前野ウルド浩太郎インタビュー第7回「バッタのぬけがらは、たまらないッス。」

☆────バッタ博士インタビュー最終回

 バッタ博士こと前野ウルド浩太郎氏のインタビューも今号が最終回だ。普段、バッタ博士のブログではあまり聞かれないようなまじめな話や研究哲学なども語っているので、博士のファンはもちろん、これから研究者を目指す若人にも興味深いインタビューになったのではないかと思う。

前野ウルド浩太郎インタビュー(第7回)

前野ウルド浩太郎 (学術振興会海外特別研究員:モーリタニア国立サバクトビバッタ研究所)

☆プロフィール(2013年時点)☆

 2008年神戸大学大学院自然科学研究科にて博士号(農学)を取得。現在、学術振興会海外特別研究員としてモーリタニア国立サバクトビバッタ研究所に赴任。サバクトビバッタの生態を明らかにすべく、サハラ砂漠にて絶賛フィールドワーク中。

2011年 日本応用昆虫学会奨励賞受賞 / 井上科学振興財団奨励賞受賞
2012年 山下太郎学術研究奨励賞受賞

著書「孤独なバッタが群れるとき」東海大学出版会
http://goo.gl/q9fAs

ブログ: http://d.hatena.ne.jp/otokomaeno/
Twitter: http://twitter.com/otokomaeno175

─────────

第7回【バッタのぬけがらは、たまらないッス。】

前→前野

堀→堀川

前: 日本の人たちがそういういい関係を築いてきてくれたおかげで、自分も大腕を振って街中を歩けるので。そういう日本の先人の方々には感謝してるッスね。

堀: 自分も海外に暮らしていて、日本人というだけでポジティブな目で見られることがよくありますからね。別に自分がいいことをしたわけでもないのに。そういうのは、他の日本人や日本文化のおかげなので、感謝しなきゃな、と思いますけどね。

前: 自分もそういう人たちに続きたいから、少しでも役に立つことができたらいいな、と。自分の研究成果は、今までは研究者の中でしか知られてこなかったので、研究にノータッチの他の人たちにも紹介しようと。押しつけかもしれないッスけど。バッタ問題って日本じゃ全然問題にならないッスけど、少しでも紹介して知ってもらえればいいなって思うッス。

堀: ぜひ頑張ってください。ところで、話がいきなり飛ぶんですけど、バッタのぬけがらの魅力について教えてください。

ここから先は

3,370字

¥ 150

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?