2000年中後半の日本のインディーバンド

2007~2010年あたりの邦楽ロックはカッコ良い奴らが多かった。それは、今まで中々いなかった、その当時のUK,USロックの要素をわかりやすく取り入れたバンドが多く現われたからだ。

当時の洋楽はArictic Monkeysの出現により再び黄金期を迎えていた。ニューレイヴと呼ばれる、ダンスフロアとロックを繋いだklaxons,late of the pier等の少しダークよりのダンスロックやゴス・パンクを現代に解釈したthe horrors等、新たなムーブメントが生まれていた。

そんな中、上記に影響されたバンドが日本にも出現し始める。Arctic Monkeysのパクリを公言しながらヒップホップとロックを融合したthe mirraz、ニューレイヴやポストパンクを融合し、日本での新たなダンスロックを生んだ、the telephones,MONICA URANGLASS。さらには、ゴスやニューウェーブの流れを汲んだ、lillies and remains,platiczooms、不穏で攻撃的な音楽を鳴らす、psysalia psysalis psyche,6eys,PILLS EMPIRE。一方でOASIS等のUKロックど真ん中みたいなサウンドを鳴らすQUATTRO等、日本のインディーズ界に一気に新たな風が吹いた。

彼らの良い所は少し危険な雰囲気を持っていて、雰囲気を含め若者が憧れるカッコよさがあった。最近出てくるアーティストでは危険な感じというかあぶなかっしい感じが足りなくて寂しい気持ちがある。

ただ、一番残念なのはこれらのアーティストが近年まで第一線で活躍出来ていないことである。ギリギリ普通の人に聞いて伝わるのはthe telephonesだと思う。彼らも非常に難しかったと思われる。当時はまだまだ洋楽の雰囲気が邦楽界には浸透しておらず、あまり受け入れられなかった。ポップにしてしまうと前からのファンは離れ、やりたいことをやると新たなファンを獲得出来ない、the mirrazやthe telephonesの試行錯誤を見てるとそう感じてしまう事がある。

現在までアルバム等をリリースしている上記は殆どおらず、活動がストップしてしまっているのは悲しい。簡単に言えば上手く時代に乗れなかったの一言になってしまうが、当時一番カッコ良い音を鳴らしていたのは彼らである。

現在活躍しているアーティストは洋楽の要素を上手く邦楽に混ぜ込みポップに聴かせている器用さがある。その反面彼らは不器用だったのかもしれないが、自分の中の音楽というものを大きく変えてくれたアーティスト達である。

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