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給食指導の特に残食

学習の指導と同様、給食指導も難しいですよね。

残さないで食べて、好き嫌いなく食べて。
理想はあるけど、どうしたらいいのでしょうか。
今回は残食について考えましょう。

小学生は体格の個人差が大きいし、好き嫌いもあるのでそれらを踏まえて指導方法を考えなければいけません。

給食は昔より確実に美味しいですよね。
地域や年代によってメニューも違います。
昔はソフト麺で蕎麦がありました。
私の地域ではジンギスカンと野菜の炒め物がありました。
給食センターで給食を作って配達するので、食べる頃は牛乳はぬるく、温食もぬるかったです(笑)
思い出話はさておき、残食について考えましょう。

臨任の頃は指導方法が分からず、子どもたちに聞いてルールを作りましたが、残食が多く子どもたちも好き勝手に食べてました。何も出来ずです。

初任校では様々な指導方法を試しました。
嫌いな物も食べる、残さない、残ったら食べられる子が食べる。
それでも食べられない子は残すという繰り返しでした。

子どもたちと考えたのは、なぜ給食を食べるのか全員同じ量を食べるのかおかわりはどうするか残さないためにどうするか、という事です。

なぜ給食を食べるのかは給食週間で歴史を学び、食事のバランスが良いから身体に良いという事を学びました。

全員が身長も体重も違うのだから、同じ量はおかしい。
でも食べる年齢の平均値と人数で調理・配分されているから、クラスに来た給食全てを食べ切るのが好ましいということになりました。

何か残しておかわりはおかしい、でもみんなおかわりしたい時があるので配膳を工夫することにしました。

一度口をつけたものはもう他の人が食べられないから、減らしたら必ず残食になります。だから最初に配られた時点で、無理なものや無理な量は減らす。その時に全部無くさずに、豆一粒、魚一切れでも手元に残して食べる。
全部食べ切った人がおかわりができる。

それでも残食が出た時はどうするか?
そこで『全員おかわり』です。

班で給食を食べているので、班ごとにおかわりをする。
食べられる量を取る。
無理な人は米一粒、汁一滴で良い。
そして残食が無くなるまで何周もする(笑)

これでほとんどの残食がなくなり、全員がおかわりに立つので不平等感も少なく、ゲーム感覚で食べ切ることができました。

残さない事が美学となりました。

2年生のある時、豆サラダというメニューの時は、「もう豆は食べられません!」と言って子どもたちと私は半べそで食べました(笑)

次の学校でもこの『全員おかわり』で、6年間1度もクラス残食をしませんでした。

ただここで事件が起こります。

毎回残さず綺麗に食べるので、調理員さんが気を利かせて量を増やすのです(笑)
子どもたちからは
「先生!隣のクラスより量が多いです!」
「でも食べてみる!」
もう使命感です(笑)

よく食べる子は、私の目を盗んで、盛り付けの量を間違えた子のご飯を直接食べている場面も見ました(笑)

ただ私も疑問が生じてきます。
食べ切ることばかりに夢中になってないか?
本当は苦しんでいるのにクラスの雰囲気で食べているのではないか?
本当に正しい指導方法」なのか?

次に異動した時は何故食べる事を学ぶのかを改めて考えました。
私が1番子どもたちに望むのは、

食べられるものを平気で捨てる人になって欲しくない

という事です。
もちろんどうしても捨ててしまう事があるでしょう。
その時に勿体無いな、と思って欲しいのです。
この気持ちを持っていれば次回気をつけるでしょう。
また、

給食には様々な人々が関わっている

事も学んで欲しかったのです。

材料を作る人、運ぶ人、調理する人等々色んな人が関わっているという事。そしてそのことに感謝する事。

もちろん今までもこれらのことは学んだり指導してきたりしたのですが、改めて「勿体無い」と「感謝」を学習することにしました。

現在は昔ほどルールを厳しくしていないので、たまに残食が出ます。
『全員おかわりライトバージョン』も使います。

子どもたちから勿体無いから食べよう!食器を返す時にお礼を言おう!メニューの感想を言おうという声も出ました(笑)

毎回オカズの感想を言うのはなかなか楽しいです。
2年生が一生懸命オカズの味についてコメントします(笑)

今の子は少し前の子より平均身長が縮んでいます。

時代に合わせて指導方法を変えて、時代を越えても変わらなく大切なものも持っていたいですね。

私は一度だけ給食を残した事があります。
レバーのフライでした。((((;゚Д゚)))))))
少しかじったフライも、レバーを食べられる子に食べられていました(笑)
今じゃ考えられないですな。

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