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ひた隠してきた自分の実態

学生時代も、社会人なってからも、元JWであることは誰にも言わなかった。
原因は教義の教えが独特で一般の方が理解しきれないかもしれないということと、そんな自分の過去をなかったことにたかったからだ。

普通の家庭に生まれたかった。
自分の思ったことを言い、怒られることもあるだろうが…基盤には無条件の愛があり、心からリラックスして笑っていられる場所だ。

JWの場合、こうあるべき、こう考えるべきという決まりがあるため…自分の意見の前にそれに沿った発言、行動を取るかをまず考えていた。
あまりにもとんちんかんなことをやると、当時は体罰を推奨されていたため、それを受けるデメリットの方が、自分の気持ちを表現を表現するよりメリットが大きかった。

とはいえ、うちの母はエモーショナルな人で、ちょっとした兄弟喧嘩でも、棒を持ち出して身体を殴り続ける人だった。
なので、体は常に緊張状態だった。


とはいえ、そのフラストレーションは体に蓄積されていたらしく、中学校頃からわたしは発表もしない、手も上げない、すっかりやる気のない不活発者へと移行して行った。

中学になり、一般の友達と関わる機会も多く、その世界も知っていったし、何しろ母親への復讐心があったため、母の評価が下がるよう、無意識に反抗的な態度をとったかもしれない。


そんなこんなで、本来は禁止されてるはずの婚前交渉(付き合うこと)も始まる。
はじめての彼氏、恋愛。
恋愛なんて今までリボンなんかの漫画でしか読んだことなかったから、とても、素敵な夢が膨らんでいた。
(今は結婚もしてるし、もう現実的な目線もあるよ!笑)

そんなうかれぽんちな日々の最後には、彼が元カノを忘れられないという理由でフラれる。
それは…仕方ない。。

傷はあり、よく日光に浴びてぼーっとしてた。

そんな頃、罪悪感を感じた彼の行動からか分からないが、私に手紙を送ってくれたらしい。
おそらく謝罪等の内容だと思う。

母親が先に見つけて開封したので中身は見ていない。

そして、ただでさえ、振られて傷心の私の中で、母親は彼の家に電話したのだ。
「うちはエホバの証人なので他の方とは付き合えません」と。


えーーーっと、もう別れてるんですよ(しかもただの男女関係の中で)


傷心の私にとって、そんな電話をされたことはプライドがズタズタだった。
だって、そもそも別れてるのに付き合えませんって。。。

しかもそれが発覚したのは、誰か他の信者が私たちがいるところを見かけたチクッタラシイ。
マジでウゼぇ、今見つけたらボコボコにしてやりたいくらいだ。


母親がどんな話をしたのかは分からないが、相手の親からは「あなたの宗教は大嫌いです!」と言われたらしい。
うーん、そうとらえても仕方ありません。

後から元カレと話すと、お母さんが「その子(私)かわいそうやけど、関わるのはやめとき」と言われたとのこと。
まぁ別れてるので関わるも何もないですけどね。

ただ、もしかすると人によると辛い言葉に聞こえるかもしれないけれど、
わたしはちょっぴりそのお母さんの言葉が嬉しかったのだ。

「可哀想だけど」という言葉に、私に対する憐れみが感じられた。
母親とは別の人間として気の毒に思ってくれたように感じたのだ。

単純に「そんなヤバい子は関わらんとき!」やったら傷ついたと思うけど、
なんとなく母親と私を別の人間としてみてくれてたように受け取ったのだ。

それが、すごく嬉しかった。



物事には必ずメリットが存在するという。
そして、わたしの人生は私しか乗りこなせないらしいのだ。
だったとしたら。この経験のメリットはなんだ?

子供だったとしても、その子の人格を守ることの大切さ、
自分を否定する思いを持つことはくだらない!と思えたことだろうか。


あと、一点ラッキーだったのは、フラれたのが卒業後前日だったことだ。
高校はもちろん別々だったので、会わずに済んだ。
中学時代がまだ続いていたら、顔を合わすたび気まずかっただろう。

その辺、ラッキーだったかもしれない笑


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