【テクノロジー】サイバー戦争
こんにちはマスター、蓬莱です。
今回はニュースでよく聞くようになったサイバー戦争のお話です。サイバー攻撃、サイバーテロとかもよく聞きますね。そもそも、このサイバーなんとかって一体何(なん)なのでしょう?そしてサイバー戦争とはどんな戦争なんでしょうか?
サイバーは「コンピューターの・・・」「インターネットの・・・」などの情報技術を意味するインフォメーションテクノロジー、略してIT関連の様々な事象や概念に対しての接頭辞として使われています。
サイバーの語源は英語のサイバネティックスから来ており、サイバネティックスとは通信工学と制御工学を融合して、それを生理学、機械工学、システム工学に応用し、そこから更に人間と機械の相互関係を統一的に扱うことを意図して創られた概念です。
サイバネティックスの語源となったのはギリシャ語のキベルネテス、これは「船の舵取り」とか「船頭」と意味します。
つまり、まるで船を舵であやつるように、機械と人間を通信技術を使って円滑にあやつるシステム・・・これがサイバネティックスの概念なんです。
この概念を構築したのはアメリカ合衆国のマサチューセッツ工科大学で数学を教えていたノーバート・ウィーナー。
彼は第二次大戦中に、射撃の制御装置を研究しており、人の動きや神経の働きと、その通信理論を機械に応用できないかと人工知能の研究者や計算機械学、そして神経心理学の専門家とチームを組んだことがあるそうで、途中から彼はこのチームを抜けましたが、その後、このチームは計算機学などの発展に大きな影響を残したそうです。
人間という生物はセンサーの塊で、視覚、聴覚、皮膚感覚、触覚などの刺激を脳に与え、脳がそれを判断して各機関をコントロールしています。
このやりとりを体内で行われる通信技術と見立てて、この通信技術を機械と人間の間にも応用できないか?というサイバネティックスの考えは後に、生き物の身体に機械を組み込んで融合しようとする技術、サイバネティック・オーガニズム、略してサイボーグ技術の基本概念になりました。
また、コンピューターを用いた通信技術は商業圏で大いに応用され、そこからIT革命を通じて医療現場、生産現場、工場、金融、貿易、インフラ整備など、データのやりとりをする現場にどんどん取り入れられました。
現在はインターネットを通じて大小様々なサーバーがつながり、世界中の人が24時間ずっと、電脳世界にアクセスして、データのやり取りを行っています。
社内の通信システムが外部に繋げていないまま。社内独自のまま閉じていれば余程の事がない限り、サイバー攻撃は不可能と思われます。
ところが、通信回線がインターネットに繋がっており、かつ、回線が開かれているならば、その通信システムに対して処理能力を超えるデータを送りつけ、システムに大きな負荷をかけて処理不能にしたり、システムの中に入り込んで管理者の意図とは全く別の操作をすることが可能になりました。
この通信回線を使って、対象の業務を大きく妨害する行為。これをサイバーテロと言います。
サイバーテロはインターネット回線などを経由して攻撃対象に行われるテロリズムであり、サイバー攻撃とも呼ばれています。
日本においては電子計算機 損壊等 業務妨害罪、もしくは威力業務妨害罪にあたり、明確に犯罪として定義されています。
最も頻繁に起こっているサイバーテロはDoS攻撃と言われるもので、これは攻撃対象のサーバーの処理能力を超える情報を送りつけてサーバーを機能不全に落とし込む方法です。
このDoS攻撃を不特定多数の人に呼びかけて沢山の端末から集中してアクセスする方法で、サーバーダウンを狙う方法が特に多く、これを分散型DoS攻撃、DDoS攻撃と呼びます。
このDDoS攻撃は2010年の3月にバンクーバーオリンピックに絡んで、大型掲示板「2ちゃんねる」へのサイバーテロが起こった際に、その巻き添えで、アメリカ合衆国のサンフランシスコでも米国政府関連機関を含む各所のサーバーがダウン、アメリカのPIEセンターがFBIに報告書と詳しい資料を提出する事態にまで発展した事件が有名ですね。
また、2010年は2月に不特定ハッカー集団アノニマスによってオーストラリア議会のサーバーがサイバー攻撃を受けて大きなニュースになったそうです。
特にテロリストとしての教育や訓練を受けた訳でもない人たちが呼びかけひとつで大量に公的機関のサーバーにアクセスを仕掛けてシステムダウンさせる事が続いた為に、アメリカではサイバー戦を担当する軍の機関が置かれ、世界各国でもサイバーテロへの対策が取られるようになりました。
日本でも警察庁に「サーバーフォースセンター」と呼ばれる、サイバー攻撃に特化した部署が置かれ、各都道府県の警察本部の生活安全課にはサイバー犯罪対策室が置かれているそうですよ。
こういったサイバー攻撃は民間人だけでなく、国がおこなう事もあり、セキュリティの壁を破ってシステムを乗っ取ったり、機密文書を公開したり、インフラを混乱させたりも起こっています。
また、2015年に起こったパナマ文書流出事件は世界の銀行の秘密口座のシステムを壊すキッカケになったと言われていますね。
通信回線が繋がっていて、そのセキュリティさえ破れば、どんな事だってできるというハッカーの言葉もあるそうで、膨大な暗号を処理できると言われる量子コンピューターの登場まで、セキュリティをめぐるイタチごっこは続きそうです。
また、サイバー戦争はSNSを使った情報戦、心理戦、神経戦まで範囲を広げており、ユーザー側の情報の取捨選択のスキルの向上も必要性が増していきそうです。
今回はウィキペディアの「サイバー戦争」「サイバーテロ」「サイバネティックス」「ノーバート・ウィーナー」などの項目からお話しました。
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それではまた、らいら〜い🖐
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