ドラフト選手個人的感想 ロッテ編

こんばんわ、スーホです。今更ですが、ドラフト指名の評価と選手の現在の印象を書いて、5年後10年後に振り返る備忘録にしていきたいと思います。

選手評価リスト
S・・・確実にスターになる
A・・・主力級の期待大
B・・・主力級になれる
C・・・ロマン全振りor名脇役候補
D・・・控えクラス
E・・・二軍クラス、それ以下

1位 上田希由翔(明治大・三塁手) E

・この選手の打撃の評価は「東京六大学の投手のレベルはいかほどか?」という点に尽きる。個人的な見立てでは今年の東京六大学の投手陣は明治の投手陣と尾崎・篠木・吉鶴(ともに法大)、今秋から台頭してきた伊藤(早大)を除けば地方リーグレベルであると思っており、そこで残した成績を例年の六大学と同じように受けとるのはかなり危険。
・上田は上記の投手たちとの対戦成績がそこまでいいわけではなく、打撃を高く評価されているがプロでもそのようにやれるかどうかという点についてかなり不安が残る(六大学リーグでの通算10本塁打の内訳は東大4、立教4、早稲田2でありここ数年投手力の高かった慶応・法政はゼロ)。
・コースを選ばずに打てているのは好材料。ストライクボールの見極めもいい。
・かなり極端な速球待ち。映像を見てもらえばわかると思うが130km/h未満のボールはほぼ見送っている。緩い球をゾーンに入れられるプロの投手相手は確実に苦戦する。
・守備は強肩だが送球の安定感×、そしてそこそこ俊足なので外野向き。全盛期の中村晃くらいの守備力にはなると思う。
・走力はパワプロでいえばC。武器ってほどでもないが足は引っ張らない。

2位 大谷輝龍(独立富山・右腕) B

・ストレートは平均球速も高く素晴らしい。ノビがぎゅんとくるというよりはナチュラルシュート気味の変化がかかっており、これが打ちづらさを生み出している。
・コントロールは悪い。ゾーンに入らず四球を出して崩れるようなタイプではなく甘めに集まるタイプ。椎葉(阪神)はコントロールミスがボール球になるので相手が独立でもNPBでもやることがあまり変わらないタイプだったが、大谷はクリーンヒットの割合が増えると危ない。
・変化球はゾーン内で動かすタイプ。この手の変化球はNPBでも生きるが、肝心の球質はそこまで。
・投げ終わった後に利き手がプランプランしているのは嫌な予感がする。
・リリーフ専業だろう。ストレートごり押しが一番いい。

3位 木村優人(霞ヶ浦・右腕) D

・映像を見る限り、ストレートの球質の良さ以上にタイミングの取りづらいフォームが高評価。
・変化球はプロで再構築する必要あり(高校野球では、金属バットを使うためとにかく変化量が重視される一方、プロでは球持ちが重要。松井裕樹の高校時代とプロ入り後のスライダーの違いを見るとわかりやすい)。現在の木村の変化球は全て高校野球仕様となっている。
・左打者のインコースが使えない。このままでは二軍でも通用しないので、プロのキャッチャーと組んでまずはそこを徹底的に特訓。
・先発向き。変に全力エンジンで投げようとすると良さが損なわれる
・150km越えの直球にフィーチャーされがちだが、技巧派としてのポテンシャルを感じる。ごり押しでは厳しい。
・オリックスの指名寸評でも述べたが、ドラフト2~3位での高卒投手指名は統計学的に損。

4位 早坂響(幕張総合・右腕) D

・投げている球自体は悪くない、むしろいい方なのだがなぜか結構打たれる。
・ストレートは速いが球質はイマイチで、むしろ変化球が素晴らしい。木村のところで高校野球で抑えられる変化球とプロで抑えられる変化球の特徴の話をしたが、早坂のスライダーは両方の性質をすでに持っている。
・与四球率が非常に悪いが、地区大会を勝ちあがる中での疲労によるものである可能性が高い。プロではじっくり体づくりをしたい。
・ただ、投手は遅くとも2年目の9月には二軍で無双くらいしておかないとほぼ終わり(例外はソフトバンク松本くらい?)なので身体づくりにかけられる時間もそう長くない。
・この投げ方だと多分肘が削られる。そういう意味で、投手歴が浅いことはありがたい。
・プロで活躍する場合、変化球中心の組み立てになりそうなので先発向き。魔改造に成功すればストレートスライダー中心でリリーフも。

5位 寺地龍成(明徳義塾・捕手) A

・スイングが鋭く、バッティングフォームが雄平っぽい。雄平の打力を持った捕手になれれば。木製バットにも対応済み。
・強い打球を飛ばす力なら今年の高校生でもトップ。しかし、思った以上に打球が上がらない。ここも雄平タイプ。
・選球眼はあまりよろしくないが、ボール球もごり押しで当ててそこそこの威力の打球を飛ばすのも雄平タイプ。
・守備はプロ入り当時の松川の方が上なのは間違いないが、プロでも破綻しないレベル。ただ、肩がやや弱く30代で捕手をやるとフリーパス化する恐れも。まあ違反球時代とかパリーグ全チームの捕手フリーパスだったし捕手が弱肩でも意外とやれたりするのだが。
・捕手で首位打者が狙える逸材である。リードが厳しかった場合や、松川や育成選手が覚醒した場合は一塁三塁でも十分起用に耐えうる打力がある。

総評・・・C 2位大谷、5位寺地の大爆発に期待。くじ3回外しはどんまい…

度会、草加、細野と立て続けにくじを外し、最終的に上田(明大)を指名することになったのはかなりの痛手。正直3,4位の高卒投手も育成の難しい選手であり(特に3位の木村)、この3人はプロでの活躍はかなり難しいだろう。2位の大谷はストレートで抑えられるか次第だがたぶん行ける。5位の寺地は今年のロッテで最高の指名。幕張のアベレージヒッターとして名乗りをあげてほしい。ロッテは全ポジションが足りてるような足りていないような状態なので補強ポイントとの噛みあいに対するコメントは特になし。

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