漫画ワンピース 『空白の100年』 のストーリーを妄想してみた

かつて月には王国がありビルカという名前の都市があった。

月には高い科学力があり、差別などはなく皆等しく自由だった。

月にはルナーリア族が住んでおり、国王の名はニカといった。

ニカはルナーリア族でありながら、生まれながらにして羽が生えていなかった。

羽を持たないルナーリア族は特別な力があり、歴代の王は全て羽がなかった。

月の大地にはパイロブロインが多く含まれ植物がよく育った。

植物の成長には日光が重要なので、月の民の信仰の対象は太陽そのものだった。

かつて月には川も海もあり、自然豊かであった。

月最大の資源は月の石(仮)で、月の石はシンクロした者のイメージ通りに変化した。ゴムのように伸び縮みもするし、水にも炎にも電気にも性質を変化させた。

月の石は『国宝』と呼ばれており、生まれながらにして羽を持たないルナーリア族だけが国宝とシンクロする特別な力があった。

月の科学力の根幹は国宝によって支えられていた。

ただ、月の科学力に対して月の資源は少なく、次第に資源は不足していった。

月の民は残り少なくなった国宝を月中からかき集め、新たな資源を求めて青色の星へ飛び立った。

それは今から900年前の出来事だった。

当時の青色の星には自然豊かな5つの大陸があった。遠くには巨大なゾウの群れが歩いており、最後尾には幼い象が1頭歩いていた。

青色の星にはあらゆる資源があったがそれを活用する「技術」がなかった。

青色の星では差別や迫害が酷く、動力のほとんどが人力で、多くの種族が奴隷として支配されていた。

青色の星の民は空からきた月の民の姿とその高い科学力を目の当たりにして、月の民を『神』と呼ぶ者が出てきた。

月の民を危険視した当時の支配者達が、戦いを挑むが、恐ろしい耐久性を持った月の民には勝てなかった。

特にニカの力は強力で国宝とシンクロして体(心臓)に宿す事が出来た。

ニカの心臓はドラムのように鳴り響き、ゴムのように手足を伸ばし「腕力」で支配者達を跳ね除けた。

歴代の王の中でも国宝を体に宿せる程シンクロ出来る王はニカだけであった。

戦いに敗れた青色の星の民達は、月の民からの支配を恐れたが、ニカは青色の星を支配する気はなかった。

青色の星の資源を分けて貰う代わりに月の技術を伝える事を約束し戦いは終わった。

結果的に解放された多くの人々は月の民を慕うようになり、交流していった。

交流の中で月の民の太陽信仰も伝わり、奴隷から解放された人々は国王ニカの事を『太陽の神 ニカ』と呼ぶようになった。

青色の星の民の話によると、5つの大陸は、春、夏、秋、冬の大陸に別れおり、4つの大陸の中心に王達が住む大陸があるらしい。それらの大陸は巨大な橋で繋がっており、それは大昔に囚人達に作らせた橋なのだという。

また、大陸の反対側(裏側)の海域は、海流の影響で全種類の魚が集まる『オールブルー』と呼ばれる海域があるらしい。

月の民達は、自然豊かな青色の星に感動し、月も青色の星のように自然豊かにしたいと思うようになった。

月の民は青色の星の資源を月に送る装置を開発する事にしたが、距離が遠すぎて不可能に近かった。

月の民達は、月に1番近い場所に国を作ろうと思い、青色の星で1番高い場所、陽樹イヴの上に城を築き、その下にルナーリア族の国を作った。

月の民は月に資源を送る方法を探すために青色の星を空飛ぶ舟プルトンで見てまわった。プルトンの動力は炎で、国宝を炎に変えて動かした。

青色の星には月の民が国宝に頼らなくても良いほど沢山の資源があった。青色の星を一回りしたあとは、国宝を使わず、海を旅するようになった。

月の民と青色の星の民はしばらく良好な関係が続いた。

アラバスタでは、穴を堀り、オアシスを作った。そして、たまに温泉が出た。

ジャヤと呼ばれる地域にある都市シャンドラには高度な金の鋳造技術があり、シャンドラの近くにあったワノ国には優秀な石工職人達がいたので、月の民の一部がその技術を学ぶ為にジャヤに移住して、月の戦士達がその護衛をした。

