地底の記録ー呪詛 坑内馬と馬夫と女坑夫 ② 武松 輝男 著
※著者も亡くなり、出版社も無くなってしまった。
古書もweb上でも、ほぼ見つけることができない。
このままでは、唯一詳細な「坑内馬」の記録が消滅してしまうと危惧し、ここに写し取っておく。
・・・二基の墓石がみえるだけである。
一基は台座だけであるが、墓地につきものの花立ても見当らない。
私はずいぶんと、あちこちで墓地群を見たことがあるが、どんなに山の中の古びた墓地であっても、この密生した熊笹に、埋もれているような荒れ果てた墓地を、いまだかって見たことはない。
坑内で死亡し