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【12サイン考】牡羊座

こんばんは、ベンディです。占星術の12サインについて、それぞれの捉え方についてお話したいと思います。現在太陽が牡羊座に位置しているということもあり、今回は牡羊座がテーマです。

3月20日~4月20日付近に生まれた人はいわゆる星座占いの「牡羊座」ですが、それ以外の期間に生まれた人でも他天体、特に月、水星、金星、火星のいずれかに牡羊サインをもつ人は牡羊座の要素が強くなります。水星と金星は太陽から遠く離れないので、牡羊座の両隣に位置するサインである魚座、牡牛座に太陽を持つ人(いわゆる魚座生まれ、牡牛座生まれ)にも牡羊座の要素が強いケースが多くあります。

自分のホロスコープ上に牡羊座の天体がひとつもない、という場合は牡羊座的性質の自覚が薄いと言えますが、ハウスに注目すると1~12までの必ずどこかに牡羊座のハウスがあります。配置により自覚のしやすさ・し辛さがあるにしても、すべての人のチャートに必ず牡羊座の領域があり、そのハウスが示す分野においては牡羊座的な要素が発揮されます。

では「牡羊座的な要素」とはどんなものか、以下にいくつかあげてみます。

・大きなエネルギー・衝動

・直観・強いひらめき

・強い主体性・楽観性

・スピード・早急さ

・純粋さ・幼さ

火の活動宮である牡羊座の特徴はなんといってもゼロから物事をスタートさせる勢いです。牡羊座は火のエレメントのサインですが、火のなかでも燃え盛る炎というよりは瞬発的に発生する火花に例えられます。発生しては消える刹那的な火であり、急激に湧きあがるひらめき、直観がベースにあります。そしてそれらをすぐに確かめようとスピーディさ。

牡羊座から魚座までの12サインの連なりは、生命の誕生から死までの普遍的なサイクルを象徴しているともいえます。12サインの始点にあたる牡羊座では他者や社会は認識されません。生まれたばかりの赤ん坊のようにただひたすらに「自分」があるだけです。牡羊座は自分自身が何者なのかを確かめる術を暗中模索します。暗中と言ったのは、牡羊座にとっては道しるべとなるべき灯は常に自分自身の中にあるからです。暗闇でなにも見えない中、状況を把握するためにはとにかく手探りでも足を伸ばしてあらゆる方向へ動かざるをえない。つまり自分と世界の関係性を相対的に理解する段階ではないために、すべては自ら体験して確かめていくしかないわけです。

上で言った牡羊座の特徴:主体性や楽観性の強さはこういったプリミティブな要素から来ています。12サインが進むにつれこの純粋な個としての要素は失われ、他者や集団、社会的なテーマへと移っていきます。うしろの方のサインでは世界が見えすぎているために(相対化する材料に溢れているがために)社会的通念や他者を通じての自己像に従おうとしますが、牡羊座には世界が見えていないがゆえの正直さがあり、底知れぬ可能性の大きさにつながります。このようなサインの性質は優劣ではなく、12サインがひとつの大きなサイクルである以上必然的な違いといえます。

実際にはすべての星が牡羊座にある人(牡羊座100パーセント)はいません。つまり、牡羊座に対して必ず他のサインの影響があります。牡羊座は火花のようなものだと述べましたが、火花をできるだけ絶やさないためにはどうすべきかは他サインの関わり、そして支配星である火星の状態を見る必要があります。
支配星とは、そのサインの性質を決定づける重要な構成要素となる天体のことを言い、12サインそれぞれに存在します。牡羊座の支配星である火星は自己的な欲求・主張・決断といったものを象徴し、その火星が位置するサインによってどのようにそれを実行しようとするのかが示されます。さらに、火星が位置するハウスは実際にそれが発揮されやすい分野を示します。

牡羊座に星を持つ人、特に太陽やアセンダント(1ハウスの始まり)に牡羊座がある人にとっては、世界は調和しているもので、確かなものであると捉えることは難しい傾向があります。これはこういうものだから、なんとなくそうなっているものだから、と言う世界に対して、本当にそう?おかしいのではないか?と大胆に問いかけます。牡羊座サイン単体には先駆者になろうとか周囲を出し抜こうという意識は皆無ですが、結果的に、周囲からはそのような評価を受ける場合があります。まわりから見ると牡羊座の火花は目が眩む程眩しく映るのですが、本人はそれを認識することはむずかしいのです。

牡羊座が強調されたチャートである場合、この自分自身から放つ火花に従うこと、そしてその火花を無理に抑えたり、反対に増幅しようとしないことが必要ではないかと考えます。周囲の意見や社会の通例になじめないと感じるのであれば、その違和感こそがナチュラルな自分の本質であり強みであり得ます。暗闇を抜けることだけが正解ではない、もがく過程そのものも自分の大切な一部である、ということです。

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