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チャイ食べたい

こんにちはこんばんは瀬戸です。
あっという間に8月もゴールが見えてきた。7日間夏休みをいただいて、のんびりだらだらごはん作ったり公募書いたり資格の勉強したり(するなよ)できて最高だった。
人と話すこと嫌いではないけど、体力の8割をもっていかれる行為ではあるから、気兼ねなく会話できる人とだけ話していられる長期休暇って貴重。
夏休みにやったこと 流しそうめん ももゼリー作り 人と会う 本を買う 図書館に行く ねこをシャンプー セキチューで本棚用の木材買う イヤモ作る 切手買う 手紙書く カレー食べる 妹と話す 花火する 冷凍庫の霜取りする シャワーヘッドをちょっといいやつに交換する 大家さんからあんみついただく 

ニシオカと国分寺でえんぴつ会やってパナスで謎インドビリヤニも食べた。パナス人と食べるインドごはんはおいしい。外食は自分で作りだせない味を知れて楽しい。別にグルメな舌なわけではないから、何食べてもだいたいおいしいしか言わないし評価なんてもってのほか。おいしいって言葉を発するだけで幸せ。座っているだけであたたかいごはんが出てくることがどれほどありがたいことか。

妹にも会った。心配性のしの字も持ち合わせない妹はいつも「今日これから遠足行くんだ~」みたいな楽しそうな表情をしていて、使う言葉も明るくて朗らかで、いつだってなんとかなるよって言ってる。妹は私のしっかりしたところがすごいと言うけれど、私は妹のしっかりしてなさそうなのに勉強も運動もさらっとそこそこのレベルでこなしていく爽やかさを、心から尊敬しているし憧れている。やさしくあたたかい心の持ち主で、いつも周りには妹を大切にしてくれる友達がいて、できないことはできない、わからないことはわからないと、素直に周囲を頼れる人。私もめちゃくちゃよく食べる人だけど、妹はそれを越える胃袋を持っていて、二人でおいしいおいしい幸せ泣きそうって言いながら冷たくて細いつるつるの素麺食べた。素麺の薬味の議論は永遠に終わらない。青ネギと大葉派の私と、みょうがとわさび派の妹。わさびは蕎麦でしょう、みょうがは好きでも苦手でもなくて別になければないでいいのに、妹はこれがなければ素麺を食べる意味がないと言う。エビフライにつけるタルタルソースじゃないんだから、、、と思いつつ用意する私もだいぶやさしい姉なんじゃないか。

チャイを手に入れた。正確には私が手に入れたのではなく、人から贈られたという言い方が正しい。
チャイのこと大好き、インド(というよりネパール寄りの山周辺地帯)では食事のときの飲み物といえばチャイ。甘くないミルクティーという感じ(実際にはスパイスが入っていたり少しの甘味が付いていたりもする)。カレー食べるときは家でも外でも選べるのなら必ずチャイ選んでる。チャイという言葉のかわいさが大好き。ホットを頼んで、上に紅茶葉が浮いているとなおうれしい。今は温めるだけのチャイも多いし、濃縮チャイというのも売られていて、これは牛乳で割るだけでOK。遜色なくおいしいし手軽だけど、やっぱり茶葉から煮出したてのチャイは格別においしい。なんといっても香りが良い。渋さの混じった香ばしさ、これにミルクが加わるとなんともやさしくまろやかな香りになる。チャイの醍醐味は味ではなくて飲む前の香り楽しみタイムなのかもしれない。

いただいたチャイに話を戻そう。できたてのあたたかいチャイは言わずもがなのおいしさ。ここからがおたのしみその➁。冷蔵庫で眠らせて、よく冷やす。暑い暑いと言いながら帰宅して、手洗いうがいしたら、よく冷えたチャイを氷の入ったグラスに注いで、はちみつとレモンをほんの少し投入。この瞬間、おいしさを通り過ぎてありがたくなってきて、いつも一瞬思考停止する。からからの体に染みわたっていくチャイのやさしい渋さと、はちみつのまろやかな甘さと、レモンのきりっとしたさ酸っぱさ。これはすごい飲み物。命の水。飲み干したくなるのをぐっと我慢して、よしごはん作るぞって決意を固めたわたしは冷蔵庫を開けに行く。

