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お金の使いみち

7歳が ちょっと買いに行きたい自動販売機がある。お金はぼく(のおこづかい)が出すから、一緒に来てほしい と言い出した。

なんのことやらと話をよくきいて見ると
通学路にある自動販売機のジュースが、他では見たことがなくて飲んでみたいんだそうで。値段は120円であると覚えてきた。

おこづかい制ではないが、何かのお駄賃で貯めた小銭。お金をためたい、お金持ちになりたい などと話すこともある、何故だかお金に執着(?)のある7歳。

そんな7歳が自分のおこづかいを使ってまで飲みたいジュース。
その自動販売機を見つけてから、およそ一週間、毎日前を通っては 気にしていたそうだ。

そんなこと、学校の帰りに何も言わなかったのに…買いに行く時間が取れる週末まで、タイミングを狙ってたのかしら。

それは是非とも買いに行こうじゃないか!
と、何も状況がわからない0歳も連れて3人お散歩がてら通学路を歩いた。

よくよく考えれば、一人で買いに行ける場所なんだけどさ。お金(しかも自分の)を使う事に緊張してたのかな、一緒に来てと言うとは。でもいいの。久しぶりに通学路を7歳と歩いてゆっくりお喋りする時間がうまれたから。

自動販売機の前で120円だよな、と緊張の面持ちで最終確認。「いいよ、私(おかあさん)が買うよ」 ということばをグッと堪える。きっとこれは、自分のお金で買うという事が大事なのだ。
確かに珍しいメーカーの自動販売機。私も毎日その自動販売機の前を自転車で駆け抜けているのに、そのジュースに全く気が付かなかった。

いざ購入。

大事に家まで持ち帰り、飲んだそのメロン・オレは格別に美味しかったようだ。


おこづかいを使うことなんて今まで殆どなかったから、使いたいと言いだすことは少し緊張もしただろう。
でも毎日自動販売機を見ては気になって…
そして遂に手にしたジュースを「美味しいから飲んでみて!」とわけてくれたその優しさ。


私の色んな感情が混ざりあった、美味しいメロン・オレだった。

7歳よ、素敵なお金の使い方をしたね。

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