見出し画像

横スクSLG「Magic Scroll Tactics」

SwitchやPS4/5、Steamで1200円。
プレイ時間は10時間。


スキルツリーは振り直し自由

あらすじ

封印された魔神の、復活の時が近い。
そんな災厄の島に未だ残っているのは、封印の巫女の末裔と
商人娘の2人だけ。
王都から駆け付ける討伐隊の到着が早いか、魔神の復活が早いか……
そんな時に現れたのは召喚士のナシュ。
ナシュは封印の巫女に助力を申し出、ひとまず現れた海賊を討伐しに向かうが――?

システム

縦横の二次元マップで行われる、マス目型の戦闘シミュレーションゲーム。
ただし「縦」は高さを意味しており、高いところからの攻撃は当たりやすく防御を無視でき、低いところからの攻撃は外しやすい。
しかしそれは物理攻撃(剣/槍/弓)の話であり、魔法攻撃は高低差を無視できる……のだが、このゲームの魔法は射程が独特で、基本的に自分より低い位置の敵をターゲットにできない。
つまり、物理は高→低が有利で、魔法は低→高が有利という、考えられたゲームバランスをしているのだ。

なお、RPGのようにLvがあり、結構強さが変わってくるのだが、
取得できる経験値も彼我のLv差で強烈に傾斜がかかる。
フリーバトルを何度やっても一定までしかLvが上がらないので、
ほぼ確実に開発者の想定するLv帯でメインシナリオを進めることになる。
このシステムに裏打ちされた緻密な難易度調整が、このゲームの核と言えよう。

Lvの他にスキルツリー形式で技を入手できる。
入手には設定の後しばらく経験値を入れる必要があるものの、
振り直し自由なのでビルド変更の勝手が利く。

難易度

なかなか難しい。
Lvや装備を最新に整えるのは当然として、前線を抜かれて後衛を叩かれることのないように丁寧に戦いを進めることが求められる。

雰囲気

テキストはそう多くないものの、イラストは堅実に世界観を感じさせる。

感想

とにかくゲームバランス調整が巧みでプレイしていて楽しい。
まるでパズルゲームをやっているかのよう。
レベリング行為が不要(というか無駄)な割に、ゲームシステムや敵の性能に対する理解が求められるため、フリーバトルもやって損ではない。
プレイヤーの熟練を企図しての練習ステージといったところだろう。

序盤は攻撃範囲が狭くすぐ倒れてばかりだったフリンが
終盤あんなに頼もしくなって……