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どくしょ会 四回目 こんな風がいいかなぁ

 前回の読書会はみんなで同じ本を読んできましょうという会でした。「目の見えない人は世界をどうみているのか」伊藤亜紗さん

見えない人の世界を空間、感覚、運動、言葉、ユーモアを通して、解説してくれている。その世界は、四本脚の椅子から一本取ってしまったぐらぐらする三本脚の椅子ではなく、もとよりもしくは途中からでの三本脚の椅子でぐらつかない世界なのだということが序章で説明されており、今までの私の思いとは違う観点であり、興味深い本でした。

私は、春と秋に近所の公園の池で行われているユバーサルカヌーのボランティアに参加させてもらっています。去年の秋のことです。カヌーを一人で漕ぐことが出来ない男の子のカヌーを引っ張っているときでした。何かを懸命に私に訴えているのです。ですが、何を言っているのかよくわからず、あーでもないこーでもないと私は彼と話しながら、しばらく池の中を彼のカヌーを引っ張っておりました。彼の目線が池の外を見ているような気がして、もしかして!!とピンときました!「若い子の方がいい?」と聞いたら、彼の顔がぱーっと明るくなりました!私が引っ張る前に若くてきれいな女性が引っ張っており、彼女がちょっとだけ用事ではずしたので私が変わったのでした。

結果だけ見ると私のようなおばさんではなく、お姉さんがいいということを言われたのですが、「もー早く言ってよぉ。ずっと言ってたかぁ。ごめん。ごめん。」とそれを見ていた方と皆で笑う場面がありました。このとき、とっても楽しかったことを今でもよく覚えています。それは、サポートされる側とする側の関係ではなく、少年とおばさんの関係だったからなんだなぁとユーモアの章を読んだときに改めて思いました。

この本のテーマは、視覚障がい者がどんなふうに世界を認識しているのかを理解することにありますとのことです。目からウロコ的な視点で解説してくれていました。うんうん、なるほどと読みました。とはいえ、やはりとても大変なことがたくさんあると感じてしまう自分もいます。それがだめなのか、失礼なのか、そう思わないようにいたいという自分もいます。ユニバーサルカヌーのボランティア活動の時間は、みんな友達、みんな楽しみにカヌーを乗りに来た人、という感じで、お互いに笑いあえるような雰囲気で過ごしたいなぁと、そういうつもりでやっていましたが、よりそうしよう!と次の秋のユニバーサルカヌーも楽しみです♪

素敵な本を課題にしてくれてありがとうございます!

そして、ヨシタケさんの絵のカバーが気にいってます♪絵本も買ってみようかな。



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