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耳と耳の間はフレンチトースト

メンタルがおぼろ豆腐の自分は、1会議につき1回必ず反省会をする。

あの発言は相手を傷つけたのではなかろうか。
正論ばかりを押し付けてしまった。
自分は人に意見できるような人間ではないのに。

サラリーマンに向いていない検定があったら100点をとる自信がある。

会議中はアドレナリンが出ていて、割と大きめの声を出して相手を論破してしまう事もある。
後悔するんだからやめときゃいいのに。

そんな反省会をしながら、こんなけちょんけちょんの自分が情けなくて恥ずかしくて、猫の顔を見られなくなる。
こんな不甲斐ない人間が飼い主で申し訳ない。。

猫はそんな事知ったこっちゃない、ことは分かっているのに。
自宅なのに、『帰りたい』気持ちでいっぱいになる。
大体昼間はYogiboの上ですやすや眠っている猫ズ。
会議が始まると訝しげな顔をして巣穴に消えるR。
背を向けて丸くなるL。

このままだと、一日中けちょけちょしてしまう。
そんな時には、そっとLの背後に近づいて耳と耳の間に顔を埋める。俗に言う『猫吸い』の真似事だ。
柔らかな毛の中に鼻先を埋めてスッ…と息を吸うと血肉の通った暖かな体温を感じるとともに、うっすら生クリームのような匂いがする。命、を感じる。
調子に乗って首周りを吸うと、なぜか献血センターの匂いがする。。なぜ…?

ふたりは、同じご飯を食べているのに全く違う。
Rはいい旅館の朝ごはんの味噌汁みたいな渋い匂いがする。

猫は不思議。猫は魔法。猫は液体。

命を感じて、また机に向かいペソぺそと仕事をする

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