ウォーターセブンでは造船技術を教えて、プルトンの製造方法を伝えた。炎よりも電気の方が効率が良いので青色の星では電気を動力にする事にした。

月に資源を送る実験の中で空島を作り、1つ目の空島にビルカと名付けた。

空島ではワノ国で学んだ石工の技術を生かし雲切り場を作り、雲を様々な形に加工していった。

そして、月の民が青色の星に降りて来て数十年後ニカは不治の病にかかった。ニカが健在の内に月に王国を再建する夢が叶わず、月の民やネフェルタリ家、ジャヤの住人等は泣いたが、ニカは「国とは人である」と伝え、我々の国は青色の星にもあると笑い、息を引き取った。

長い年月の中で、月の民と青色の星の民の間で子どもを授かる者が各地で現れた。その中には、巨人族もいた。

生まれた子にも羽があったが、遺伝の影響なのか一回り小さかった。

月の民と青色の星の民のハーフである事からハーフムーンの意味を込めてDと名付け、のちにDの一族と呼ばれるようになった。

そして、ニカの死後、さらに数十年が経ち、ルナーリア族の王家に羽を持たない双子の子どもが生まれた。ルナーリア族の歴史上初めての羽を持たない双子の誕生に国は盛り上がった。母は海が好きで岬の灯台で産む事を決めていた。双子が産まれた岬は『双子岬』と呼ばれた。

兄はジョイボーイ、妹はイムと名付けられた。

ジョイボーイは冒険好きだった。

特に海での航海が好きで海賊になりたかった。

ジョイボーイは「王になるなら海賊の王がいい!」と言い、周りの大人は呆れていた。

ルナーリア族の王の候補はイムとなり、イムもルナーリア族の王になりたかった。

ジョイボーイから「イムは優しいし、しっかり者だから大丈夫だ!」と言われ、イムはそれがとてもとても嬉しかった。

その後もジョイボーイは様々な海を冒険した。

冒険の中でにネフェルタリ家の王女リリーや幼い象ズニーシャ、光月家の青年、幼い人魚姫と出会い仲良くなった。ジョイボーイと光月家の青年は、万物の声が聞こえ、ズニーシャと会話する事が出来た。光月は月の民のとのハーフであった。

ジョイボーイとリリーは共に冒険をした。
人魚姫は2人を兄と姉のように慕い、3人は秘密の島でいつも会っていた。

ジョイボーイは秘密の島に世界中で見つけた珍しいお宝をたくさん持ち込んだ。

未だに残る迫害を恐れ世界の海を自由に泳げない人魚姫は、ジョイボーイのお宝を見るのが楽しみだった。

人魚姫は陽樹イヴの上は太陽に近いからと麦わら帽子をジョイボーイにプレゼントした。ジョイボーイはそれをとても気に入った。

秘密の島は3人だけの秘密基地となった。秘密基地には3人だけの宝物が増えていった。

秘密基地で3人は海賊の歌を作ったり、夢を語りあった。

ジョイボーイは月に森を作るのが夢だと話し、人魚姫もその森を見るのが夢だと話した。

3人は周りが認める程仲が良かった。

ただ、イムは、ジョイボーイに妹のように接する人魚姫が好きではなかった。

そんなある日ジョイボーイは巨大なノックアップストリームを起こして月と青色の星を海で繋げる事を思いついた。

皆からは、笑い話だと笑われた。

だがジョイボーイは人魚姫に必ずその海を作って魚人島の全ての人を月に連れて行くと約束し、秘密基地に夢の世界の絵を描いた。その約束の夢の絵こそ2人にとって1番大きい秘密の宝物になった。

人魚姫は魚人島の全ての人と月に行く事を夢見て、Dの一族に船の作り方を教わりながら船を作り始めた。人魚姫は海王類と会話をする事が出来たので、海王類に船を引いてもらおうと考えていた。

ズニーシャも月に行ってみたいというが、月が再び豊かになったら迎えに来ると約束した。ズニーシャは不公平だとブーブー言っていた。

月日は経ち青色の星の技術が発達した事により、青色の星はより豊かになっていった。豊かになれば人も増えるので、食糧を確保する為にドンキホーテがトンタッタ族を奴隷にしてたくさんの果実等を作らせていた。そして青色の星の民は段々と武力もつけていった。

