対州馬の飼養と調教 26「 放牧地の柵はどのような構造・材質・高さにすべきか 」
馬の個体によってサイズはそれぞれ異なりますので、正確な数値は書きませんが、単管パイプ3列ぐらいの柵がいいと思います。
それぞれの横棒の間、地上との間はいずれも馬体が通り抜けられない間隔にします。
高さはそれぞれですが、最も上の3段目の横棒は鬐甲(きこう)よりも低い位置にしてください。
馬が外に首を出す時は2段目と3段目の間からというふうにします。
体はずんぐりして体高も低いですが、1mくらいは飛び越えるジャンプ力がありますので、3段目は1m50cmくらいには設定してください。
また、柵には当然体を持たれかけたり、大きな力を加えますので、縦の支柱は尖った先端をつけて(1個150円くらいと思います)、少なくとも50cmは地中に埋め込んでください。
支柱と支柱はクランプで留めますが、ねじ山の部分に体を引っ掻けることがあるので、できたらサンダーとかで角を丸く削った方がいいです。
雨を避けるシェルターも柵と連結して組むと強度も上がります。
屋根の部分は風の抵抗を受けにくいよう傾斜を緩やかにします。
屋根の部分はトラック用のシートが丈夫で扱いやすいです。これを単管に巻き付けるように固定するとかなり強固な屋根になります。
過去何度も台風に逢いましたが、一度も剥がされたり破られたりすることはありませんでした。
特に風避けは必要ありません。
かえって夏場は馬にとって不快なだけと思います。
壁が無いと可哀そうな気がするかもしれませんが、厳冬期に体の毛が凍っても対州馬はいたって元気にしていますので、人の耐寒性とはまったく違うと考えてもらって大丈夫です。
馬を出し入れする開閉部も単管パイプを使って簡単にできます。
何より丈夫な割に比較的安価という点が魅力です。
木材だとあらゆる面でこうはいきません。
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