バンコク短く探訪
バンコクに行った。
ずっと知りたかった、現地のタイ料理。
いつまでも行きたい行きたいって言ってたって行けないのだから、決めるしかない、と思って、10月に行く宣言をしていたら、ぜひ同行したい!という女子が現れ、タイ初めて同士の女子2人旅が決定。タイフリークのお客様方からガイドブックもどんどんあつまり、行く前から感謝しかない。2泊4日の強行スケジュールだから、バンコクに絞ってのんびりたっぷり食べよう、と計画。しおりも作った。
当日、いきなりの飛行機遅延3時間。さっそく余儀無くされるスケジュール変更。空港の中のさまざまなお店を見て歩く。相撲、家電、ポケモン、キティ、文房具…これがニッポン。
バンコクに着いたのはもう夕方。それでも2時間の時差により巻き戻る私たちの時間。さっそくサイアム隣のチットロムあたりまで出て、大人気のカオマンガイ屋さんへ。
カオマンガイは、あっさりしたやさしい味。いっしょに注文したソムタムは激辛!でも、雨季の湿った暑さの中で、ビシッとした辛さが爽快だった。
大きなショッピングモールが閉店時間を迎える中、路上の夜市が徐々に活気を増してゆく。1バーツは34円ほど。服や下着、食べ物が安い。Tシャツ100バーツ、パンツだって200バーツくらい。安いと思うのだけれど、ガイドブックのお作法に則り交渉してみると、さらに安くなるお値段。
そもそも幾らで売れば大丈夫なのか。働いている人の数がとても多い。そしてみんなペチャクチャ私語している。BGMに合わせて歌ってる子もいた。
横断歩道はうすく消えかかり、歩行者用の信号はほとんどない。道路の水はけは悪い。排気ガス、渋滞。
でも、BTS各駅の近くには大きなデパートやショッピングモールが並び、日本と同じくらいの価格でブランド物が並んでいる。
2日目にはワットポーとワットアルンを訪れた。月曜の早朝、電車は通勤混雑。3本くらい見送ったところで突然来た当駅始発に乗り込む。ギュウギュウだけどだれもひとことも発さず、リュックを前に抱いてドアが開くたび詰めあわせる。手には朝食らしきフルーツ。
ワットポーやワットアルンで見た建築物や像は、ひとつひとつ、手元の10センチ角をみつめても、天を仰いで見上げても、どれもほんとうに素晴らしかった。精巧で地道な手仕事。
だがやはり水はけは悪い。
雨のチャオプラヤ川を船で横断。着いた先の橋には滑り止めの土嚢が積まれていた。この土嚢の土、帰りに雨が止んだら、袋を破って豪快に川に投げ込まれていた。
タイの民族雑貨や服の、染めや刺繍がほんとうに素晴らしい。だけど裏地のサイズがあってない。ゴムの縫製が甘い。
こういうとこなー、と、なぜか愛おしくなるトホホ感。「惜しさ」がある。
駅前の変わった形の近代的な建物と、電車から見えるバラックにはためく洗濯物。
洋式の立派なトイレと、横に置かれたゴミ箱。
大通りの観光バスと、路地の湿った暗さ。
美しい工芸と、水浸しの地面。
スーパーに積まれたインスタント食品と、市場のみずみずしい野菜。
眼鏡屋の隣に、25バーツの生春巻きのパック。
オートバイタクシー乗り場の横で、揚げ物するおじさん。
トゥクトゥクのシートに革張りで書かれた「VIP」模様。
生演奏付きおしゃれバーのミラーボールと、100バーツの「I love bangkok」Tシャツ。
めまぐるしい混沌と湿った空気には、軽いビールがちょうど良く喉を通り過ぎた。
食べようと思っていたいろいろな料理をとにかく食べて、たくさん歩いて、3日間の旅が終わった。
朝成田について、ここ4日くらいまともに眠っていないのに、夜、店を開ける気になっていた。インプットしたカオスを、自分のものとしてホシヨルで一刻も早くアウトプットしたくなったのだ。
あらためて、ホシヨルは私の表現の場なんだなあと思った。SNSでオープン情報を見て来てくださったお客様とお話ししていると、カオスが統合されてきた。
タイ料理をタイで食べて思ったことは、またあらためてまとめます。
どっぷり浸かっている日常から抜け出すことは、抜け出した先も、戻る日常をもまた輝かせてくれる。
同行してくれたcawausoちゃん、心強かったし楽しかった。ありがとう。
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?