いつものことだけど本題に入るまでが長いですねこれがいいんです。肉まんだってクレープだって、その中心にたどり着くまでが楽しいしおいしいでしょ、なにかを得たいと思ったらそのまわりのものも大事に扱う必要があるから。チャイを語るなら、本当は推しミルクや推し茶葉についても語らないといけない、書き出したら延々と書けてしまうから今は自粛。

チャイを食べたいと思いました。飲むにとどまるにはおいしすぎる。ストローで吸う速度でしか味わえないなんてさみしい。牛乳入ってるからゼリーよりプリンがいいねと考えて、チャイを食べるためのチャイプリンづくりを決意。
プリンはなめらかなタイプもざらっとしていて固めなホームメイドプリンもどちらも大好き。牛乳とか生クリームとかに含まれるカゼイン(たんぱく質)は熱が加わると凝固して表面に膜を張るから、それがぼこぼこ感やざらっと感触を作る。本当は二回くらい濾して、40度くらいで湯煎して、蒸す時間も温度を二段階にしたほうがきれいな仕上がりになる。でもお店で出てくるようなシルキーさは調理器具や設備の問題もあってなかなか出せないし、そもそも案外粗削りなプリンも食べ応えがあっておいしかったりする。私は私のプリンを作るのだ、私がおいしいと思えればそれでいいのだと、適当な気分で臨む料理も悪くない。

(まさかの)レシピ割愛、材料調達のくだり割愛、調理中のハプニング割愛。
はいおいしいチャイプリンができました。
冷やしすぎるとスパイス感が飛ぶと思って控えめな冷却。夏なので塩ちょっと入れた、おいしい沖縄の塩。あまじょっぱさは大事、和菓子にも意外と多く塩は使われていて、ぜんざいにもくずきりにもようかんにも、だいたい塩は入ってる。味がきゅっと引き締まってすてき。はちみつと生姜もレシピの分量外で入れた。
マサラハニージンジャーシナモンソルティーチャイプリンの完成。
食べるチャイ。食べるスパイス。食べるインド。食べる瀬戸。
人はおいしいものを食べたとき語彙が乏しくなる。おいしいに集約されるすべて。

いつかの夏、料理ができない、できないというかしたくなかった時期があったことを思い出す。いっぱいいっぱいだったことなんてその時には自覚できるはずがない、あとになってあの時の私頑張ってたなあと労うくらいでいいのかもしれない。しんどい時はしんどい時なりに成長しているはず。悲しい時は悲しい時なりに心を耕しているはず。食欲がなくて、自分がなにを食べたいのか、食べればいいのか、まるでわからなかったとき、いつもプリン買って食べてたな。3つ入り150円のプリン。プッチンできるのにプッチンすらせず、なめらかな黄色をしばらく眺めて、つめたくてぷるぷるだ、、、って安心しながら食べてた。プリンの主原料は卵と牛乳だから、良質なたんぱく質おやつでもある。私のいのちを支えてくれたと表現しても過言ではないのだ。

脱線脱線。食べるチャイチャレンジは無事成功。成功すると思ってやればなんだって成功する。
成功じゃなくても、いい経験したってことは、人間の成長として成功なんだって思うよ。
食べるチャイ、夏のすこやか時間でした。

すこやかって言葉のこと大好き。
すこやかの語源はすくやか。すくすくの、すく。
健やかの「健」は中国古典の「易経」にある「健体康心」にある言葉。丈夫な体、のびのびと安らかな気持ちを持った状態のこと。元気に生きて、おいしく食べて、のびのびと言葉を紡いでいけること以上の幸せって、ほかの何にも代えられない。すこやかに暮らすこと、それだけが大事なことだよ。

チャイを愛しチャイに愛される瀬戸の夏
まだまだ頑張るわ 頑張れるわ