『知識創造の方法論―ナレッジワーカーの作法』を使う
こんにちは、本使いです!
今回使うのは『知識創造の方法論―ナレッジワーカーの作法』です。
1 読んだら役に立つと思われる人
・毎日が繰り返しであっという間に過ぎていく人
・知識の作り方について知りたい人
・自分で考えたい人
2 この本の個人的に良かったところ3点
①真・善・美について考えられたこと
②暗黙知について考えられたこと
③SECIプロセスについて知れたこと
3 読んだきっかけ
この本を読んだきっかけは、
以前に使った『知的戦闘力を高める 独学の技法』で紹介されて、
興味を持ったので読んでみることにしました。
4 本を使っての変化
この本を読んで大きく3つの変化がありました。
まず、1つ目は、
真・善・美について考えたことです。
プラトンの「イデア(ものごとの本質、真の実在)論」として、
真・善・美というようなイデアの追求ことが真の知識を生み出す方法である。
と紹介されています。
この基準を示されて思ったのは、
相手の事を考えての嘘でした。
真 本人は嘘だと思っていても相手が信じられるならいいのでは(特に本当かどうか言った本人以外判断できないもの)
善 相手のことを考えているので善でしょう(あなたを思ってといいながら自分のエゴを押し付けたものでないとする)
美 嘘をついてまで相手の為に何かしようというのは美しいと思います
お金ついてなどの実利が関わるもの嘘は別として、
相手を励ましたり、やる気にすること重視するなら
真より善と美を重視するのはありだなと思いました。
真を重視して本当のことを言っても、
相手の気分を落としたり、やる気を削いでしまうの違うような気がしました。
具体的には、真を重視して正論を言われると
確かに正論なんだけど言い方があるでしょ?
と思うのは言った人がきっと善や美の基準をもっていないからなのではと感じました。
真・善・美の基準に当てはめるとどうか?
を1つの基準として持っていこうと思いました。
2つ目は、暗黙知についての考えが深くなったことです。
暗黙知の今までの認識は言葉にできる形式知にしないと
伝えられないものという認識でいました。
この本の中で暗黙知→暗黙知という暗黙知を暗黙知で伝えることが出てきました。
具体的な例として、
・徒弟制度で親方の技能・ノウハウを弟子が観察・模倣・訓練によって体得するプロセス
・企業におけるOJT
・顧客との共体験は自分自身を環境の内部に組み入れ、全身で環境の知と一体になって知を獲得するプロセス
が挙げられています。
これらを見てみると暗黙知はその場にいることが、
暗黙知を獲得するのに大切な要素になっているようです。
リモートで仕事をすることも増えていますが、
リモートで新しい仕事を教える時に感じる難しさは、
同じ環境にいるならその人がするしぐさなどの情報が不足することや
その場にいることで聞こえてくる会話などを暗黙知として
自然と取り込むことができないからなのだと思いました。
同じ場にいることの大切さを改めて思いました。
最後の3つ目は、SECI(セキ)モデルについて知れたことです。
SECIは暗黙知と形式知の相互交換による知識創造プロセス
共同化(Socialization):暗黙知から新たに暗黙知を生み出すプロセス
表出化(Externalization):暗黙知から新たに形式知を生み出すプロセス
連結化(Combination):形式知から新たに形式知を生み出すプロセス
内面化(Internalization):形式知から新たに暗黙知を生み出すプロセス
(それぞれの英語の頭文字をとってSECI)
2つ目で述べた暗黙知→暗黙知は共同化にあたります。
こうして見てみると形式知(言葉にできる知識)は
生み出されるすべての知識が同じ割合だと仮定すると50%になります。
暗黙知から新たに形式知を生み出すプロセスは、
暗黙知を増やしていかないとやがてネタ切れになってしまいます。
そう考えると暗黙知を増やすために、
実際の現場にいくことや仮説を立てて検証するといった行動や実践を増やすことが
暗黙知→暗黙知
暗黙知→形式知
形式知→暗黙知
の3つのプロセスを動かし知識を増やしていくのだと感じました。
この知った知識で何ができるのか?
この知った知識に何を組み合わせられるか?
を考え実践して知識のプロセスを循環させていこうと思いました。
全体的な感想としては、
環境の変化などで知識は変化するものであり、
常に更新し続けるものだと改めて感じました。
5 おわりに
いかがでしたでしょうか?
気になった方は
『知識創造の方法論―ナレッジワーカーの作法』を使ってみてはいかがでしょうか?