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E1ビザ駐在員がEB1-Cカテゴリでグリーンカード取得を目指す話 その1

はじめに

はじめまして。
アメリカ駐在6年目の日系企業サラリーマンです。
研修生制度でスペインに2年間住んでいたこともあって元々はヨーロッパかぶれだったのですが、アメリカに住んでいるうちにヨーロッパより暮らしやすいと感じるようになり、日本に帰りたくない欲が高まってきました。
パンデミックの混乱に乗じた形でビザを更新して駐在を延長し、その1年後にはグリーンカード取得の了承を本社の上司から取付け、現在はグリーンカードも最終ステップの書類提出が完了したところです。
グリーンカード取得のため情報を色々探しましたが、米国籍の人と結婚して申請するケースや、大学などで働いているPhDの人が優先カテゴリで申請しているケースは多くみられたのですが、今回私が申請したように駐在員がEB1-C Multinational Executive/Manager というカテゴリで取得した話は見つけられず、記録として残してみようと思いました。

申請カテゴリとそのプロセス

今回私が申請しているカテゴリは、雇用ベース(会社がスポンサーとなるケース)の中でも一番優先度が高いEB1-C Multinational Executive/Managerというもので、「多国籍企業の重役または管理職者」などと訳されています。
アメリカに駐在で来ている日本人の多くはLビザやEビザ取得者が多いのですが、このビザの申請条件とEB1-C の申請条件が近いため、スムースに取りやすいというコメントをちらほら見かけます(が、実際にやっている体験談は見つからない)。
さらにEB1-Cの良い点は、通常グリーンカード取得に必要な下記の3ステップのうち最初の1つをスキップできる点。
そのため、割と早くグリーンカードを取得できる可能性があります。

  1. PERM (Program Electronic Review Management) Labor Certification
    GC申請者しかその仕事はできないからローカル米人の仕事を奪う事はないよと証明するステップ。
    Job Descriptionを作成し、その職に応じたSalaryを決め、地元の新聞やネット上に実際に求人広告を出す。応募があれば面接などもしないといけないし、応募者を不採用とした場合正当な理由でなければ監査が入ることもあるらしい。
    これに大体半年から1年くらいかかる模様。
    EB1-C の場合すでに特殊な(その駐在員しかできない)仕事をしている事が多くローカル米人で代わりが効かないと判断されるのか、このPERMをすっ飛ばす事が可能。
    ただし、次のI-140の審査をきっちりやられる。

  2. I-140
    勤務先の審査。
    勤務先が継続的なビジネスをやっているか、PERMで設定したSalaryをきちんと払えるかといったところを審査。
    これも半年から1年程度はかかるようだが、追加料金を払ってPremium Processingで進めると2週間程度で判断が下るらしい。何事もお金な国。
    なお私が申請した当時EB1-CはPremium Processingは適用できなかったが、2022年の途中から、1年以上など長く待たされているケースから適用が始まり、2023年1月からは最初の申請時から申し込めるようになった。

  3. I-485
    申請者本人の審査。
    犯罪歴、仕事の経歴、住居地の経歴、思想の確認、健康診断など。
    同じく半年から1年程度かかる模様。

とまあ、Long Journeyなプロセスとなってしまいます。
駐在初期にアシスタントの日本人の方がグリーンカードを申請していたのだけれど、途中でRequest for Evidence (RFE, 追加証拠の要求)などが入ったりして何年もかかっていました。
それをみていたので、自分が申請するときは是非ともEB1-CでPERMをすっ飛ばして、1年半から最大2年くらいで取得したいと考えました。
そして実際、今の所そのようなスケジュールで進んでいます。
さらに言えば、私の場合I-140承認後にI-485を出す間に一時帰国を入れたりで3ヶ月ほど間が空いたのでその分はまだ短縮可能ですし、そもそもこのカテゴリで日本人が申請する場合はI-140とI-485は同時申請も可能なので、詰め詰めでやれば1年ちょっとで取得可能に思えます。

次回は、会社からグリーンカード取得の了承を得るまでのお話


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