そんなある日、ついに月と青色の星を海で繋げる装置が完成した。

ジョイボーイは月と青色の星の架け橋となるその海をタイヨウと呼び、海底火山を操作して特殊な海流を起こすその装置をウラヌスと名付けた。

ウラヌスの動力は僅かに残っていた国宝を利用した。

いずれ国宝ではない資源で月まで行きたいが、まずは国宝で成果を上げたかった。

ジョイボーイは国宝とシンクロする事が出来た。

ウラヌスがあれば、差別なく皆が自由な月世界へいつでも行き来出来る。

ジョイボーイと人魚姫の夢の世界の絵は

月と青色の星が1つになって皆が笑って宴会をしている絵。

これこそが、

ひとつなぎの大秘宝ワンピース。

秘密基地の宝の1つ。

月の民は喜び、ジョイボーイを王に推す声が次第に多くなった。

イムは動揺した。イムは王になる為だけに、生きてきたのにそれが叶わないなら自分には生きる価値がない。どうしたら良いのだろう。と

一方、青色の星の19人の王はウラヌスで青色の星の資源が全て奪われてしまうと考えた。

ウラヌスが発動すれば、青色の星の資源を渡す代わりに、月から科学力を得るという関係が崩れてしまい、世界(20人の王の立場)がひっくり返る。

19人の王達は月の民を滅ぼす事を計画し連合国を作り始めた。

ジョイボーイと仲が良いネフェルタリ家の女王リリーには月の民が青色の星に来て、もうすぐ100年になる事を祝って青海で盛大なパーティをするからバレないようにジョイボーイと一緒にいてくれと嘘をついていた。

だが、どんな環境でも耐える事が出来るルナーリア族に対抗する案がなかった。

それと同じ時期に色々な果実をトンタッタ族に作らせている中で、食べると海に嫌われる不思議な果実が発見された。

19人の王はこの不思議な果実を利用する事を考え『悪魔の実』と名付けた。ドンテホーテはトンタッタ族に無理矢理大量生産させた。

また、19人の王の相談役だった五老星はジョイボーイと仲の良いズニーシャを利用してウラヌスを奪う事を考えた。ウラヌスを使ってルナーリア族を海に沈める為だ。だが、ズニーシャと会話が出来るのは、万物の声が聞こえる者だけ。

そして、五老星がイムに接近して何やら話をしていた。

それから、数ヶ月後

月の民が青色の星に来て、もうすぐ100年になる事を祝って青海で盛大なパーティが開かれた。
月の民だけを招待する予定だったが、ネフェルタリ家の伝達ミス(本当は計画的)でジョイボーイと親しいシャンドラ、ワノ国等の人達もプルトン(動力はミンク族のエレクトロ)に乗って集まった。

仕方ないのでそのままパーティは開かれ、宴の中で19人の王は『悪魔の実』を月の民側に振舞った。

そして、

ジョイボーイが背後から胸を撃たれた事で、月の民と青色の星の民の戦争が始まる。

五老星は、イムが協力してくれるなら青色の星の王として迎え入れると約束していた。

このままでは、ジョイボーイが月と青色の星、両方の王になると感じたイムは月を裏切っていた。

生まれながらにして羽の生えていない特別な力を持っていたルナーリア族のイムも国宝とシンクロする事が出来、イムはオリジナルのプルトンを発動してパーティ会場だった島を跡形もなく消し飛ばした。

ジョイボーイは一命を取り留めており、異変に気づいた光月家の青年達とウォーターセブンで作ったプルトンに乗りギリギリ島から脱出していた。海には大きな穴が空いていた。

プルトンと圧倒的な人数で襲って来る連合国に月の民側は一次劣勢だったが、月の民の中に何故か不思議な力を使える者が現れた。

月の民それぞれが興味、憧れ、愛したものに体が進化したのだ。体をバラバラにしたり、炎にしたり、動物の姿に変身する者もいた。

それは『悪魔の実』の副作用だった。

トンタッタ族に大急ぎで作らせた『悪魔の実』は、失敗作だった。

ジョイボーイも止まりかけていた心臓が動き出しドラムのように鳴り響いた。手足をゴムのように伸ばし、思い通り自由に戦えた。

その姿は伝説の戦士『太陽の神ニカ』そのものだった。

心臓のドラムを鳴らし奴隷達を解放しながら戦って行くジョイボーイ達。形勢は逆転し、19人の王達は次第に追い込まれ、プルトンに乗り逃げていく。

追い詰められたイムはズニーシャに奪わせたウラヌスを使い海底火山を噴火させ海流を操った。イムも万物の声が聞こえ、ズニーシャと会話が出来た。

ズニーシャには、たくさんのウラヌスを作ればズニーシャも月に行けるから調べさせて欲しいと伝え、騙し、ウラヌスを奪っていた。

しかし、イムの不安定な心理状態に共鳴して、ウラヌスは暴走してしまった。

世界中で海底が隆起して、蛇の様に襲いかかってきた。巨人族達が、最強の槍、覇海で崩そうとするも、突き通す事は出来なかった。

海底火山の噴火により、太陽は雲で覆われ、嵐の呼んだ。世界中で洪水が発生し、月の民の多くは高潮に飲まれて行った。

ウラヌスの威力は凄まじく、5つの大陸をバラバラにした。

ジョイボーイと光月家の青年は、ナイタミエ・ノリダ象達に隆起した海底を陽樹イヴを中心に壁のように集めて洪水を止めるように指示を出した。それは、世界を2つに分ける壁になり、象達の血で赤く染まった。海流は1箇所に集まり、移動してきた双子岬から一気に流れ出し、グランドラインとなった。

