乱入おばあちゃん
公園でお昼ごはんを食べていた
風が強く、髪の毛が暴れてごはんどころではなかった
わたしと風との闘いだった
何度目かの横切りを経て、見知らぬおばあちゃんがやってきた
「お嬢ちゃんおひとり?」
「はい」
おばあちゃんさんが全人類の善意をかき集めた顔で笑いかけてきた
「わたしもね、ここでよくお散歩するのよ。だからさみしかったらね、いつでも一緒にご飯食べましょうね。ね、明日もくるからね」
わたしにあめ玉ふたつ寄越した
善意塊お婆は消えた
なにか勘違いしている
もらったあめはわたしの苦手なはちみつきんかんってやつだった
あの公園にはもういかん
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