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半生

死んでしまう日までの暇つぶし

「私の人生はもうこれ以上苦しむことはないだろう」
という過ちを   皆が犯す

世界はたいして温かくなどなく
己れの体液ほど熱いものはない

生きていれば決して知らないところ
想像もつかなかったところへ連れていかれる
怯えなかった人が紡ぐ赦し

過去は消える
記憶は消える
想定外の地へ運ばれた特権で
誰かの物語を代筆する


群衆は愚かゆえ近寄るな

今日の景色は都度の逢瀬
目の前の声を抱きかかえる
目の前の瞳に抱きしめられる

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