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炭鉱

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昭和30年代まで長崎県内に無数にあり、地域の発展を支えた炭鉱のこと
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2024年1月の記事一覧

地底の記録ー呪詛 坑内馬と馬夫と女坑夫 ② 武松 輝男 著

※著者も亡くなり、出版社も無くなってしまった。 古書もweb上でも、ほぼ見つけることができない。 このままでは、唯一詳細な「坑内馬」の記録が消滅してしまうと危惧し、ここに写し取っておく。 ・・・二基の墓石がみえるだけである。 一基は台座だけであるが、墓地につきものの花立ても見当らない。  私はずいぶんと、あちこちで墓地群を見たことがあるが、どんなに山の中の古びた墓地であっても、この密生した熊笹に、埋もれているような荒れ果てた墓地を、いまだかって見たことはない。 坑内で死亡し