イノマーさんは僕に青春を与えてくれた人

今のところの人生どうですか?
もち米さん、こんにちは!

去年テレ東で放送された『家、ついて行ってイイですか?』のオナニーマシーン・イノマーさんの奥さんの回を、昨日やっと観ました。

リアルタイムでは観れなくて、最近またParaviで再配信されてるみたいです。


僕にとってイノマーさんは人生を変えてくれた人

直接的な知り合いではないけど、僕はイノマーさんにすごく感謝をしている。

イノマーさんは元々オリコンの雑誌編集者をしていて、そこで当時まだブレイクする前の銀杏BOYZや氣志團、サンボマスターなど今をときめくバンドシーンのレジェンドとお仕事をしていたそうで。

そこから独立したのか(ちょっとここは定かではないが)、後に『STREET ROCK FILE』という、インディーズバンドを紹介する雑誌を作っていた(この雑誌には20組ぐらいのバンドの曲が入っているオムニバスCDが付録として付いていた)。

ーで、このSTREET ROCK FILEが、僕がインディーズバンドというものに大ハマりするキッカケになった雑誌。

この雑誌に出会ってなければ、今の自分はいないと言っても過言ではない人生を買えた本。


最初は本屋で、偶然見かけて『CDついてるから買ってみよ』みたいな気持ちで読み始め、そこでGOING STEADY(後の銀杏BOYZ)、ガガガSP、STANCE PUNKSなど、青春パンクというジャンルに出会う。

当時、ほぼ"ゆず"しか聴いてなかった僕にとっては、めちゃくちゃうるさい曲ばっかりだし、そこに入ってるバンドのことは誰も知らない。『買って損した…』と思っていたが、『買ったからには元を取るぞ』というコテコテの反逆精神で聴き続けているうちに、青春パンクというものが心に刺さるようになった。

簡単に説明すると感情をこれでもかという真っ直ぐに伝えてくるジャンルで、ツラい事があったときに肩を組んでくれるような感覚になれるんです。


学校で友達も全然できないし、高校に入っても彼女ができず、夢もなくて、ただただバイトして、何にも熱中できず、世界に取り残されたような気がして、自殺したいけど、そんな勇気もない…と思っていた時に支えてくれたのが、青春パンク。


あの時、STREET ROCK FILEに出会ったから、インディーズバンドが好きになって、GOING STEADYみたいなバンドをしたいと思って、音楽をやりたいという夢を見つけて音楽の専門学校に進学することにした。

結局ゴイステみたいなバンドをすることはできなかったけど、自分がバンドをして、STREET ROCK FILEをキッカケに知った憧れの先輩バンドたちとも、たくさん対バンさせてもらった。

ガガガSP・ザ・マスミサイル・太陽族・PAN・SABOTEN・STANCE PUNKS・ピンクリボン軍・THE BOOGIE JACK・マキシマムザホルモン・花団・スネイルランプ…あげるとキリがないけど、もうとんでもない人たちとお話しさせてもらって。

何年か前にはお世話になっているイベントプロモーターの清水音泉さんの主催する野外フェス『OTODAMA』のグッズを描いた年には、銀杏BOYZが出ていて、憧れの峯田さんにも挨拶できた(緊張しすぎてほぼ覚えてない)。

この人たちの歌に救われたおかげで今生きる事ができている。

ーちょっと長くなったけど、この人たちと出会わせてくれたのがイノマーさん。
だから僕はイノマーさんにすごく感謝している。



『家、ついて行ってイイですか?』ではイノマーさんが亡くなった後の家に行き、そこから奥さんが残していた映像と、テレ東のディレクターさんがイノマーさんが亡くなる1年ぐらい前からの密着映像が放送されていた(ディレクターさんが個人的にすごくお世話になっていたそう)。

イノマーさんは口腔底癌(こうくうていがん)を患い、舌を摘出手術していて、滑舌がすごく悪くなってしまっていたり、メディアを通してしか観たことなかったけど、自分の知ってるイノマーさんではない姿になっていた。闘病生活で、治療によって腫れてしまった顔を観るのは正直すごくツラかった。

けど、映像の中では常に前向きで、すごく明るく、絶対に治すという強い思いをもって一生懸命治療していた。今にも倒れそうなほどガリガリになった身体でベースを担いでステージで『笑ってくれ』と叫ぶイノマーさんはカッコ良かった。

ツラいとかかわいそうみたいな気持ちは少しずつなくなっていき、ただただかっこいい生き様を見せ付けられた。


ボロボロになって最後のライブを終えて、帰る車中、密着していたディレクターさんの『今のところの人生どうですか?』という問いに対しての、返事が『楽しかった』って。シンプルだけど、人生を振り返ってそう答えられるって、すごいんじゃないかと、グッときた。

(返事はちょっとネタバレになったけど、この後につづく一言がもっと響くので、是非観てください)


他にも、すごいシーンはたくさんあった。20時間続いた危篤状態の時に、イノマーさんが1番会いたいと言っていた、親友の峯田さんが駆けつけ、声をかけた瞬間に動き出し、起き上がって抱擁をした。

それで意識を取り戻し、家に帰るほどにまで回復をした。そんな事があるのか。
親友のパワーとか、生きたいって強い気持ちを感じて、手の震えが止まらなかった。


本当はまだまだ語りたいけど、観て欲しいのでここまでにします。

人の命って儚くて、いつ亡くなるかわからない。
だからイノマーさんの言葉を聞いて、そのいつ亡くなるかわからない日まで、日々楽しい事を求め続けたいと思った。

どうやって生きたいかと考えてみたけど、シンプルに楽しい事ばっかりやり続けたい。努力も葛藤もあるけど、それも全部楽しいことのためで、今自分が漫画を描いてるのも楽しくて、読んでもらえる事が嬉しくて描いている。

いま事務所に所属して、いろんな人から漫画について教えてもらうようになり、それが理解できなくて苦しむことも多い。苦しくて、自分を見失って、誰かの基準に合わせてしまって主体性を失ってしまうこともある。

けど、学んでいるのは面白い漫画を描くためで、面白い漫画が描けるようになったら、もっと自分が楽しくなるから…という本質の部分を忘れてはいけない。

自分の人生を『今のところの人生どうですか?』と問う瞬間が来た時に、楽しかったと答えられるような毎日を送ろうと思う。


すごくツラい内容だったけど、観れて良かった。
イノマーさんが教えてくれたことを噛み締めて、今日はすごく喜びに満ち溢れている。




(衝動のまま書いたので、見返してません。意味不明なとことか誤字脱字あったかもしれないですが、最後まで読んでくれてありがとうございました。)

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