M-1で東京ホテイソンの結果を見て思ったこと

惜しくもM-1 2020の最下位になってしまった、東京ホテイソンを見て感じたことを。

思ったのは、去年か一昨年上げて欲しかったという事。元々は「遠足」等のコントに入った上で、ショーゴがボケてたけるの特徴的なツッコミが入る流れで進んでいた。この時点でかなり手ごたえはあったと思う。ABCお笑いグランプリや2017年M-1に結成3年で準決勝まで進んでいる。同じ形を強化した2018年も準決勝まで進んだが、勝ち上がれなかった。

2018年はさらに霜降り明星のパクリという濡れ衣まで被せられ、非常に辛い年だったと思う。もう普通のコント漫才方式じゃ上がれないと思っただろう。

そして、2019年大きく変化させてきた。設定というよりは、たけるの強烈なワードを際立たせる漫才にシフトさせた。脈絡はあまり無くともワードだけでとんでもなく面白い、「英語」、「回文」は名作だと思う。ただ、これでも上がれなかった。個人的には流石に2019年はここまで苦労して変化させ、ここまでのウケを取っているんだから上げて欲しかったと思う。

そして、2020年。ついに決勝に上がることが出来た。ネタは去年の雰囲気を持った、たけるのワードで推し進める漫才だった。しかし、審査員にあまり評価されなかった。おそらく、ボケが難しくて客が理解できていないままツッコミが来てしまったことを言っているんだと思う。東京ホテイソンの漫才を事前から知っている人には非常に面白いが、初見はついていけない状態になってしまった。

決勝では2017,2018年のネタをやっていた方がもっと点数が高かった雰囲気さえあった。自分は点数が発表された時に悔しくなってしまった。ここまで苦労させて変化させた結果がこれではひどいと思った。もちろんM-1決勝に行けた事は素晴らしいが、彼らは決して最下位で終わる漫才師ではなく、優勝を狙える漫才師だからこそだ。

M-1によってスタイルを崩されてしまう漫才師は多くいる。今年で言うとデニスはせめて準決勝までは上げて欲しかった。設定の中に入りつつ、行雄のハーフならではの悩みを爆発させる、人間性と設定が完璧に融合していた漫才だった。ウケもかなり良かったので、非常に残念である。

逆にカミナリやトムブラウン、霜降り明星は完璧なタイミングで決勝に上がれたコンビだと思う。一般にあまりばれることなく、スタイルを変化させる前に一気に決勝で爆発出来たコンビだ。こういう風に良い例もあるが、悪い例もあると感じた。

今年全体で見ると、来年はスタイルがまだばれ切れていない、コウテイ、もも、あたりは一気に決勝に行ってもらいたい。


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