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教祖は中間管理職「The Shrouded Isle」

SteamやSwitchで1500円くらい。

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あらすじ

舞台はとある教団の住む村。
あなたはその教団の教祖として、我らが神「チェルノボグ」のお声を聴き、教団内に潜む罪人を生贄として捧げていかなければなりません。

システム

教団員の中から大きな悪徳(罪)を持つ者を探り当て、3か月に1人ずつ処刑していくゲーム。5年プレイできるので、合計20人を処刑することになる。
対象となるのは5つの家系であり、それぞれに村人への「無知」「情熱」「自制」「後悔」「服従」を任せているのだが、この家系から生贄を選んでいくため、生贄に選ばれた家系からの支持率が下がってしまう。
大きな悪徳……「盗癖者」「変態」などを処刑するのは家系からも黙認されるが、小さな悪徳の者まで処刑し始めると家系がお怒りになる。
連続2期、支持率が低いままだとゲームオーバーになる。

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↑徳が高ければ村人を良く導くが、悪徳が高いと村人が堕落する

また、「無知」「情熱」などのカルマも神「チェルノボグ」の要求する値をクリアできていないとゲームオーバーになる。
上司(神)の無茶ぶりに応えながら部下(教団)を諫める、中間管理職ゲーである。

難易度

かなり難しい。
素性を探るのにも家系の機嫌を損ねるため、あまり探らずに罪人を引き当てる腕前が求められる。ここは慣れ。
終盤は重大な悪徳を持つ者を軒並み処刑し終わっており、処刑すればするほど家系が叛意を示すシーソーゲームとなる。
なお、家系の人間を全て処刑するとその家系は何も言わなくなる。
死人に口なし 全滅させればよかろう

雰囲気

ゲーム中盤で精神への感染病が流行り、対策として「浄化」ができるようになるのだが、これがただの「水責め」であり、普通に拷問なのだ。
この「浄化」によって病気が治ることもあれば、加減を間違えて死なせてしまうこともあったり、さらには徳・悪徳に変化があったりする。
そして選ばれし者が「浄化」を受けることで「開眼者」へと成るのだが……
単に水責めが辛すぎて気が触れてしまっただけのような……

と、カルト教団特有の「言い換え」「価値観の逆転」が見受けられ、大変興味深いポイント。

感想

チェルノボグはスラヴ神話の悪神であり、登場人物も東ヨーロッパあたりの名前が多いようだ。
終始BGMやSEが厳かであり、教団員たちは意外と罪深く、人の命が命令ひとつで簡単に失われる世界。カルト教団ってさあ……

横領とか盗癖は日本の法に照らしてもアウトなので、処刑はやりすぎな気はするが水責めくらいは罰としてアリかな……くらいのモラルでこのゲームをプレイするとゲームオーバーになる。
神のために良心を殺すのだ……
浄化で悪徳を育ててから処刑すれば家系は黙認する……
人数が少ない家系は計画的に減らして全滅させておく……
どのステータスも下限を下回ることはないから毎期犠牲にするステータスを変えていけば何とかなる……