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人間だけが、神を持つ

こんにちはまたはこんばんはホロケウです。

タイトルの文言は「機動戦士ガンダムユニコーン」作中によく出てくる言葉ですが、確かにそうだなあと思わないでもない・・否、思います。

昔、アニメ界は春になると、どことなく実験的でもあるような大掛かりなオリジナルアニメ映画を製作していた時期がありまして、例えば「AKIRA」とかも恐らくそう。「AKIRA」は・・・・トラウマ・・なんすけど苦笑
今は夏のイメージが強いジブリ映画の「ナウシカ」もその中に含まれていたんじゃないかな、
子供の頃見たのは春休みだった。。
そしてそれを観た当時の私はアニメに対する認識ががらりと変わったというかこれは実写よりもすごいことが起こっているのではないかと、

世界観がまず独特すぎて一気に入り込みましたよね。
猛毒が支配する森の中で楚々と過ごしている蟲たち、それを嫌悪しそれぞれのエゴに動かされて排除せんと動く人間たちとの間に立っているナウシカという少女。
あの映画を観たとき枚挙に暇なく目からぼろぼろとはがれていったウロコたち。いずれ、アニメに携わる仕事がしたいなあとか決意を固めた作品でもあります。

ナウシカの話をしているのではない。
神の話である。

神その姿は自由にして「神」と聞いて頭に浮かぶ姿は各宗教各国文化それぞれによって違うでしょう。人はなぜ神を求めるのか。
それに対する返答めいた言葉は先述のユニコーンの2巻くらいでマリーダさんが言いますが、似たような言葉を言った作品があります。

例の春の大作アニメでナウシカの次に発表された「アリオン」という映画。
原作は、1stガンダムのキャラデザ担当でもおなじみ安彦良和氏。

舞台は「神と人が分かたれる前のギリシャ世界」。
神代と人代のグレーゾーン。
ギリシャ神話に基づいた世界で、おなじみの神々も出てきます。

主人公のアリオンは小さい頃、盲目の母親デメテルと何不自由ない生活を送っておりましたが「叔父」のハデスによって誘拐され、アサシンとして育てられました。その折「母の眼を治すにはゼウスの首が必要だ」と吹聴されているんですよ。そりゃあ、腕を磨くしかない。

腕も磨けた!よし!あとはやるだけだ!とオリンポスに向かう間に、様々な人間やティターン族(神の一族)と出会い、色んなことを学びます。絶望から労わりの気持ちまでそれはもういろんなことを。

最期、ラスボスのアポロンと対峙するときに、アリオンは「人は、温かい食べ物と服と気持ちがあればそれで十分に生きていけるじゃないか」と叫びますが
アポロンは嘲笑と共に「人はまた欲しがるものさ、神 というものをね」と返す。
「戦や病などの理不尽な出来事に人はどうやって自分の心を欺ける?(要約)」
「人は全ての知性を超えた魂の支配者としての神が必要なのだ(要約)」

支配者…とまではいかないけれども、「光がなければ、人は生きて行けない、そこで人は神というものを生み出した(要約)」という「ユニコーン」作中に出てくるマリーダさんのセリフに遠からず近からずだなあと。

ちなみにアリオンですが、無論アリオンは・・というよりもヒロインがアポロンを遠ざけ、何とか勝つことができたんですが、
「みんなこれから自分で自分の世界を築き上げていくんだね」
と希望を以って言ったアリオンのセリフですが、
築き上げた世界の結果がこれなんですよね苦笑
や、現実世界の話っすけどw

神話とは畢竟先祖物語であるわけですが、神話があるから民族の成立ちがいかなるものかを知り、そして先祖が寄添い見守ってくれる中恥じない生き方をしましょう、大丈夫、困ったときは神様(ご先祖)が助けてくれるから。
と、文字を書ける民族はそうやってきたかと。

そして文字を書けない(書く必要がどこにあるのかという)民族は歌や昔話で先祖の話をする、そして自然を畏れ敬い、自らもまた自然の一部だと認識し、自分たちのために本日のご飯になってくれた動物は神であり、その動物に対する感謝は決して忘れず、骨の髄までも無駄にはしない。

神は色んな姿で人々のそばにいる。

奪いもし、与えもする。
それでも、人は神様と共に今日も歩んでいるんだろうな。
行き過ぎた行動をとる人間を神はどのように観ているのだろうか、
それもまた人生と見守っているのだろうか。

思い浮かべる神様のすがたはどのようなすがたですか、
動物たちですか、
十字に架けられた神ですか、
もしくは髪を鬟に結んでヒスイの首飾りをした神ですか、

それは人それぞれでいいんだと思います。
ただ、自分の信じる神様が本来の神様だと布教したり知らしめたりするのは違うと思うんです。それはそれでそっとしていましょう。
日本の神様は西暦以前におわします。しかも、600年も年上なんでね。

日本は無宗教だと思われてますが、日々の生活の小さなところにしっかりと根ざしております。
七五三とか初詣もそうですが、箸の置き方から洗顔まで。
つまり知らないうちに、身についているわけで、母さん。

そういえば芥川龍之介さんの作品で「神々の微笑」という作品がありまして、あれも目からウロコが何枚も落ちました。
私はどんだけウロコ抱えてるんでしょうねw

なんていう、とりとめのない文章をしたためさせていただきました。
どっとはらい

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