笛吹けども踊らずな話
目の前で部下くんが理不尽に叱責されていました。部下くんを人前で必要以上に叱りつけている人物は、僕より上の役職にあたる人間です。
しかし、どうにも看過することができなくて抗議しました。
上役さんの怒りが収まらないのは、部下くんが思い通りに動かないのが理由らしいのですが、部下くんが動かない理由も僕にはよく分かります。
最初は冷静に話した僕ですが、上役さんの怒鳴り声にだんだん腹が立ってこちらも大声を。
「家へ帰って笛でも吹いてろ!」
子供の口喧嘩か…
結果、この言葉で上役さんを撥ねつけました。
言葉で一蹴したというより、上役さんの予想に反して僕が怒りを露わにしたので気後れしたに過ぎません。
解決方法としては最悪でした。
部下くんからは、
「あれはどんな意味なんですか?」
と。
そう言えば上役さんも僕の放った言葉に裏の意味を感じていたようですけど、
意味なんてありません。
今日帰ったら笛の練習をしようと思っていたから
それが口に出てしまっただけ。
むしろ家で笛を吹くのは僕のほうです。
感情に任せた言葉のミサイルは、
数を打つより、たまに一発打つほうが破壊力ありますね。
今回の件は上役さんの職場内虐待が発端なのですが、我々より立場が上の人間ということで後始末が複雑です。
取り敢えず社長と会長に言い付けておきました。
これが一番破壊力あります。
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