昔の事。
昔、人がこわくて家から出られなかった頃、何度目かのバイトをしていた時に、
いつもはお昼ごはんを持って行っていたのですが、ある日間に合わなくてお昼にどこかで買おうと決めていました。
お昼になって、バイト先を出て近くの商店街で何かお店があるか探して、歩きました。
端から端まで歩いて、怖くてどこのお店にも入る事ができませんでした。
時間は直ぐに過ぎていって、休憩の時間もなくなっていきました。
あわてて周りを見渡したら、パン屋さんがありました。
ここで買えないと、もうどこのお店にも入れないと思って、笑われるかも知れないのですが、カチカチになりながら思いきってお店の中に入りました。
そこは小さなパン屋さんで、はっきりと見れなかったのですが、入って直ぐにパンがたくさん並んであって、奥にレジが見えたのですが、
そこにお店の方がお一人だけいて、あとはどなたもお客様もいらっしゃいませんでした。
その時点で少しパニックになって、止まっていた様に思います。
お店の方はじっとこちらを見られていて、私は、早く動かなきゃ変に思われると思い動こうとしたのですが、その時既に落ち着いて周りが見えなくなっていて、どこにパンを取るトングやトレーがあるかも見つけられなくて。
落ち着いて考えれば直ぐに見つけられるのに、見つけられない事に焦りが増して、
どうしようどうしよう、聞かなきゃ聞かなきゃと思ってお店の方の方を見たのですが、何も言われずただこちらを見られていて、怖がらせてしまっていると思ってすごく緊張してしまって、
突然早歩きでお店の方の方へ歩いてしまって。
でも、そこでお聞きする事ができなくて、またすぐにくるっと回って、そのまま何も言わずにお店を出てしまいました。
お店を出ても、パン屋さんに申し訳ない事をしてしまったと謝りたい気持ちでいっぱいだったのですが、
私みたいなおかしな人間が買わせてもらえるパンはない、と思ってしまって、
謝りにもう一度行く事もご迷惑だと思って、結局パン屋さんに行く事はできませんでした。
そのあとは、なぜか全く思い出せなくて、何かを買った記憶もないので、たぶんそのままバイト先に戻ったのだと思います。
何をするにも、『私みたいな人が話しかけたら迷惑だ』とか、『この道を私は通っても良いのだろうか』とか、そんな考え方が当たり前の頃だったので、バイトも本当に苦痛でした。
でも、『信じていれば、あきらめなければ、いつか変われる。良い事がある』と、ずっと思っていて、
怖いけど、接客業を選ぶ事が多かったです。
でも一度パニックになってしまうと、体が動かなくなって、話せなくなってしまって、もちろん人との交流はうまくいきませんでした。
今、私は、決して誰かに褒めて頂けれる様な人間ではないのですが、でも、
あきらめなかったら、どんなに情けない自分でも信じる事をやめなかったら、本当に人に笑われるくらいに遅いスピードですが、
人にとっては、『それで変わろうとしているのか?』と思われると思うのですが、
それでも、確実に今は、パン屋さんに入れなかった私の時より、できる事が増えています。
私の人生だから、どんなに情けなくても、自分が信じなければ進めないから、
何を言われても、これからも信じて、誰かを守れる様になりたいです。
今、もし、同じ様に怖くてお店に入れなかったりされている方がいらっしゃいましたら、
絶対に、絶対に入れる様になられると信じております🙇♀️
皆様の幸せな未来を、心から祈っております🍀
私も、まだまだできない事がたくさんあるのですが、頑張ります☺️
写真が好きで、大切な景色を、大切に想いを込めて切り撮り続けております。