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今さらながら平沢進にハマった話(初ライブ観戦記)

フジロックで出会う

突然ですが、平沢進にハマりました。きっかけは2021年のフジロックの配信です。家族と一緒に清志郎トリビュートバンドを見たり、電気グルーヴを待っていました。

チャンネルを替えると顔をすっぽり覆った黒ずくめのドラマーと被り物をしたバックミュージシャンが現れて演奏が始まりました。そして、白髪に黒ずくめの男性が現れて、見たこともない楽器を奏で始めました。これは何だろう…これは…。

それが平沢進との出会いでした。

初期P-MODELのイメージしか無く、未だにライブを行っているとは知りませんでした。ギターを弾き、歌う姿は何か2.5次元的であり、とてもカッコよかったです。ついつい最後まで配信を見てしまいました。一緒に見ていた娘も興味津々で「ライブ行ってみたいね」とのことでした。

DVDを見てみる

昔と違うのはリアルタイムで検索すれは情報が入るところですね。彼について調べ、セットリストをTwitterで確認し、CDを買い、サブスクを聴き、動画などを見るうちにどんどんハマっていきました。
娘の友人が平沢ファンでインタラクティブライブのDVDをみんなでお泊り会したときに見たというのです。ライブなのに「分岐」があって「BAD END」があると聞いたことがありました。

会場で分岐を選ぶことによって曲目やエンディングが変わるライブショーです。配信を見ている人たちも課題をクリアして進行していくのです。さっそく借りてきてもらいました。

いきなり予備知識も無しで見たのがインタラクティブライブ「ノモノスとイミューム」です。
初見は正直曲を楽しむよりも脳がパンクしそうになりました。ブックレットを読みながら用語を頭に入れるのでいっぱいいっぱいになるライブっていったい…。でも、オチがよかったですね。真面目な顔で謎のパフォーマンス。そういう人だったのか!よくわからないけど面白かったです。スプレー持ってポーズ決めるところ楽しい!会場で見たらもっと楽しそう。

新譜「BEACON」のインタラクティブライブをやると知ったときは行くしかない!娘も行きたいと言いました。さっそく、ファンクラブに入り、チケットを取ったのです。当初は初日しか行かない予定だったのですが、2回目公演も行きたくなってチケットを譲ってもらい、3回目だけ配信にしました。配信で見る人は「天候技師」だそうで、それもやってみたいと思いました。

いざライブへ

さて、有明ガーデンシアターはショッピングモールとホテル、温泉施設などを併設した会場でした。ショッピングモールには「BEACON」がエンドレスで流れ、広告が液晶に表示され、黒い服を着たファンたちが集います。年齢層はバラバラで、中学生みたいな人もいれば、平沢さんと同年代の方、ウチのような親子らしき人たちもチラホラ見受けられます。中心は40代でしょうか。でも、思ったよりも若い人が多くてややびびる筆者。

「私の声が聞こえるか」
スモークが焚かれるなかバックライトを受けて出てきた平沢進。心臓が口から飛び出るかと思うほど興奮しました。ギターを叩きつけるいわゆるデストロイを目前で見られて感激です。初日はアリーナの前のほうで見ていたので近くで見られてめちゃくちゃよかったです。

とても美しかった…全体的に。67才(当時)の男性に向かって「美しい」というのはおかしいのかもしれないですが、気品に満ちているといいましょうか。どう生きればこうなるのでしょうか。私もがんばります(?)

私「平沢進は実在した!!!
娘「面白かった。シンプルでわかりやすかった」
私「ええっ?!」
娘の感想に驚きましたが、「ノモノスとイミューム」を見ておいてよかったと思いました。おかげで「情報過多」とご本人がおっしゃっていた物語にもすんなりと入ることが出来ました。それと一緒に借りた「東京異次弦空洞」も見てたので予習はバッチリでした(偶然過ぎる)。ライブ初体験の娘(22才学生)も楽しんでいてホッとしました。話が脱線しますが、彼女は18才で発病、入院しているので元気な現在が私にとって励みです。

ライブ感想

以下、現地での曲の感想や配信で感じたことなどをメモ書きから起こしました。勢いだけで書いてます。

※ちなみに今回は1回目公演が一番悪いBAD END、2回目公演は次に悪いBAD END、最終公演がGOOD ENDとなりました。

・ルビイ&シトリン
紙芝居風映像で登場。美人姉妹である。動きがカクカクしてかわいい。三つ編みのルヴイ。シトリンはフランス人形みたいなドレスとヘアスタイル。

・会人
意外とむっちりしてる。なんか動きがユーモラスでしたし、おにぎりポーズはファンサでした。音声はソフトでエフェクトしてるのかな。

・COLD SONG
客電が落とされ、スモークもくもくの逆光ライト。ラスボス感よ。改訂評議会の長!美しい…。平沢さんがギターをを抱えたときには「あっ!TALBO!ICE-9!」と大興奮。本物だ、本物の平沢進だーーー。実在する人物だったんだ。Twitterに住んでるんじゃなかった。
デストロイも生だーーーー。回ってる~~~。