グランドラインでは海流のうねりが激しく、バラバラになった島同士が擦れ合い磁気を帯びるようになった。

人魚姫は海王類を操り、双子岬から流れ出る海流が広がらないように1列に並び遮り、守れるだけの島を守った。何も知らない青色の星の民には、海王類が襲ってきたように見えた。

海王類が守っていた場所は後にカームベルトになった。

秘密の島はグランドライン上にあったので流されないように人魚姫が必死に守り抜いた。

壁を作った象達は力尽き、ズニーシャだけを残し、倒れていった。モコモ公国をズニーシャの背中に移して。

洪水は次第に収まり12日後に止まった。

雲が空を覆い、夜のように暗く、冬のように寒くなっていた世界に太陽の光が照らし始め、人々を暖めた。皆、夜明けが来た事を感じた。

世界はひっくりかえったかのように、大きく姿を変えていた。

月の民が残した多くの技術も流され、世界は4つの海に分けられた。

陽樹イヴは隆起した海底に飲み込まれながらも、根を張り立っていた。月の技術が残っているのは、壁の上にある神の国のみ。

19人の王達はプルトンに乗り難を逃れていた。19人の王達は神の国に移り住み、残っていたルナーリア族を全て捕まえ、歴史の彼方へ葬り去った。後に19人の王は天竜人となり、世界を支配した。

ネフェルタリ家の王リリーは、ジョイボーイとの子を授かっていた為、地上に残り、その事実が知られぬよう消息を絶った。

それは、月の民が青色の星に来て100年経った頃だった。

力を使いすぎたジョイボーイは、瀕死の状態で、ワノ国に逃げていた。心臓のドラムの音はドンドン小さくなっていく。ワノ国はウラヌスの影響で藤山周辺だけが残っていた。

光月達はジョイボーイの事を語り継ぐと言ったが、「死んだら骨だけだ」とニカっと笑った。ただ、心残りがあるとすれば、人魚姫の夢の果てが見れない事だと言い、謝罪の言葉を口にした。光月家の青年は、「必ず人魚姫に伝える!お前の事は忘れない!」と言うと、「忘れられないって事は、俺は死なねぇって事だな」とまた笑い、ジョイボーイは息を引き取った。

光月家はプルトンをワノ国に隠した。そしてそのありかをポーネグリフに残した。

光月家は流されてしまった100年間の歴史も石に刻み、繋げて読むことで意味がわかるようにした。最終地点は、人魚姫が守ってくれていた秘密基地にした。場所は人魚姫が知っている。人魚姫が直接守ってくれていたので、秘密の島は磁気を帯びていなかった。人魚姫以外が秘密の島を見つけるには、ロードポーネグリフが必要となった。

光月家はロードポーネグリフを信頼する者達に託した。1つはワノ国、1つはゾウに、1つは魚人島に。もう1つはエルバフ。

ズニーシャは、皆を裏切ってしまったと自分を責めたが、光月家の青年に「お前もジョイボーイの事が好きなら、ロードポーネグリフを守る為に歩き続けろ」と言われ歩き続けた。

そして、ワノ国はプルトンを奪われないように、そしてウラヌスの力が及ばないように壁を作り鎖国した。

人魚姫は光月家からジョイボーイが亡くなった事を知り、麦わら帽子を抱きしめ、2人で作った海賊の歌に『別れの唄』を付け足して魚人島で歌い続けた。

一方レッドラインの上、マリージョアでは、ウラヌスは制御出来ない兵器だと決め、封印する為に動力である国宝を取り出していた。

イムはジョイボーイのトレードマークの麦わら帽子を思い出し、それに反応した国宝は麦わら帽子に姿を変え、冷凍保存された。

その頃、世界各地で、カナヅチになる代わりに不思議な能力が手に入るという奇妙な果実が発見され始めた。

数年後、イムはオペオペの実の不老手術を受けた。

そして、世代は移り代わり、Dの一族の中に、『生まれながらにして羽が生えていない者』が産まれ始めた。

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