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脇本平也『宗教学入門』を読む 第19回

第五章「宗教の構成要素」
4「宗教集団」
5「宗教体験」

4「宗教集団」
教義や儀礼を世代を超えて伝えていくためには、集団が必要
集団で行う儀礼はもとより個人で行うものも、誰かが後世に伝える役を担わなければならない

宗教集団の構成要素
①教義的イデオロギー的要素(信念や思想、教義、イデオロギー)
②儀礼的行動様式(儀式、儀礼、行動様式)
③人的成員組織(役割、役職、司祭、リーダー、平信徒など)
④物的施設(建物、祭壇、祭具、などなど)

原始宗教や古代宗教、有史宗教や近代・現代宗教
原始・古代:構成員が血縁、地縁、民族と合致する。生まれた時点で構成員となる。自然的宗教集団
有史・近代・現代:特定の宗教的目的があり、集団としては意図的に存在する。特殊的宗教集団

現代には、在家宗教団体も存在するが、こちらも特殊的宗教集団とみなすことも可能。


5「宗教体験」
教義・儀礼・教団はすべて、何かしらの宗教体験を源流とする

宗教体験を大きく2つの種類に大別できる
①認知的→教義、信念体系に関連
②情動的(エモーショナル)エモい→儀礼、宗教倫理などの行為に関連
③感性的→五官による感性(視覚、聴覚、味覚、嗅覚、触覚)に宗教的意味合いが含まれているケース

今までは、認知的な部分に焦点が当てられていたが、実は感性的(色彩豊かな寺院の装飾であったり、曼荼羅など。他方、禅宗のように「無」を見ることが尊ばれるケースもある。また、木魚とか除夜の鐘とか、線香とか、麻薬による幻覚幻聴など)

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