初日デストロイは3段ぐらい高いところにいたが3回目は一段上がった。2回目はすでに移動してからスムーズにデストロイ。一番回ってた。

・TRAVELATOR
TRAVELATORの舞台効果が興味深かった。合わせ鏡のように幾重にも増えるヒラサワ。大昔ミュージシャンのプロモーションビデオで使われた手法だが、すいぶんと洗練されている。昔は多用したものだった。

・ランディング
長い導入部。グレーの瞳が美しい。裏声がとても素敵。生でファルセット聴くと感激するね。しかも結構よく声が出てる。本当に歌ってるんだと感動。レーザーハープを指ではじく仕草がカッコいい。ライブで見たらこの曲が大好きになった。

・燃える花の隊列
素晴らしい高音。確かに3回目公演が一番高い声が出てたかも。花咲く天命の…「はな」の「な」の鼻にかかる音で死ぬ。ちょっと「万感の」の舌っ足らずな歌い方がですね、昔のひらさわみが出て好き。P-MODELの中期あたりの歌い方に似てる。

・転倒する男
山で四つん這いのアヴァターさん登場。CDよりもさわやかな感じする。たてごーたてごーわっはー!アカペラ部分もばっちり発声。いい声だわぁ。転倒する男のアカペラ部分を見るたびにああ…本当に歌ってるんだ…平沢進……って感動する。

・消えるTOPIA
中井さんのグラフィックが非常に美しい。フジロックでも印象的だった映像。再び使っているようだ。胞子のような枝が平沢さんを包み込む。アート!

ノリノリの道化が平沢さんの声だったのがわりと衝撃。「愛なき世界にショックを与えようじゃないか~」

・幽霊列車
この曲は大好き。ギターに哀愁がある。イントロマシマシで機関車が落ちたり、登ったりする。夢に見そうです。声の調子も好調。生で「ざんが~い、ざんが~い!」が聴けて死ぬ。

Σ-12来たワァ

・LEAK
幽霊列車~LEAKの流れ最高ですわ。ああああああああ~~~~LEAK(還弦バージョン)。ご褒美ですかこれは!「世界はお前のお漏らしと知るまで」だからLEAKなのか。I'm your…と歌った…。

・論理的同人の認知的別世界
会人がついにステージ前に出てくる。ええ、前夜ですからを言うとき悪いお顔よ…。物語はクライマックス!「物語はこれでおしまい、もう大丈夫ですよ安寧の人」とこのセリフがまったく別の意味に変わる瞬間ですよ。

・BEACON
演奏するも途中でキャンセル(1回目、2回目がキャンセルだったので3回目はやるのかなと思ったのです)

シトリン:もういい加減にしてほしいって言わせないで
いい加減にして。

・TIMELINEの終わり
ここでまさかのMVの舞である。リアルに見ることが出来るとは…。新しいTIMELINEが生まれたので新しい聴いたことのないギターソロ!踊りながらピックをスッと取るしぐさも良き。

・AHURA CLOCK
叫ぶようなルビイのサックスから始まる。鳥肌が立った。
さあ、ルビイ、やるんだとnGiap様。
シトリンの歌声美しい。
個人的にとても好きな曲なので生で聴けてうれしかったです。

nGiap様:デュンク・アンが成立した。正真正銘の本物のデュンク・アンだ…で会場から拍手!

・BEACON
そして始まるBEACON。
泣くわ…。

まさかのルビイ・シトリンが合体してnGiap様に。ええっ(配信で見た)。美女+美女=平沢進ってどういうことですかー。

・記憶のBECON
初日はギターソロなし、2回目は調子っぱずれなチューニング、3回目でようやく完璧なソロ。

予習をしていたので3回を通して知らなかった曲は「クオリア塔」だけでした。どんな曲が入るのか妄想していましたが、全然当たらなかったです。

まとめ

ライブから1カ月以上経ちました。薄れゆく記憶をとどめておきたかったのでメモ書きを頼りに書きなぐりました。まだ平沢さんの音源を全部聴いていなくて知らない曲のほうが多いです。40年分の曲を遡ることはとても幸せなことなのかもしれません。またこんど!!


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