うわっ…私の珈琲、苦すぎ…?


概要

 昨今、さまざまなトレンドがあります。
 身近なところで言えばファッションであったり、プログラミングのフレームワークであったり…。

こういうのとか
こういうの

 その中でサードウェーブコーヒーというトレンドを聞いたことはあるでしょうか?
 実はコーヒーにも歴史があり、流行があります。
 最先端をいくエンジニアとしてコーヒーの最先端も知っておこうというこじ付け素晴らしい理由とコーヒーという文化を知って欲しいという思いから当該記事の執筆に至りました。

 ※コーヒー自体結構宗教染みていて、教えの違いで定義が変わったりします。あくまでも私が見聞きしたうえでの内容と感想になることをご承知おきください。

三つの波

コーヒー文化には三つの波があります。
ざっとまとめると下記の通りです。

ファーストウェーブ

 コーヒーが嗜好品から一般家庭へと普及していった。
 普及と同時に大量生産・大量消費の文化となり、コーヒーの品質自体あまり良くないものが多い。

 缶コーヒーとかはここにあたる。

セカンドウェーブ

 スターバックスを代表するシアトル系コーヒーの発祥によりコーヒー文化はさらに発展。
 エスプレッソや深煎りコーヒーをベースにカスタマイズしたコーヒードリンクが流行。豆はファーストウェーブの頃より高品質なものになり、前述した通りその豆を深煎りにするという飲み方が主流となる。

この記事では中〜深煎り=セカンドウェーブとして定義します。
(あくまで傾向なので厳密には違う)

サードウェーブ

 豆がより高品質化しそれぞれの個性を活かした焙煎を行い、その個性を楽しむという飲み方が主流となる。そのため浅煎り焙煎を重視する傾向がある。
 また、フェアトレードやトレーサビリティなど生産者に焦点を当てた考え方が強く、環境や社会など少しマクロな視点の文化。

この記事では浅煎り=サードウェーブとして定義します。
(あくまで傾向なので厳密には違う)

苦いだけじゃない!?多種多様なテイスト

 みなさんにとってブラックコーヒーはどんなイメージがあるでしょうか?
 黒い、カフェイン接種卍最強卍……といろんなイメージがありますが、基本的には「苦い」というイメージが先行すると思います。
 そんな苦いと思われがちなコーヒーですが、実は苦くありません。私の舌がおかしいとかそういうのじゃないです、ほんとです。

苦い理由

 コーヒーが苦いというイメージが定着しているのは、市場で流通している大半が深煎りコーヒーだからです。そもそも、コーヒーの苦さは焙煎で焼いた苦味であることが多いです。(極端な例えをすると、焼き魚の焼きすぎた部分が苦いような感じ)
 なぜ深煎りコーヒーが主に流通するのか、あくまで私の主観ですが下記の理由があると思います。

  • 元々の文化が深煎りなのでそれが定着している=よく売れる

  • 深煎りにすることで苦味やコクや甘味が出るためアレンジドリンクが作りやすい、スイーツにも合わせやすい

  • 深煎りにすると酸味がなくなり味わいが一定になるので売りやすい

 深煎りコーヒーは、甘味やコクを楽しむことができるし、飲みごたえがあって満足感が高いコーヒーです。しかし焙煎の過程で酸味が飛んでしまい豆本体の個性がなくなるため、浅煎りに比べて面白みが少なくなってしまいます。

インドネシアのトラジャ
おいしい(言語限界)

多種多様なテイスト

 では、一体どのよう風味のコーヒーがあるのでしょうか?
 参考になるのはSCAA(アメリカスペシャリティコーヒー協会)のフレーバーホイールです。

(参考:https://blog.outdoor-coffee.com/?p=819)

 マイナス表現も載っているため変な表現が散見されますが、コーヒーの風味を分解するとこれだけの味わいがあります。
 私が飲んだものの一部ですが、ピーチの風味がしたり、バターのように濃厚な風味がしたりと…それぞれいろんな味わいがあります。(書くと長くなりそうなので、具体的な風味等は私のインスタを見てください)

 このように風味がたくさんあり、苦味や酸味など自分の好みに合ったコーヒーを探すことができます。
 そのため、コーヒーが苦手で…となっている方でも浅煎りコーヒーなら飲める!となることが多いです。
 味の多様性がサードウェーブのよさです。

初見バイバイ、サードウェーブコーヒー

 さて、環境や社会にもよく、いろんな味が楽しめる…とみんながハッピーな文化であるのですが、ぶっちゃけイマイチ浸透していません。
 実際、スタバはどこにでもあるのにブルーボトルの店舗は少ないというのが現状です。
 それもそのはず、流行らない原因があります(あくまでも細山考察)。

