見出し画像

日韓ハーフの徴兵制度

日本に住んでいる日韓ハーフは沢山います。
日本で日本人として生活していると、徴兵という言葉はあまり耳にしないですが、
韓国には徴兵制度というものがあります。

そもそも、韓国に存在する徴兵制度というのはなんなのか?

徴兵制度というのは、健康な男子が決められた歳に決められた期間の間、軍務に服することを言います。
日本に徴兵は存在しませんし、世界的に見ても未だに徴兵制度がある国は少なくなってきております。
ですが、韓国は1950年6月25日に勃発した朝鮮戦争(韓国戦争)が未だに続いており、北朝鮮(北韓)との休戦状態の分断国家です。
そのため、韓国の男子は18歳~29歳までの間に1年半の軍隊生活を送らなければいけません。
これは法律で定められており、病気や障害を持つ方以外は免除がほぼ不可能です。

では、次に日本在住の日韓ハーフは兵役義務があるのか

結論から言えば、あります。
ですが、回避する方法もあります。
その代わり、回避をした分、それだけのペナルティーもあります。

日本で生まれた韓国と日本のハーフの場合、生まれた時に必ず二重国籍となります。(韓国では複数国籍と言います。)
本来、二重国籍者は韓国・日本とも、22歳までに国籍選択をしなければなりません。
(韓国では二重国籍が法律改正で認められましたが、韓国内で外国籍を使わない宣言書を書くor外国籍の放棄となっております。)

極端な話、
国籍選択で韓国国籍を離脱し、日本国籍を選択すれば、兵役義務は解消されます。
ですが、この時に注意が必要です。
韓国では18歳から兵役義務が課せられます。
もし18歳までに韓国国籍を離脱していない場合、18歳~37歳までの間、兵役義務を解消するまで韓国国籍の離脱ができなくなります。
物理的に、18歳になれば軍隊へ行かない限り国籍離脱ができなくなります。

では、「韓国側に出生届を出さなければ、韓国人じゃないから、軍隊に行かなくていいのでは」
と、みなさん思われる方が結構いるのですが、

日本の場合はそれでOKです。
ですが、韓国の場合は、出生した時点で韓国国籍を得るので、出生届を出さないからと言って、韓国国籍を離脱したことにはなりません。
また、韓国国籍を離脱する場合も、一度韓国へ出生届を出し、家族関係登録をしてからでなければ、離脱の申請ができません。

将来的に、ずっと日本で暮らし、仕事や結婚などで韓国と関わることがなければ、それでも大丈夫です。
ですが、将来的に韓国人と結婚したり、韓国で仕事をする可能性がある場合、その手続き等で韓国国籍だという事実が判明します。
その時に軍隊へ行ってないと法律違反になってしまいます。

では、日本に住んでいる韓国国籍の男性は全員軍隊へ行かなければならないのか?
もちろん、行かない方法もあります。
韓国国籍を持っていても、日本で生まれている日韓ハーフは、韓国で在外国民という扱いになります。
また、日本で出生している場合は、「在外国民2世」の申請ができます。

この申請をすることにより、兵役延期申請もできます。
それが受理されると兵役延期=免除となります。

ですが、もちろんデメリットもあります。
37歳までに通算3年以上を韓国で過ごした場合、この延期申請は破棄され、兵役義務が再び課されます。
また、37歳までは韓国へ移住することも、仕事をすることも禁止されています。

これから先、ずっと日本で生活して行くが、国籍は韓国が良い(最近よくある例)方は、この方法でいいかもしれません。
ですが、少しでも韓国で滞在して何かをする予定がある場合、軍隊へ行った方が今後を考えた上では、制限がなくなるので、一つの判断として良いと思います。

また最近の徴兵生活では、
・携帯電話の持ち込みOK
・徴兵期間が24ヶ月から18ヶ月へ縮小 など、
昔とだいぶ変わってきています。

また、日本で生まれた韓国人に対して、兵役前に3ヶ月の語学留学・兵役期間中の休暇の日本への渡航費用なども全て韓国の国費負担となり、待遇改善はされてきています。

そして何より、
兵役義務を、韓国で認められるというのが一番大きな魅力です。

兵役制度に対して、同じ日韓ハーフでもそれぞれ個々の考え方があると思います。
理想を言えば、南北が終戦し、徴兵制度が廃止になることが理想ですが、そうも行かないのが現状です。

僕はこの事実を知った時に、自分を見つめ直し、これから先の人生をどうするか考える良い機会になりました。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?