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炭鉱

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昭和30年代まで長崎県内に無数にあり、地域の発展を支えた炭鉱のこと
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#毎日note

追悼 今も地の底に眠る想い ~ 日鉄池野鉱 出水事故の手記より

佐世保市柚木地区に向かう旧道沿いに立つ西肥バス「池野」バス停。 この付近にはさして目立つものもなく、静かな住宅街となっていますが、かつてここに日鉄池野炭鉱があり、通りは国鉄柚木線に沿って続く賑やかな商店街がありました。 日鉄池野鉱は8つもの坑口を持ち、本坑の水平坑道(坑道の内、水平に伸びる部分)は幅8m、長さ1kmもあったと言います。 今ではそんなことさえ知る人も少なくなってしまったようです。 今回はいわゆるトピックではありませんが、「追悼の意」を込めまして、昭和15年に

軍艦島物語

昔描いた、習作。 ※イラストは、私の ” 主力産業 ” です。ご覧いただいて、多少でもよかったと思って頂けたなら、「チップ」として、10円でも20円でもお心づけを頂けたら、予想以上に?物凄く喜びます(笑)^^ その場合、下の「サポート」をぽちっとして頂ければ!ペイペイ等も可能です!

短歌 「ヤマのうた」 ~ 昭和23年 林 司さん

昭和23年に発表された、元・坑内作業員、林 司さんの短歌を紹介いたします。 手拭をマスクにあててドリル押す岩粉の中に呼吸乱れつつ 延先に発破かけしかば風圧のいたくするどく耳にこたふる 発破かけて浮きたる天磐の下に心せきつつ枠入れており 岩壁を破りて着炭したりしが天磐より大量の水が溢るる 天磐よりしたたる水にかはきたる咽喉を我はうるほしにけり 一面に水ふくみたる天磐よりしばしば今日も小硬落ち来つ 重圧に押されて枠の折るるときいたく鋭きひびきを上げつ 落盤に鉄管破

炭鉱町に住んだ人々~隣人との付き合い

(「写真万葉録 筑豊 大いなる火(下)」より) 現代建築、街づくりが目指しているものは、「プライバシーの尊重と安全性」のようですが、それらを尊重する一方で比例して増幅しているのが、「ご近所トラブル」であることも、また現実のようです。 「(TVや音響機器、足音、話し声、ペットの鳴き声など)音がうるさい」 「(深夜など)生活する灯りがまぶしい」 「ペットが出すにおいや排泄物がくさい」 「植木など植物の枝が邪魔、葉が落ちる」 「共同スペースに物を置いて、邪魔」・・・・・等の