「カテナリーループ・D」の解き方解説

ペンパアドベント2021でオモパについて何か書こうと思ったけど、あっという間に記事公開日が来てしまった…!さてここでは、自作のオモパ「カテナリーループ・D」の解き方を解説します。

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「カテナリーループ・D」はニコリ176号のオモロパズルができるまでのページで初登場したパズルです。なんと177号にも載っています!めでたい。上の左の線が入った盤面が問題図です。右図のような3種類のドミノを使い、ドミノの中の線がつながるようにドミノを置いて盤面を隙間なく埋めて、全体で枝分かれや交差のない1つの輪が出来上がるようにするパズルです。ドミノは反転、回転して使うこともありますが、重ねてはいけません。最初に入っているヒントの線は消したり動かしたりしてはいけませんよ(線を消して解こうとする人って存在するのか?)。

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左図のように、まずは2マスにまたがる線のある場所にその形のドミノを入れましょう。また、長さ1マスの線のマスが並んでいたら間に境界線が引けます。左図の左上は、ドミノの形が横向きに決まって左右から線がつながるので、青色で示す長さ2の線を引くことになります。その下のマスでは、そのマスに伸びてくる2つの線が矢印で示されています。これらは長さ1の線でつながり、右のマスのヒントの線とは別のドミノになるので縦向きのドミノが決まります。ドミノの形を決めて進めると右図になり、ここで中央の横向きのドミノの中の線の通り方は、赤と青のどちらかになります。赤の線の引き方をすると小さい輪が出来てしまうので、ここは青の方に決まります。

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左図では、色付きの2マスに着目します。もしこのような横向きのドミノにすると、右から伸びてきた線と合わせて3本の線が1つのドミノに入ってしまいます。1つのドミノには1本だけ線が引かれるので、ここは縦向きのドミノ2つを入れないと線が足りません。右図は、あと少しで輪の出来上がりなのですが、下にある色付きのドミノにまだ線が通っていません。赤の短い線は誤りで、ここは長さ2マスの線を引いて色付きのドミノの中も通るような輪を作るのが正解です。

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解答図。折角曲線で輪を作るパズルなので、ドミノを消して曲線だけにしたくなります。立派な尾と小さい足と角を持つ何かに見えなくもない。でもこのパズルで絵を描くのは無理そう。

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易しい問題(左)を1つ…といってもニコリだと難問扱いになりそう。右はだいぶ難しい。もっと難しい問題は封印。ドミノ分割と線の引き方の制約を考えながら先読みするのが楽しい人にはいいのですが、ニコリ177号の「やさしい問題が作りづらい」「発展性という意味では厳しい」というコメントは確かにその通りなので、これは登場2回で終了か。パイプリンクは後継のパズルがいくつか作られましたが、こちらはドミノ+線のルールがもう複雑なのでルールを増やす改作も厳しい。好きなんだけどなあ…

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​このパズルの元になったのは、Kohfuh氏のLoop D(上の画像、toritoへのリンク付き)です。線の書かれたドミノピースを並べて試行錯誤で輪を作るパズルです。

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これをペンシルパズル化できないか?と考えて、線の引き方が多すぎるので減らすことにして、最初に使おうとしたのは上の3種類でした。しかし当時の私は、例題を作りかけたところでこれを放棄して、曲がった線3種類に変更したようです。

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ノートにはこういうパズルの作成記録がそこそこ残っています。黒丸に線が通るルールだけでは線が決まらなかったので、線を引かせるために白丸も使って、ルールも長くなっていました。線の一部をヒントとして出す今の形に移行できてよかった。シンプルさは大事。「カテナリーループ・D」というタイトルは後から考えたもので、仮の名前はドミノループでした。「弧inドミノ」とか考えたけど没。ぶら下がっている形のイメージがあったので輪をつないだ飾りの正式名称を調べましたが輪つなぎとか輪飾りとか呼ばれているようでタイトルには使いにくかった。ある時懸垂線という言葉を思い出して、原作リスペクトで末尾にDをつけて、やっとタイトルが決まりました。

次の新作は何年後になるかなあ…。これからも自分が楽しめる範囲でひっそりとパズルを楽しんでいきたいですね。

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