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八神純子Live キミの街へ~for all living things~ 長崎  その人柄にすっかり惹きこまれてしまった

素晴らしい。会場に向かう前は、仕事ややるべきことに追われ、心がギスギスしておりました。帰ってからもやることが多くて、そんなスケジュールのことばかりが頭の中でいっぱいで。

でも、帰り道は、何とも言えない幸福感に包まれていました。

高校卒業後、故郷長崎から上京して、一人下宿して寂しかった頃、友人が八神さんのファンで、LPレコードを沢山持っていて、私はその中からお勧めの何枚かを借りました。
その一枚が、今思えば「Full Moon」で、中でも1曲目の「Follow Me」が大好きでした。
レコードをカセットに入れて何度も何度も独りの下宿で聴きました。言わば青春の曲でした。
いつしか年月が過ぎ、カセットも無くなってしまったのですが、曲のフレーズだけはずっと頭の(心の)奥底に残っていました。
そしてやっと「Follow Me」とネット上で再会を果たすことができたのが、今年2023年の1月。その友人にラインでそのことを伝えると、なんとその友人はずっと八神さんのファン・クラブに入っており、アルバム「TERRA」も愛聴している!と、返ってきました。

会場に着くと、そのアルバム「TERRA」を販売しており、購入するとライブ後、サイン会に参加できると!数分考えましたが、購入しました。
でもその時は、「あらかじめサインしてあるものをじゃんじゃん配る」か場合によっては、他のスタッフがサインを書いて渡すのかもな!ぐらいに思っていました。
私は人生の中で何度か感銘を受けたアーチストのライブに参加しました。
教師をしていた頃は、武田鉄矢のライブが好きで、ある時は佐世保の時の中3の時の学級通信を手紙と共に(スタッフに)渡したこともありましたが、返事など何もありませんでした。

ライブは2Fの最後列から2番目で、八神さんは「豆粒」のようにしか見えませんでした。ちょうど指で「OK」をつくると、その輪の中にすっぽり入ってしまうぐらいの大きさです。

ライブはよかったです。そのハイトーン・ボイスは健在でした。
「~for all living things~」というテーマの通り、メッセージ性にもあふれるもので、好感が持てました。

そしてサイン会の話にとびますが、なんと八神さんは、静かに「そこに」おられ、一人ずつ話をしながらサインと日付を書いてくれるというものでした。
私はこれだけ生きていると、それはいろんなライブにいったことがあります。
とても小さな会場で少人数でのライブもありましたが、今回の八神さんのように一人一人にきちんと丁寧に会話してくれた経験はただの一度もありませんでした。
さっさと書いて、会釈して終わりじゃないのです。
「Follow Me」の件を伝えると「いい曲ですよね」と。(同曲は、作曲は八神さんですが、作詞は別の方です)
「またいつか聴かせてください」と伝えると、最後に「おやすみなさい」と言ってくれました。
先ほどまで華やかなステージ上で満杯場のお客さんを沸かしていた人が、こんなにも静かに、こまやかに丁寧に「ひとりひとりの存在」を大事にしてくれるとは!衝撃でした。

確かに周囲のお客さんたちは、私と同年配の女性が多かったのですが、曲の間中体をゆすって、アクションをして、はた目から見ても可愛いな!と思いました。そして皆、マナーが素晴らしかったです。

八神さんに大勢の名強いファンが大勢おられる理由がすっかりわかりました。
この夜は、滅多にない「満月での中秋の名月」でクリアーな夜でした。
八神さんも長崎での月を眺められたでしょうか。


◆八神純子(やがみ じゅんこ):

名古屋市生まれ。16歳で第8回ポピュラーソングコンテスト(ポプコン)に出場し、初めて作曲した「雨のひとりごと」が最優秀作曲賞を受賞。

1978年、「思い出は美しすぎて」でプロデビューし、「みずいろの雨」「ポーラー・スター」「パープルタウン~You Oughta Know by Now~」などヒット曲を連発。

1986年にアメリカへ移住し、一時音楽活動から遠ざかったが、2011年に活動を本格的に再開し、2013年に『Here I am ~Head to Toe~』、2016年には『There you are』のオリジナルアルバムを発売。

2021年9月、自身が「今までの音楽人生はこのアルバムを作るためにあった」と語る『TERRA ~here we will stay~』をリリース。

2022年8月には、世界で活躍する女性ソングライターにアメリカの音楽団体が贈る「WOMEN SONG WRITERS HALL OF FAME」(女性ソングライターの殿堂)に、日本人として初めて殿堂入りを果たした。

「全国各地に声を届けたい」という願いから「キミの街へ」と名付けたコンサートツアーを展開。バンドスタイルから、オーケストラや室内楽との共演、ベーシスト後藤次利氏らと共演するクラブツアー「Night Flight」、ピアノとギターで行う「TryAngle」など、さまざまな形で歌を届ける。

また毎年、「歌いたい曲を歌いたいだけ歌う」をキャッチフレーズに4時間近くも歌い続ける「ヤガ祭り」を開催している。

Minon HPより


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