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ドラマチック推理ADV「春ゆきてレトロチカ」

PS4/5、Switch、Steamで7500円くらい。セールで半額になる。
10時間くらいで読了。


異なる時代のドラマが展開されるので、一人四役くらいやってる。

あらすじ

推理小説作家の河々見(かがみ)はるかは、生物化学者の四十間(しじま)永司の依頼を受け、永司の実家、四十間邸で発見された白骨死体の謎、そして四十間家に伝わる”不老の果実”の探索に挑む。
100年前から四十間家に纏わりつく死の気配は、すぐそこまで忍び寄っていた。

システム

ドラマ映像形式で進行するADVゲーム。
シナリオパートはどの選択肢を選んでも影響ないが、謎解きパート後の推理披露パートでは適切な選択を要求される。
謎解きパートでは、「謎」に「手がかり」を嵌めることで「仮説」を入手していき、真相へ近づくというプロセスが行われる。

難易度

ゲームクリア自体は簡単だが、高得点を目指すと中々難易度が高い(=ミステリとしての難易度が高め)。

雰囲気

428~封鎖された渋谷で~からギャグをほとんど取り除いた感じ。
一種のドラマ作品として見ることができる他、推理モノ特有の「想像力が足りないとトリックが想像しづらい」問題を、人間が実際に演じることで補ってくれている。
主人公の立てる仮説には荒唐無稽な物も多いが、意外にその中に真実があったりもする。

感想

様々な時代に起きた殺人事件を、投書を読み想像を膨らませることで再現する……といった形で四十間の家の真相に近づいていくプロセスは、ある種迂遠でありながら面白い試みである。
過去の事件の再現映像については、主人公の想像上で再演されるため、
同じ役者でもある事件では被害者、別の事件では加害者だったりするため、先入観に囚われないことが重要になる。

ミステリとしてもドラマとしても面白かったが、ノックスの十戒を1つ破っていたので後味がちょっと悪かった。