日本のカフェ文化との乖離がある

 日本でコーヒーを飲むといえばカフェが思い浮かぶともいます。
 そんなカフェにはコーヒー以外に、ケーキだったりモーニングだったりとフードメニューが充実している場合が多いです。
 それゆえ、朝食やおやつにコーヒータイムというのが定番になっていると思います。

こんな感じ

 しかし、サードウェーブコーヒーはフードと一緒に楽しむというよりはその一杯に向き合うといった楽しみ方を提案する傾向が強いため、サードウェーブコーヒーを取り扱うお店にはスイーツの類がなかったり、スタバのような派手なコーヒードリンクがなかったりします。
 そのため、従来のカフェ文化と大きく乖離しており、集客が難しくなります。

純粋に高い

 もしみなさんは初めて行ったお店で1000円のコーヒーが売っていたら買いますか?
 実はこの手のコーヒーは安くても500円、メインの価格帯は800円〜2000円、高いものになると1万円にもなります。価格的に市販の飲み物というよりはお酒のような嗜好品に近くなっているため、現状値段的に好きな人は飲むという状態になっています。
 そのため、比較的新規のお客さんが入りにくい状態だといえます。

浅煎りコーヒーの罠

 1000円のコーヒーを頼み、いよいよ浅煎りデビューとなりました。実際に来たコーヒーを一口、飲んでみる。そしておいしくない。
 さて、これで浅煎りコーヒーは高い割においしくないコーヒーというイメージになりました。
 最近見かけるサードウェーブ嫌いはこのパターンを経験している人が多いです。

 そもそも個性が強いコーヒーを扱うため、個性を消していた深煎りコーヒーより扱いが繊細になります。そのため淹れ手の経験と知識がものをいう世界です。
 同じ豆でも焙煎で風味が変わり、淹れ方でも変わります。
 そのため淹れ手がどれだけ多くのコーヒーを飲み、どれだけ研究を重ねてきたかが味に出ます。
 浅煎りコーヒーは意外とストイックな飲み物なのです。
 空前絶滅のカフェブームによりカフェが乱立している現在、知識がないまま浅煎りコーヒーを導入している店舗を多く見かけます。それらの店舗の浅煎りは好き嫌い以前に普通に美味しくないです。でも原価(豆)は高いので値段は高いです。
 要はサードウェーブを名乗るコーヒーが玉石混交(気持ち石多め)で初回でハズレに当たる可能性があり、ハズレに当たったが最後、高い金を出したのに美味しくなかったという体験だけが残り、浅煎りコーヒーを敬遠してしまうようになります。

サードウェーブのススメ

 さて、様々な問題がある中、サードウェーブコーヒー飲んでみたい!という方もいらっしゃると思います。
 そのためには美味しいコーヒー屋さんを探す必要があります。

美味しいコーヒー屋さんの探し方

 確実は方法はないです。
 ただ、ポイントはあります。

  • ケーキなどの軽食が置いてない(クッキーとかの菓子類はOK)

  • コーヒーの種類が8種類くらいあり、浅煎りだけでなく深煎りもある

  • 個人や小規模の店舗

 経験上、上記の3つを達成していれば大体美味しいコーヒーがでてきます。(例外もある)

そもそも美味しいコーヒーって何?

 さて、そもそも美味しいコーヒーって何?という疑問があると思います。
 正直、味に正解はないです。
 あくまで私の判別方法になってしまいますが、冷めても美味しいと感じるコーヒーがあなたにとっての美味しいコーヒーになると思います。
 適温で美味しいのは当たり前です。冷めた時にその真価が問われます。

実際どこで飲めるの?

 浅煎りのおすすめはここ
 ・acid coffee(https://acidcoffee.stores.jp/)
 ・GLITCH COFFEE(https://glitchcoffee.com/)
 ・ignis coffee(https://igniscoffee.stores.jp/)

 中〜深煎りのおすすめはここ
 ・カフェスタイルコジロウ
 (https://tabelog.com/tokyo/A1312/A131203/13206653/)
 ・カフェドランブル
 (http://www.cafedelambre.com/)

ちなみにコジロウはコーヒーも料理も美味しいという反則級のカフェです。

この記事のまとめ

 ここまで色々書いてきましたが、サードウェーブコーヒーの体験はとても衝撃的で、10年近く私を虜にし続けるほどの魅力があります。
 そんなコーヒーをみなさんもぜひ楽しんでみてください。

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