも成功しました。さらに、マイナー契約ではありますが、17,18年にブルワーズで30本以上の本塁打を放った実績のあるShaw(前ブルージェイズ)や、ナショナルズ、タイガースで活躍(?)したJZことJordan Zimmermann、リリーフのBoxberger(前マーリンズ)を獲得しています。

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新戦力に期待すること

 WongもJBJはレギュラーとしてスタメンに名を連ね、打撃での貢献を期待しています。しかしそれ以上にゴールドグラブの獲得実績を生かした守備で、リーグ平均をかなり下回る守備パフォーマンスのナインを引き締めてもらいたいです。ちなみに昨年までセカンドを守っていたHiuraはファーストへのコンバートに取り組んでおり、今のところ順調なようです。
 その他の獲得選手も、期待できるプロスペクトがあまりいない(特に野手)チームにおいては若手の壁となることを期待しています。また昨年GyorkoとSogardがFAとなったことによりサードのレギュラーが空きました。Arciaのコンバートも検討されていますが、依然としてショートを守ることが多く、Shawにかかる期待は大きいです。

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おわりに

 変則シーズンということもありいろいろと苦しみながらも、運よくPOに進出できたのは投手陣の頑張りによるところが大きかったですね。(その後はドジャースに惨敗しましたが。)今年は投打がかみ合い地区優勝を目指して頑張ってほしいです。その先は流れに任せれば何とかなったりしちゃうんじゃないでしょうか。
 次回は開幕の26人枠予想+有望な若手選手の紹介をしたいと思います。楽しみに待っていてください。それではこの辺で失礼します。

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